昨年後半、秋田市中央部にある「保戸野鉄砲町街区公園」(児童公園)。
紅葉がきれいな11月上旬
2022年10月頃から、公園が封鎖された。
長野市では、一部住民の苦情により、公園が1つ廃止されてしまって、全国ニュースになったけれど、ここはそういうのではない。
「公園内の整備工事を行っています」
小さい文字で「グリーンインフラ公園緑地整備事業」などと書いてあるが、要は、古くなった公園をきれいにして、バリアフリーにも対応させるみたいな工事。秋田市内の街区公園で、毎年度数か所ずつ行われている。
電話ボックスが封鎖区画内、しかも入ろうと思えば入れる絶妙な位置にあるのは、ちょっと困りそう。説明書きなどはなかったが、NTTとは話がついていたのか?
上の写真の通り、工期は当初12月16日までとされていたが、その後、2023年1月27日まで延長された。
2022年12月中旬。雪の中で工事?
雪が積もって遅れたせいかもしれないが、雪国ならば当たり前のこと。余裕を持って、年度前半のうちから発注することができないものだろうか(子どもたちの遊び場確保でオフシーズンに施工という事情はあるかも)。
2月上旬。工事が終わって封鎖解除されたが、積雪でよく分からない
現在
工事前の園内は、全面が土で草が生えていた。工事により、1周するかたちでブロック(タイル?)が敷かれ、通路ができた。
ほかには、地元町内会から寄贈された(その旨の表示があった)あずまやが、新しくされた。水飲み場も、秋田市の街区公園で標準だった擬木のものから、新しいものに。
滑り台、ブランコ、鉄棒は、たぶん以前と同じ。擬木の公園名の標柱も変わらず。ベンチは未確認【13日追記】ベンチは新しくなって、一部は位置が変わったようだ。
保戸野鉄砲町街区公園の供用開始は1981(昭和56)年12月23日。おそらく開園以来40年以上ぶりのリニューアルだから、大規模に手が入るかと思ったが、そうでもなかった。といっても、同様の工事が行われた他の公園でも、この程度の内容なので、想定内だけど。
外周の通路はバリアフリーや雨の日を考慮しているわけだが、園内を思いっきり走り回りたい人にとっては、そのスペースが少し減ったことになる。
これは?
Googleストリートビューによれば、2018年までは判読できていた。
昔からあった、毛筆の手書きによる「犬を連れて園内を散策される方へ」の注意書き。下には、赤い花や耳が折れた大きめの犬などのイラストも添えられていた。園内に2枚あるはず【13日追記・工事後は東側にあったものはなくなったようだ。写真は西側】。
設置者の表示はなかったが、上記、旧あずまやや、後述の新しい注意書きに町内会名が出ていたから、同様に町内会が作って置いたのだろう。秋田市の所管ではないとして、施工業者も公園課も、読めなくてもそのままにしたのでしょう。
読めるほうの注意書き。工事前後で2枚の左右が入れ替わっている
↑「住みよい公園」って言い回しが、おかしい。
この公園を昔から知る者として、象徴的なものがある。今回の工事で、どうなるか気になっていた。
それは、北西角にある築山(つきやま)、人工の小山。
10月下旬
全国的に、公園に築山が設置されることがあるが、必須アイテムではない。秋田市の公園ではないほうが多い。
秋操近隣公園には展望デッキ付きの立派な築山が、秋田駅東口の拠点第一街区公園には高いのが、秋田大学正門と線路の間にある手形街区公園にもある。
なお、八橋運動公園のは築山ではなく、自然の丘の一部を残したものらしい。
ここの築山は平坦部と同じように草が生え、さほど高くはない。それでも、40年弱前は、背丈より高い「小高い丘」に見えた記憶があるが、今見れば、ただの土の塊に見えてしまいそう。年月が経って風化して小さくなってしまったのか、それともそれだけ自分が大きくなったからなのか。
今回の工事で、(風化していたのであれば)高くなるか、あるいはなくなってしまうのではないかと考えた。
工事中の12月
通路が先にできていた
見た目では、表面の草をはがして、下の土を露出させていたのかと思った。
しかし、今考えてみれば、工事前の築山は、敷地の端ほぼスレスレまで占有していた。新設された通路と重なってしまうはず。
となると、旧築山を崩して、それよりも少し内側に、新たに同じ規模の築山を新しく造ったのではないだろうか。
工事後。写真では分かりづらい
どうせなら、もうちょっと高くしたら、積雪時にそり滑りが楽しめるなど、使い道が増えたのでは。
築山とともに特徴的なのが、この公園の呼び名。
開園時から保戸野鉄砲町街区公園という名だったはずだが、昔はその名は浸透しておらず、みんな「みどりまち公園」と呼んでいた。今はどうか知らない。
秋田市内ではほかにも遊具にちなんだ「たまご公園」や、秋田新幹線が見えることにちなんだ「こまち公園(上記、拠点第一街区公園)」と通称される街区公園があるのと同じく、堅苦しい正式名ではない、親しみをこめた通称。
由来は、上の注意書き看板にある「みどり町 町内会」、地元の町内会名。【14日補足・漢字の「緑町」表記ではない。】
なお、保戸野鉄砲町は、鉄砲足軽が住んでいた町の名にちなむが、それは現在の保戸野鉄砲町エリアの南のほう。公園がある北側は、昭和40年代辺りまでは水田で、それが宅地化された住宅地で、町内会も新しく組織されたのだと思われる。
保戸野小学校区は、秋田東中学校区と山王中学校区に分かれるが、山王中学区側には公園が3つしかない(隣接する旭北小学区側にも、ほぼない)。
あと2つは、ここの北側、ハミングロードの中にある「保戸野千代田町街区公園」と、通町商店街に「上通町街区公園」というのもあるが、それはお稲荷さんの境内で狭い。
人口が減っていく今、新たな公園の必要性は低いのかもしれないけれど、みどり町公園は貴重な存在。大切にして、末永く存続してほしい。
紅葉がきれいな11月上旬
2022年10月頃から、公園が封鎖された。
長野市では、一部住民の苦情により、公園が1つ廃止されてしまって、全国ニュースになったけれど、ここはそういうのではない。
「公園内の整備工事を行っています」
小さい文字で「グリーンインフラ公園緑地整備事業」などと書いてあるが、要は、古くなった公園をきれいにして、バリアフリーにも対応させるみたいな工事。秋田市内の街区公園で、毎年度数か所ずつ行われている。
電話ボックスが封鎖区画内、しかも入ろうと思えば入れる絶妙な位置にあるのは、ちょっと困りそう。説明書きなどはなかったが、NTTとは話がついていたのか?
上の写真の通り、工期は当初12月16日までとされていたが、その後、2023年1月27日まで延長された。
2022年12月中旬。雪の中で工事?
雪が積もって遅れたせいかもしれないが、雪国ならば当たり前のこと。余裕を持って、年度前半のうちから発注することができないものだろうか(子どもたちの遊び場確保でオフシーズンに施工という事情はあるかも)。
2月上旬。工事が終わって封鎖解除されたが、積雪でよく分からない
現在
工事前の園内は、全面が土で草が生えていた。工事により、1周するかたちでブロック(タイル?)が敷かれ、通路ができた。
ほかには、地元町内会から寄贈された(その旨の表示があった)あずまやが、新しくされた。水飲み場も、秋田市の街区公園で標準だった擬木のものから、新しいものに。
滑り台、ブランコ、鉄棒は、たぶん以前と同じ。擬木の公園名の標柱も変わらず。ベンチは
保戸野鉄砲町街区公園の供用開始は1981(昭和56)年12月23日。おそらく開園以来40年以上ぶりのリニューアルだから、大規模に手が入るかと思ったが、そうでもなかった。といっても、同様の工事が行われた他の公園でも、この程度の内容なので、想定内だけど。
外周の通路はバリアフリーや雨の日を考慮しているわけだが、園内を思いっきり走り回りたい人にとっては、そのスペースが少し減ったことになる。
これは?
Googleストリートビューによれば、2018年までは判読できていた。
昔からあった、毛筆の手書きによる「犬を連れて園内を散策される方へ」の注意書き。下には、赤い花や耳が折れた大きめの犬などのイラストも添えられていた。園内に2枚あるはず【13日追記・工事後は東側にあったものはなくなったようだ。写真は西側】。
設置者の表示はなかったが、上記、旧あずまやや、後述の新しい注意書きに町内会名が出ていたから、同様に町内会が作って置いたのだろう。秋田市の所管ではないとして、施工業者も公園課も、読めなくてもそのままにしたのでしょう。
読めるほうの注意書き。工事前後で2枚の左右が入れ替わっている
↑「住みよい公園」って言い回しが、おかしい。
この公園を昔から知る者として、象徴的なものがある。今回の工事で、どうなるか気になっていた。
それは、北西角にある築山(つきやま)、人工の小山。
10月下旬
全国的に、公園に築山が設置されることがあるが、必須アイテムではない。秋田市の公園ではないほうが多い。
秋操近隣公園には展望デッキ付きの立派な築山が、秋田駅東口の拠点第一街区公園には高いのが、秋田大学正門と線路の間にある手形街区公園にもある。
なお、八橋運動公園のは築山ではなく、自然の丘の一部を残したものらしい。
ここの築山は平坦部と同じように草が生え、さほど高くはない。それでも、40年弱前は、背丈より高い「小高い丘」に見えた記憶があるが、今見れば、ただの土の塊に見えてしまいそう。年月が経って風化して小さくなってしまったのか、それともそれだけ自分が大きくなったからなのか。
今回の工事で、(風化していたのであれば)高くなるか、あるいはなくなってしまうのではないかと考えた。
工事中の12月
通路が先にできていた
見た目では、表面の草をはがして、下の土を露出させていたのかと思った。
しかし、今考えてみれば、工事前の築山は、敷地の端ほぼスレスレまで占有していた。新設された通路と重なってしまうはず。
となると、旧築山を崩して、それよりも少し内側に、新たに同じ規模の築山を新しく造ったのではないだろうか。
工事後。写真では分かりづらい
どうせなら、もうちょっと高くしたら、積雪時にそり滑りが楽しめるなど、使い道が増えたのでは。
築山とともに特徴的なのが、この公園の呼び名。
開園時から保戸野鉄砲町街区公園という名だったはずだが、昔はその名は浸透しておらず、みんな「みどりまち公園」と呼んでいた。今はどうか知らない。
秋田市内ではほかにも遊具にちなんだ「たまご公園」や、秋田新幹線が見えることにちなんだ「こまち公園(上記、拠点第一街区公園)」と通称される街区公園があるのと同じく、堅苦しい正式名ではない、親しみをこめた通称。
由来は、上の注意書き看板にある「みどり町 町内会」、地元の町内会名。【14日補足・漢字の「緑町」表記ではない。】
なお、保戸野鉄砲町は、鉄砲足軽が住んでいた町の名にちなむが、それは現在の保戸野鉄砲町エリアの南のほう。公園がある北側は、昭和40年代辺りまでは水田で、それが宅地化された住宅地で、町内会も新しく組織されたのだと思われる。
保戸野小学校区は、秋田東中学校区と山王中学校区に分かれるが、山王中学区側には公園が3つしかない(隣接する旭北小学区側にも、ほぼない)。
あと2つは、ここの北側、ハミングロードの中にある「保戸野千代田町街区公園」と、通町商店街に「上通町街区公園」というのもあるが、それはお稲荷さんの境内で狭い。
人口が減っていく今、新たな公園の必要性は低いのかもしれないけれど、みどり町公園は貴重な存在。大切にして、末永く存続してほしい。