本物のアカネの色を見たいと思っていました。
葉や茎の様子を知って・・・山で見つけて・・・いくつかの根を掘って・・・日陰で干して・・・・とうとう染めることができました。
乾燥した根をよく洗ってから水につけて一晩置き、酢少々を加えて20分ほど煮出しますと、濃い赤色が現れました。
この液をすぐ漉して、お湯に浸しておいた毛糸(一度ミョウバン媒染してほしておいたもの)を加えてゆっくり加熱してからそのまま冷ますと
こんな、感動的な赤色になりました。実際はもう少し黄色が入った赤、アカネ色です。
煮出した後の根は、干しておいてまた使えると聞いていたのに捨ててしましました(そのほかにも失敗あり)。来年ぜひもう一度!
初冬に一気に咲くサザンカ。花が多すぎてちょっと風情がない気がしていた2メートルくらいの庭木です。昨日の近所のサザンカとは全く違う種類のようです。
けれど今年は、無駄に散るこの花びらで、染める事ができるのを知りました。花びらはふんだんにあります。よ~し!
30グラムの花びらに、酢250ccと水250ccを加えた中でよくもみほぐすと色が出てくる(要ゴム手袋)・・・・色が充分出たら水を500cc足して液をこし・・・・そこにお湯につけてから軽く絞った毛糸を入れて、50度くらいまで熱を加えて(この色素は高温に弱い)そのまま冷ます・・・・冷めてからすすいで干す
こんな、少し青みがかったピンクになりました。予想とはちょっとちがうピンクでした。どのくらい色がもつのでしょうか。
11/29 桜の紅葉もずいぶん進んで真っ赤になりました。今度は何回も煮出して染まる色の違いを試しました。
① ホーローの鍋に落ち葉と水を入れて火にかけます。きれいな葉の色です。
②沸騰したら火を弱めて20分程度煮出します。
ゆで終わったらすぐに葉をザルにとって、煮出した液(1番液)は捨てます。
③葉を洗って水と一緒に鍋に入れます。葉は黄色くなりました。
④20分ほどゆでます。あくが出て、色も溶け出してきました。
⑤ 不織布を敷いたザルでこして液を取り出します。
⑥できた液(2番液)は赤みがかった色です。ぬるま湯にしばらく浸しておいた毛糸を軽く絞って染め液に入れて中火から弱火でゆっくり加熱、20から30分ほど。途中箸で混ぜてムラができないように毛糸を動かします。
⑦火を止めて冷めるまでそのまま置いておきます。熱を加えたり冷ましたりしている間に色が毛糸にしっかりついてきます。
冷めたら毛糸をぬるま湯で静かに洗って色が出なくなったら軽く絞って陰干しにします。
⑧ザルに取った桜の葉をざっと洗って鍋に入れて、また20分ほどゆでます。以下、上の④~⑦の手順で3番液、4番液、5番液をとって、そのゆで汁で染める事ができました。
これは5回目の桜の葉です。
5回ゆでてもまだこんな濃い色が出てきます。
染めた毛糸を並べてみました。写真では色合いの変化を見る程度しかできません。
おまけ・・・活け終わったビワの、葉だけを2センチほどに切って鍋に入れてゆでた液で染めてみました。緑のビワの葉から、赤い染め液が採れました。きれいな赤茶色に染まりました。ミョウバン媒染です。
いろいろ教えていただいて、染めた糸の見本帳も作ってみました