16日(水)の予報は曇りのち晴れ。天気回復を願って、高原温泉からゆっくり
登り始めました。ガスが多く、時々強い風に流され晴れ間も見えますが、基本的には
曇りがちの天気、気温も低めです。緑岳山頂も強風、しかしその風にガスが飛ばされ
日が差して、東側斜面の草紅葉を撮影します。再び歩き始めますがその後も
雲がなかなかとれず、白雲岳避難小屋まで直行です。
二年前にテントが強風でつぶされて、なし崩し的にお世話になったことがありますが、
最初から小屋を当てにして泊るのは久しぶり、というのも夏以降親子熊が
小屋周辺に居ついていて危険、基本的にテン場が閉鎖されていたからです。
(ただ、この熊はようやく山を下ったようで、姿を見せなくなったとのことでした)
いや~しかしテントがないのって一気に装備が軽くなりますねえ。インナーシュラフ、
グランドシートなど秋のテント泊には欠かせない防寒具も減らせるし。おかげで
望遠レンズをF4→F2.8の明るいものに変更、さらにめったに持たない缶詰を加えて
食生活も少し豊かに、その上ビールも…いや、クセになると困るので、迷ったけど
ビールはあきらめましたが…
小屋では長期連泊の宿泊者にプロカメラマンが二名。一人は8月下旬から
熊を撮るために、もう一人は9月4日から風景写真を撮るためにずっと連泊
されていますが、やはり二人とも普段はテント泊なんだそうです、経費節減のため?
写真家はちょっとクセのある方が多いけど、この二人は割合気さくで話しやすい
タイプの方たちで、こちらの質問にも気軽にていねいに答えてくださいました。
もう一人連泊中のおじさんは定年退職後美瑛に移住、悠々自適のうらやましい方。
中版カメラを使いながらイマイチ気合が入っているのか入っていないのかわからない
ユーモアたっぷりの方で、このおじさんのリードオフマンのおかげで、和気あいあいと
会話が弾み、楽しい小屋ライフをおくれました。昨日まで空いていたみたいですが、
今日は一階に団体さんが入りほどよい込み具合に、計30名ほどの宿泊です。
早く小屋に入ったものの、天気も良くなく、お茶を飲みながら美瑛のおじさんと
おしゃべりしてゴロゴロしていましたが、昼過ぎ回復傾向、高根ガ原方面に
散策に。ここの草紅葉もきれい。今年は草紅葉の当たり年なのかな?
ここでもちょうど日が差したので、少し撮影します。これ以上先に進むには
天気が不安定、そそくさと小屋に戻りましたが、直後に本降りの雨がザ~ッと。
まあ、この旅は天気運があったとしよう、この日風景写真プロはかなり降られて
遅く戻られました。9月に入りなかなか天気が安定しないので、プロの方も
これまで苦労されていたようです。
テント生活も気ままでいいんだけど、小屋は小屋でまた魅力的。泊り合わせた
宿泊者によって良くも悪くも印象が大きく変わってしまうのは、YHに泊る感覚と
似ているかもね。もう何度も顔を合わせている管理人さん(交代制二人います)も
いい方たちなんですが、「ああ、あのテントつぶれた方ね~」と今回もあっさり言われ、
ホトボリを冷ますにはもう少し長い年月が必要なんだと痛感した次第です…
(この日撮った写真は、結果的に明日以降同じ場所で撮り直すことになったので、
すべてボツになりました)