2021年4月6日、JR東日本(社長定例記者会見らしい【7日追記・同時に秋田支社でも記者会見を開いていた。青森市でも行われたようだ】)が「北東北3県におけるSuicaご利用エリアの拡大について」を発表。
ついに、やっと、青森、岩手、秋田の各県で、JR在来線の乗車に交通系電子マネーが使えるようになる!
といっても…
サービス開始は「2023年春以降」なので2年後。
利用できる駅は、3県の県庁所在地周辺の10~17駅で、その範囲を越えてまたいでの乗車はできない。
秋田駅では、今年2021年春から秋田新幹線の特定特急券(自由席代替。「タッチでGo!新幹線」)としてSuicaが使えるようになったため、近距離自動券売機でのきっぷ購入にSuicaが使えるようになり、みどりの窓口でもSuicaの各種手続きはできるようになった。※新幹線停車駅のみの対応なので、土崎など周辺駅は非対応。
秋田市内の路線バス等(≒中央交通なのだが、秋田市が多くの費用を負担する。中央交通の自主事業ではない)では、来年2022年春から地域連携Suicaが導入される。
青森市や盛岡市でも、ほぼ同じ動きが生じていたところへ、在来線対応。
2001年11月の首都圏でのSuicaサービス開始から21年以上経って、やっと北東北のJR在来線で開始ということになる。
★北東北各県庁所在地において、主要なバスでは2021~2022年春(秋田市は2022年)、JR東日本在来線では2023年春からSuica対応★ なお、新幹線自由席・特定特急券利用は2021年春から開始済み。それに合わせて新幹線停車駅に限り、券売機でのチャージ・カード残高からのきっぷ購入、窓口での払いもどし等の手続きはできるようになった。
【2022年12月12日追記・サービス開始日決定】2023年5月27日(土曜日)開始。
2年も待たされるのは遅い気がする。
以前からちょっと聞いていて、今回のリリースに出ているが、現在は各自動改札機自身が行っている運賃計算の処理を、センターサーバにクラウド化して集約という、要は簡略化したシステムを採用するとのこと。その構築に2年近くかかるということなのか。
北東北3県へSuicaが導入されると、JR東日本エリア内の県庁所在地の駅で、在来線でSuicaが使えない駅は、長野駅だけになるはず。長野駅は乗降客が多く、首都圏とも近いのに。
長野駅のJR東日本の在来線は篠ノ井線1方向だけで、あとは新幹線開業で転換した第3セクター路線。その関係で導入しづらいのか。でも、青森駅も似たような環境なのに導入される。
プレスリリースにも出ているが、上記の通り北東北3県では、2021~2022年にかけて、各県庁所在地の路線バスで地域連携Suicaが使えるようになるので、それに合わせた(1~2年遅れだけど)という意味合いもあるのかも。でも、それだったら、バスが対応する青森県八戸や山形県庄内でもSuicaを導入してもいい(歓迎される)のでは。
各エリアごとの導入範囲。
盛岡エリアは17駅。盛岡から北方向は3セクなので対象外、山田線も本数が少ないせいか対象外。一方、田沢湖線は区間列車も走る雫石までは対象。
東北本線は南下して、花巻を越えて、北上まで。花巻からは釜石線2駅=新花巻までも対象。北上線は対象外。
盛岡~北上は、本数も利用者も多いので妥当だと思う。
ちょっと疑問なのは、ミニ新幹線停車駅である雫石駅における、タッチでGo!新幹線と在来線利用(特急料金を取るかどうか)の識別。現状では雫石駅は改札は共通だから、特に盛岡側から来て降りる時に困るのでは。工事して改札口を分離するのか、タッチ部を2つ設けて乗客の良心に任せるのか、改札が違う盛岡駅側で入場する時に情報を記録するとかするのか。
青森エリアは10駅。青森駅は、やはり3セクは対象外、蟹田方面津軽線も対象外。
したがって、奥羽本線で上って、新青森、津軽新城、盛岡支社と秋田支社の境界があって、浪岡を経て弘前まで対象。川部で分岐する五能線も対象外。
青森~弘前も利用が多く、新幹線乗り換え客もいるから妥当。
でも、津軽線ぐらい入れてやってもいいし、五能線も五所川原くらい、弘前からさらに大鰐温泉くらいまでは…とも思う。
浅虫温泉(青い森鉄道)や大鰐温泉に行く旅行客が、Suicaで乗り通してしまうことになりそう。
そして秋田エリアは17駅。
羽越本線は羽後牛島、新屋の2駅、通称・奥羽南線は四ツ小屋、和田の2駅、同奥羽北線は追分まで4駅、それと男鹿線全駅。
今回の3エリアの中では、男鹿線が唯一の全線全駅Suica対応路線となる。秋田駅から南方面は、秋田市郊外の利用が多い駅まではカバーされている。早朝夜間の無人時間帯は、自動券売機まで使えなくなってしまう、追分、羽後牛島、新屋の各駅も、やっと不便が解消されそう。
北方向は、追分の先、八郎潟まででもいいと思う。大久保、羽後飯塚、井川さくらまでSuicaで乗り通して、委託駅員さんを煩わせる客が出てしまいそう。
北東北3県では、Suica定期券も提供されることは明らかになったが、そのほかは不明。
運賃は1円単位のIC運賃になるのか。
現行のSuicaエリアでは、利用額や利用区間に応じて、ポイントが貯まるサービスが始まっている。回数券に近い感覚。これはどうなるか。
あと、2021年7月から、個人的には改悪されることがある。ビューカードのSuicaチャージ時のポイント付与率の変更。
これまでは手段を問わず1.5%還元だったのが、これからはモバイルSuicaかオートチャージでないと、0.5%になってしまう。現状の秋田では0.5%に甘んじるしかなくなる。
2年後の北東北でもオートチャージ対応されるといいのだけど、クラウドで処理とかだと、非対応にならないか。
【11日追記】秋田市のバスで導入予定の地域連携Suicaと同じ仕組みである、栃木の「totra」では、バス利用時にオートチャージができるらしい。その形で、秋田でもオートチャージは可能になるかも。
【2022年12月12日追記】秋田のバスでのオートチャージはできない。JRではオートチャージやポイントサービスが、大都市圏のSuicaエリアと同じく提供される。
新型コロナウイルスで収入が半減したというJR東日本が、もうからない地方にもSuicaを導入してくれるのは、当然のことだとも思うが、ありがたい。続報を待ちます。
※2022年末になって、機器設置の準備らしき工事が始まった。
ところで本件の報道。
JR関係のニュースは発表後忘れた頃に報道することが多いNHK秋田放送局でさえ、夕方のニュースで伝え、サイトに掲載。「令和5年春」というNHKらしい言い換えをして。青森局、盛岡局サイトには、現時点で未掲載。
3県の主要地方紙のサイトでは、東奥日報が18時55分付、岩手日報も19時30分時点で速報がアップされていた。秋田魁新報サイトには23時時点で未掲載。
【7日追記】民放テレビ局でも報道された。エリアにはならない八戸を拠点とするデーリー東北も報道した。それなのに魁は7日付紙面でも報道せず。秋田で記者会見まで開かれたのに、魁は早急に報道する価値がないニュース(?)と判断しているのか。
【7日追記】コメントのご指摘の通り、秋田魁新報でも、1面の下で13センチ×18センチくらいの枠で報道していた。折り目にかかって見落としていました。スミマセン。
しかし、サイトには掲載されず、扱いは大きくないと感じる。【7日さらに追記】サイトにも7日7時55分にアップされていました。トップページの表示記事数が少なく、流れてしまったようです。
その記事中で「スイカの解約手続きは現在、県内ではできず」、本件により県内でも「できるようになる見込み」とあるが、これは誤り。上記、今春開始のタッチでGo!新幹線導入により、秋田県内でも新幹線停車駅のみどりの窓口では、解約=払いもどし手続きができるようになったはず。JR東日本公式サイトには「JR東日本の新幹線停車駅のみどりの窓口などで払いもどしができます。」と記載が加えられている。【追記・9日付紙面で訂正され、新幹線停車駅窓口で対応している旨も付記あり。】
ついに、やっと、青森、岩手、秋田の各県で、JR在来線の乗車に交通系電子マネーが使えるようになる!
といっても…
サービス開始は「2023年春以降」なので2年後。
利用できる駅は、3県の県庁所在地周辺の10~17駅で、その範囲を越えてまたいでの乗車はできない。
秋田駅では、今年2021年春から秋田新幹線の特定特急券(自由席代替。「タッチでGo!新幹線」)としてSuicaが使えるようになったため、近距離自動券売機でのきっぷ購入にSuicaが使えるようになり、みどりの窓口でもSuicaの各種手続きはできるようになった。※新幹線停車駅のみの対応なので、土崎など周辺駅は非対応。
秋田市内の路線バス等(≒中央交通なのだが、秋田市が多くの費用を負担する。中央交通の自主事業ではない)では、来年2022年春から地域連携Suicaが導入される。
青森市や盛岡市でも、ほぼ同じ動きが生じていたところへ、在来線対応。
2001年11月の首都圏でのSuicaサービス開始から21年以上経って、やっと北東北のJR在来線で開始ということになる。
★北東北各県庁所在地において、主要なバスでは2021~2022年春(秋田市は2022年)、JR東日本在来線では2023年春からSuica対応★ なお、新幹線自由席・特定特急券利用は2021年春から開始済み。それに合わせて新幹線停車駅に限り、券売機でのチャージ・カード残高からのきっぷ購入、窓口での払いもどし等の手続きはできるようになった。
【2022年12月12日追記・サービス開始日決定】2023年5月27日(土曜日)開始。
2年も待たされるのは遅い気がする。
以前からちょっと聞いていて、今回のリリースに出ているが、現在は各自動改札機自身が行っている運賃計算の処理を、センターサーバにクラウド化して集約という、要は簡略化したシステムを採用するとのこと。その構築に2年近くかかるということなのか。
北東北3県へSuicaが導入されると、JR東日本エリア内の県庁所在地の駅で、在来線でSuicaが使えない駅は、長野駅だけになるはず。長野駅は乗降客が多く、首都圏とも近いのに。
長野駅のJR東日本の在来線は篠ノ井線1方向だけで、あとは新幹線開業で転換した第3セクター路線。その関係で導入しづらいのか。でも、青森駅も似たような環境なのに導入される。
プレスリリースにも出ているが、上記の通り北東北3県では、2021~2022年にかけて、各県庁所在地の路線バスで地域連携Suicaが使えるようになるので、それに合わせた(1~2年遅れだけど)という意味合いもあるのかも。でも、それだったら、バスが対応する青森県八戸や山形県庄内でもSuicaを導入してもいい(歓迎される)のでは。
各エリアごとの導入範囲。
盛岡エリアは17駅。盛岡から北方向は3セクなので対象外、山田線も本数が少ないせいか対象外。一方、田沢湖線は区間列車も走る雫石までは対象。
東北本線は南下して、花巻を越えて、北上まで。花巻からは釜石線2駅=新花巻までも対象。北上線は対象外。
盛岡~北上は、本数も利用者も多いので妥当だと思う。
ちょっと疑問なのは、ミニ新幹線停車駅である雫石駅における、タッチでGo!新幹線と在来線利用(特急料金を取るかどうか)の識別。現状では雫石駅は改札は共通だから、特に盛岡側から来て降りる時に困るのでは。工事して改札口を分離するのか、タッチ部を2つ設けて乗客の良心に任せるのか、改札が違う盛岡駅側で入場する時に情報を記録するとかするのか。
青森エリアは10駅。青森駅は、やはり3セクは対象外、蟹田方面津軽線も対象外。
したがって、奥羽本線で上って、新青森、津軽新城、盛岡支社と秋田支社の境界があって、浪岡を経て弘前まで対象。川部で分岐する五能線も対象外。
青森~弘前も利用が多く、新幹線乗り換え客もいるから妥当。
でも、津軽線ぐらい入れてやってもいいし、五能線も五所川原くらい、弘前からさらに大鰐温泉くらいまでは…とも思う。
浅虫温泉(青い森鉄道)や大鰐温泉に行く旅行客が、Suicaで乗り通してしまうことになりそう。
そして秋田エリアは17駅。
羽越本線は羽後牛島、新屋の2駅、通称・奥羽南線は四ツ小屋、和田の2駅、同奥羽北線は追分まで4駅、それと男鹿線全駅。
今回の3エリアの中では、男鹿線が唯一の全線全駅Suica対応路線となる。秋田駅から南方面は、秋田市郊外の利用が多い駅まではカバーされている。早朝夜間の無人時間帯は、自動券売機まで使えなくなってしまう、追分、羽後牛島、新屋の各駅も、やっと不便が解消されそう。
北方向は、追分の先、八郎潟まででもいいと思う。大久保、羽後飯塚、井川さくらまでSuicaで乗り通して、委託駅員さんを煩わせる客が出てしまいそう。
北東北3県では、Suica定期券も提供されることは明らかになったが、そのほかは不明。
運賃は1円単位のIC運賃になるのか。
現行のSuicaエリアでは、利用額や利用区間に応じて、ポイントが貯まるサービスが始まっている。回数券に近い感覚。これはどうなるか。
あと、2021年7月から、個人的には改悪されることがある。ビューカードのSuicaチャージ時のポイント付与率の変更。
これまでは手段を問わず1.5%還元だったのが、これからはモバイルSuicaかオートチャージでないと、0.5%になってしまう。現状の秋田では0.5%に甘んじるしかなくなる。
2年後の北東北でもオートチャージ対応されるといいのだけど、クラウドで処理とかだと、
【11日追記】秋田市のバスで導入予定の地域連携Suicaと同じ仕組みである、栃木の「totra」では、バス利用時にオートチャージができるらしい。
【2022年12月12日追記】秋田のバスでのオートチャージはできない。JRではオートチャージやポイントサービスが、大都市圏のSuicaエリアと同じく提供される。
新型コロナウイルスで収入が半減したというJR東日本が、もうからない地方にもSuicaを導入してくれるのは、当然のことだとも思うが、ありがたい。続報を待ちます。
※2022年末になって、機器設置の準備らしき工事が始まった。
ところで本件の報道。
JR関係のニュースは発表後忘れた頃に報道することが多いNHK秋田放送局でさえ、夕方のニュースで伝え、サイトに掲載。「令和5年春」というNHKらしい言い換えをして。青森局、盛岡局サイトには、現時点で未掲載。
3県の主要地方紙のサイトでは、東奥日報が18時55分付、岩手日報も19時30分時点で速報がアップされていた。秋田魁新報サイトには23時時点で未掲載。
【7日追記】民放テレビ局でも報道された。エリアにはならない八戸を拠点とするデーリー東北も報道した。それなのに魁は7日付
【7日追記】コメントのご指摘の通り、秋田魁新報でも、1面の下で13センチ×18センチくらいの枠で報道していた。折り目にかかって見落としていました。スミマセン。
その記事中で「スイカの解約手続きは現在、県内ではできず」、本件により県内でも「できるようになる見込み」とあるが、これは誤り。上記、今春開始のタッチでGo!新幹線導入により、秋田県内でも新幹線停車駅のみどりの窓口では、解約=払いもどし手続きができるようになったはず。JR東日本公式サイトには「JR東日本の新幹線停車駅のみどりの窓口などで払いもどしができます。」と記載が加えられている。【追記・9日付紙面で訂正され、新幹線停車駅窓口で対応している旨も付記あり。】