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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

電波塔の位置関係

2024-08-05 20:21:41 | 秋田の地理
秋田市川元開和町、「旭南一丁目」交差点の北西。新国道(秋田県道56号)のすぐ西を並走する市道の北方向の風景。

道路は直線ながらカクカクと少し角度が付き、その先に、紅白の鉄塔がそびえる。
山王五丁目にある東北電力 秋田支社(秋田支店とする情報もあるが、公式サイトでは支社)の建物の上から生えている、電波塔。

道路の真ん中に、きれいな位置と向きで収まっていて、美しい。開和町から東北電力は650メートルほど。

マンホールカードやダムカードにならって、東北電力では2022年1月に「無線鉄塔カード」を配布していた(現状は不明)。「東北電力グループ70周年記念事業の一環として、電力保安通信におけるマイクロ波無線の役割についてのPRを目的に」エリア7県から1枚ずつ作っていて、秋田県はこの鉄塔。
カード記載の「無線鉄塔の諸元」によれば、
鉄塔形式:アングルトラス鉄塔
材質:SS41、SS55
リング数/アンテナ数:3/6
竣工年:1973年(ビルと同時竣工)
同じ東北電力でも、場所によって構造もデザインも違う。盛岡はライトアップされるとのこと。新潟と秋田は似ている。


場所を変えて。東北電力のすぐそば、西(アキタパークホテル方向)へ200メートルほどの地点。

さらに場所を変えて、山王五丁目・川元松丘町・川元山下町の境目付近の御休通りの坂。東北電力から南西400メートル。

上の2つの写真では、東北電力のアンテナの奥=東に、もう1本、紅白の鉄塔が見えている。
大町四丁目、赤れんが館通り(大町通り)にある、NTTドコモのビルから生えるもの(影についての過去の記事)。東北電力との距離は650メートル。

ここで、御休通りの坂の2018年6月撮影のGoogleマップストリートビュー。
3本?!
さらに奥(道路の先・ドン・キホーテ右)に、もう1本の紅白鉄塔が!
2022年に撤去された、中通四丁目のNTT東日本のビルから生えていたアンテナだった。


この3本の電波塔。ほぼ一直線に、しかもほぼ等間隔に並んでいるのでは?
地理院地図に加筆
赤い線の左が東北電力、右がNTT東日本。ドコモは赤い★の位置、「電波塔」の地図記号はなかった

東北電力とNTTを結ぶ直線の、ほんのわずかに北にズレた位置がドコモ。
距離は東北電力~NTTは1400メートル、ドコモ~NTTは750メートル。中間地点は、ドコモの裏(東)方向に少しズレた、川反通り付近、地形図で「旭川」の「川」の文字辺り。
そして、そもそもこの直線は、真西~真東のラインとほぼ一致する。

東京のタワーなんかの位置関係を「結界」に例えるなど、都市伝説や陰謀論めいた理由付けがされることがある。そういうのを信じるつもりはない。それぞれができた経緯を簡単にまとめる。
できた順番。NTT東日本(電電公社)は1971年頃時点ですでに存在。東北電力は、上記の通り1973年。ドコモビルは、2000年12月竣工。施工した錢高組のホームページには、アンテナがないビルの写真が掲載されているので、アンテナは少し後かもしれない。
さかのぼれば、NTT東日本一帯は陸軍の施設、東北電力は田んぼ?、ドコモは電電公社秋田電報電話局(余談だが北隣は秋田郵便局=現・秋田中央郵便局があった)。
各所有者が、それぞれの土地を取得した時期も経緯もまちまちということになりそう。意図的・計画的にこの位置関係になったのではなく、偶然ということでしょう。
【6日追記】だけど、江戸時代には武士の町と商人の町(内町と外町)の境であった旭川をはさんで、ほぼ等距離の位置に、1970年前後に2本の電波塔が建てられたということには、因縁めいたものを感じたくはないが感じてしまいそうになる。


冒頭の風景に話を戻すと、電波塔以外の構造物や建物であっても、道路の突き当たりなどにあるものは存在感があってランドマークとなっていたり、そう言えばあれって何だっけ? と思わされたりするものがある。そんなシリーズでいずれまた。→続きはドコモアンテナを中心に
コメント (5)
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