テリハノイバラが海岸で咲いているのを見てきました。
6/25
瀬戸内海国立公園の観光スポットとして地元ではおなじみの鷲羽山です。
このような、松が低く広がるやせた岩山です。見晴らしのためにあえて低くしているのかもしれません。
梅雨の合間のくもり空、展望台からビジターセンターや山頂に向かう遊歩道を登って行きました。草もあまり生えないようなところに、コマツナギとテリハノイバラが這っていました。
見ごろはすっかり終わっています。
この萼片はかなり特徴的。でも、すべてというわけではありませんでした。
これはトベラの低い茂みに立ち上がっていた株で、いかにもテリハらしい表情でした。テリハがたくさん見える道でした。
山頂の標高わずか133m、けれど海・島・瀬戸大橋と眺めは最高の鷲羽山です。
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つづいて、海岸へ・・・海岸に下りたらすぐ見つかりました。
岩場の下はすぐ海、という、いかにもテリハらしい場所です。海岸、広い托葉、トゲ、萼片(たまに小裂片あり)、丸っこいつぼみ、厚みのある葉、がっしりした姿で典型的でしょうか?
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海岸に下りるまでの山道には、
こんな花が咲いていて、崖から這い下りているので、いかにもテリハらしいのですが、近くには
時々こんな新枝が伸びていたり、草の間に伸びあがって咲いていたり、ミヤコでもおかしくない雰囲気でした。海岸だけでは判断できない気がしました。
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昨年、ミヤコの群生地で、ひときわ葉に照りがある株がありました。周囲にはアスファルトの上に伸びるたくさんのテリハ風なぞの株もあります。
挿し木して一年
照りのある、と思った同じ枝の新芽は、照りのない葉。托葉は広めですが、テリハノイバラではないでしょう。
一点だけで決めることができない、ということでしょうか・・・・花の時期が似ているため、中間型が多いのかもしれません。
去年秋、アメリカ北西部、シアトル郊外から来たバラの実です。
こんな実。道端にあったとか、ワイルドローズだとか・・・よくわからないけれどバラです。(種の形や様子も記録すればよかった!)
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3月下旬発芽!!
4/13こんな托葉
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6/21こんな色のつぼみが!
6/22 なんだろ~
6/23 開花!!!
こんなワイルドローズあったかな・・・?野生っぽい形ですが、この色は園芸種かも・・・ベニバナダイコンソウと似た色です。直径は4センチほど。ノイバラより大きめ。芽が出てすぐ咲くとは、上出来です。
6/25
種まきしたバラがすぐ咲いたのも、外国から来た種が咲いたのも、朱赤の花が咲いたのも、どれも初めてでうれしかったので、すぐアップしました。
さて、寒冷地から来たバラが、このまま夏を乗り切ってくれるか、心配が始まりました。
北アメリカ北部原産のスミレだそうです。調べてよかったです。寒さには強いけれど、暑さは苦手なようです。
夏に弱っていたのか、冬にもなかなか成長しませんでしたが、春になって咲き始めました。(3/19)
黒い葉が印象的なスミレです。
(6/5)
種が弾き飛ばされる瞬間をとらえたいと思っていましたが、ことしもまた、逃しました。もうすっかり種も終わりました。
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日本のスミレは、丈夫な二種類が咲いていました。ラブラドリカより花の期間が短いです。
(タチツボスミレ?)
アリアケスミレ
野生のスミレは、自分で種を飛ばして、都合のいい場所を見つけるとしっかり根を下ろして広がっていきます。可憐さに似合わない、たくましさがとてもいいですね。
今年のロサ・ポミフェラ デュプレックスも、なかなかよく咲きました。この場所は、ほかの木があまり育たなかったところなのでうれしい限りです。偶然この種類に向いていたのか、まじめに植えたためか、わかりません。去年の写真はこちら。
5/12 開花二日目、雨上がり
5/13
日本の平地のノイバラと違って、華やかな野バラです。「イギリスのウォーリィドッドで発見された」と手持ちの本には書いてあります。イギリスかあ~今度イギリスに行く家族には、ぜひイギリスのノバラの様子をレポートしてもらいたいものです。
(ちなみに去年は、北アメリカ西海岸やペルー、フランス、中国中西部などに行く人に毎回、ノイバラレポートを頼んだのですが、やはり、趣味でもない人には難題だったらしく、かすかな情報しか得られませんでした。残念無念。去年の私のプリンスエドワード島ノイバラ探索も、あまり成果はありませんでしたし、一度しか見て歩けない海外は難しいです。)
そんな、外国の荒野を思いながら、このノバラを愛でました。
6/7
半月余りの爆発が終わり、今は静かに大きな実を作っているところです。
これは近所の空き地のテリハノイバラです。(6/12)
ガクの一枚を見てください。このように萼片にははっきりと分かれ目があります。
これは四国の標高の高い場所にあったテリハ。
葉に照りがあり、地面を這うように伸びる。5月末から6月ごろ開花。葉や茎は無毛で腺もほとんどない。花柱に綿毛。萼片には著しい小裂片。
テリハの棘は、鉤型とはいえ、曲がり方は緩やか。
ミヤコノイバラのトゲはカーブがはっきりわかります。
ミヤコノイバラの中に、葉の照りが強い株を見かけることがあります。
葉先は丸いし、照りがあって、しかも崖から垂れ下がって伸びている・・・こんなまぎらわしいものがあるので、「ガク」の小裂片やトゲにも気をつけて観察したいものです。
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四国の山・・・(モリ、ヤブ、フジ、テリハ)
県北モリイバラ自生地・・・・(モリイバラ、ミヤコイバラ、ノイバラ)
県西部ヤブイバラ自生地・・・・(ヤブイバラ、ミヤコイバラ、ノイバラ)
県南部・・・・・(ノイバラ、ミヤコイバラ、テリハノイバラ)
どうやらノイバラは、近くに数種類育つことが多いという印象を受けます。花の時期が全く違う種類は交雑しにくいのですが、テリハとミヤコのような、同時期開花の種類は雑種もできやすいかもしれません。
以上2013年春、岡山県のノイバラ5種類の観察覚え書きでした。