広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

秋田市も大雪

2021-01-09 19:56:06 | 秋田の季節・風景
豪雪で自衛隊が出動している秋田県内陸南部も、「顕著な大雪」に見舞われている北陸・新潟、青森市も、あと新型コロナウイルスで2度目の緊急事態宣言に入った首都圏も、どこか、ひとごとだった秋田市もついに。
年末から続く例年よりは多い積雪と低温の中、強風が吹いた後、さらに大雪に見舞われた。
9日午後。西武秋田店前のポスト

これまでの経過。
7日(木曜)の早朝にあられのようなつぶつぶの雪がいくらか積もって、朝は晴天。
午後以降は暴風。秋田市では秋から初冬にかけてたまにある天候だが、今シーズンはまだなかったし、1月としては異例。
暴風で停電が多発。県内沿岸部で散発的に電線が切れてしまったそうだ。秋田市内でも8日夜以降まで停電が続いた所もあった。例えばイオン土崎港店やグランマート泉店は、金曜は終日営業できなかった。
【14日追記】その後、給湯器が壊れた家庭が多かったことが判明。ガスや灯油の給湯器も電気を使っていて、低温時に内部で水が凍結するのを防ぐのも電気の力。今回は低温時の停電だったので、凍結してしまって故障する給湯器が多発。修理や交換も追いつかず、長期間お湯が使えなくなってしまった家庭が多いとのこと。その影響で、秋田市内の入浴施設の客が増え、回数券がよく売れているという、皮肉な状況。
風による信号機への影響

風で屋根が飛ぶような被害は、台風の時と比べると思ったよりなかったような気もする。
8日は秋田市内の私立高校3校(明桜は前日に実施済み)の入学試験があって、予定通り実施されたが、急きょホテルに前泊した受験生もいたとのこと。
秋田県内で販売される朝日新聞は、青森県の東奥日報の工場に印刷を委託しているのだが、その輸送ができず、8日付新聞は、県内ほぼ全域で配達できなかった。ネットで紙面を公開(おかげでいつもより遅い版や夕刊も見られる)し、9日付といっしょに配達(9日も配達は大変だったでしょう)。
8日夜は風が収まり、積雪もあまり増えず、停電も解消しつつあるようだし、秋田市はあとは寒さだけかとひと安心したら、9日・土曜朝にドカ雪。

8日は朝から夜まで26~28センチで推移。※今期から機械観測になったそうで、気象台も停電したらしく、早朝の積雪期は欠測になっていた。他の要素は観測できている。
9日になると雪が降り続け、5時に43センチ、8時に52センチ、11時には60センチに達した。最低気温は-6.2度と寒いので、乾いた雪。午後は少しずつわずかに減って、19時で53センチ。

秋田県五城目町は40センチ前後、青森県弘前市は60センチ弱などと、秋田市より少なく、秋田市周辺がピンポイントで降って積もったのだろう。天気予報でもこんなに積もるとは聞いておらず、予想以上の雪だったようだ。
秋田市の12時間積雪量としては、観測史上最大。
50センチ以上積もるのは、この20年では2000、2006、2012、2013、2017年(いずれも1~2月)にもあった。当時秋田にいた人は記憶に残っているであろう、2006年1月は74センチ。

県南に比べれば3分の1の積雪量だけど、秋田市にしては雪が多すぎて、道路の除雪はまったく追いついていない。秋田市内の路線バスは全路線運休。3連休ということもあり、静かな雪の街。
午後の秋田駅前から大町周辺の光景。
仲小路・アトリオン裏。右は天面が平らな植え込みで、その上に積雪

広小路。車道との間に雪の壁。奥が秋田駅
歩道のロードヒーティング(融雪装置)は、年越しの記事同様、平年以下の寒さと劣化で追いつかないが、思ったよりずっと融けていた。融雪が入っていない横断歩道の車道との境目は、普段の積雪量でも雪が放ったらかしにされていることも多いが、今日はなぜか、どこも道がつけられていて、ほぼ苦労しなかった。市街地に限れば、長靴でなくてもなんとかなる。そのほか、来るはずのないバス停でも、人の幅分だけ除雪された箇所もあった。おそらく、近隣のお店や家の人たちがやってくれたのだろう。感謝。
日本銀行秋田支店前。左右が竿燈大通り
明らかに車を動かしたくない状況ながら、大通りはけっこう車が走っていた。いつもの土日並みか。車庫や家から車を出すだけでも大変なことだったでしょう。
車道は、大きな道でも路面が見えず、ざふざふ(粉雪で圧雪にならない?)だったり、凹凸やわだちができかけたり。

前後方向の大町通りは歩道がないので、歩行者は車道に出るしかないが、車の通行はほとんどなくて、問題なし。
生活道路も、午前中のうちに通った車や歩行者が道を作ってくれたおかげで、歩くのにはさほど苦労しなかった。
ただし、今回積もった雪の下に、以前からの雪が凍ってツルツルになっていた。今シーズン初転倒したけど、周りが柔らかい新雪で痛くなかった。
車も徒歩も充分気をつけて。

大雪前、8日の日銀前の西向き信号機
上の写真では、西に向かった信号機も、柱も、表示板も白くなっている。強風で雪が吹き付けられ、低温で融けていない。その後、今日は、
そこにプラスして積雪

信号機といえば、秋田駅西口交差点。
電光ニュースではバス運休を伝える
この大雪の中、オーパ前で工事中。
リボン会館跡の拡幅・対面通行化される道路開通を控え(といってもまだけっこうかかりそう)、交差点の信号機を対応させる工事が行われている。
昨年11月頃から断続的に行われ、年明け後は連日、柱を立てて歩行者用信号機を新しくする準備をしていて、今日も。
何もこんな日にやらなくてもと思ってしまったけれど、人員と機材をやり繰りできれば、車や人が少なくてジャマにならずにやりやすいのかも。おつかれさまです。

バスは運休の中、JRはがんばっていた。羽越本線は運休で、それ以外各方面は大幅な遅れながらも新幹線も在来線も運行。それだけ秋田市周辺がピンポイントで積もったということか。
そのほか、我々歩いて来た人もけっこういたし、車で来た人もいたようで、駅周辺を歩く人は思ったより多かった。店の商品が売り切れる・入荷しないということは、なさそうだった。
秋田駅自由通路
秋田犬バルーンはしぼんでいた。
こういう場合、みどりの窓口には払い戻しや振替の客の列ができるものだが、今回はなし。新型コロナで予約が激減しているからか。【11日追記・後続列車への振り替え乗車の案内放送も聞こえてきたが、現在の予約率ではそれも問題なく済みそう。】

この時点では、路線バス運休を知らない人はいないようで、バス乗り場は無人。でも、大きな表示を出せばより分かりやすいだろうし(案内表示装置を常設してもいいのでは)、いつもと同じように照明を灯す必要もないのではないだろうか。
西口の大雪原?
タクシー乗り場・待機場所には、1台だけ。待機場所は除雪されていないようだ。5人ほどが列を作って待っていたけれど、いつ乗れたでしょうか。

各地とも豪雪の中、秋田市街地程度ならば、雪国としては仕方がない量でしょう。
もし、新型コロナがなければ、秋田市では「新成人のつどい」、曜日配列によっては大学入学共通テストが実施されていた時期。この雪を思えば、ずれてよかった。
ただ、来週から学校の冬休みが明けるし、週末は共通テスト。気温はプラスになる予報で、道路はさらに大変なことになりそう。

【10日昼追記】翌10日朝にかけて、目立った積雪の増減はなし。道路の除雪作業が始まったが、引き続き市内の路線バスは全面運休(空港リムジンバスのみ運行再開)。
・11日(成人の日)に予定されていた「市民一斉除雪デー」は中止になった。これは学校の冬休み明け直前に、市民ぞれぞれの地域や家の周りで除雪をする催し(?)。近年はこの時期に雪が消えてしまって寄せる雪がなくて中止になることは多かったが、今回は雪が多くて危険という、皮肉な理由。

・9日午後には、秋田市が「市長から市民のみなさんへ報告とお願い」を出した。除雪をスムーズにするため、不要不急の外出を避けるなどの協力を市民に求めた。でも、その市長のメッセージは、市長がしゃべり続ける2分29秒の動画を、You Tubeで公開(市サイトトップにリンクを掲載)するのみ。映像では市長がカメラに向かってしゃべるだけで、字幕類は一切出ない。
急いで撮影・アップしたのは分かるが、これでは耳の不自由な人や音が出ない機器を使う人、動画を見るのがまどろっこしい人には伝わらない。
もちろん、ネットを使えない人には伝わらない。マスコミは土日でローカル番組が少ない(NHKは県域ニュースにも切り替えず、仙台発のみ=それだけ大したことではないのだろうけど)ので伝わりづらい。魁のサイトや10日付紙面には軽く載ったものの、どれだけの市民が市長のメッセージを知ることができただろうか。
せめて、動画内で市長が読み上げている手元の原稿をそのままコピペして、市サイトに上げてくれればいいのに。

・以前から何度か触れているが、除雪作業は市のコールセンターで受け付けるのは基本的には市道。国道や県道はそれぞれへ伝えるべきなのだが、その連絡先は? 休日対応は? 国や県のせいで、秋田市やコールセンターが余計な業務をさせられているのもまた事実。
今回でなくこれまでの経験で個人的には、県道の除雪体制が悪いと思っている。ネットなどで除雪状況の批判をする時は「道路管理者が誰(市、県、国)か」を確認してからにしましょう。

その後の状況
コメント (7)
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