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鉄道開業150年記念 JR東日本パス

2022-11-06 20:04:22 | 旅行記
唐突に小出しにしてしまっている(前回の記事)、2022年10月下旬の旅行記。改めて最初から始めます。

2022年は、日本で鉄道が開業して150周年。鉄道記念日の10月14日を中心に、各地・各社でさまざまな企画が行われた。
我らがJR東日本では、その1つとして「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」を発売。
14日~27日のうち連続する3日間、JR東日本エリア(+いくつかの私鉄・3セク)が新幹線・特急の自由席も含めて乗り放題。4回までは指定席も利用可能。それで大人2万2150円【19日補足・半端な150円は150周年に掛けているという話も】。
利用開始日の3日前まで、予約サイト「えきねっと」限定販売(窓口や券売機での受け取りはそれ以降でも可)。枚数制限等なし。


今では信じられないが、2000年頃までは「ウィークエンドフリーきっぷ」等、(自由席)特急料金込みで、東日本乗り放題のきっぷがほぼ常時発売されていて、何度か利用した。
しかし、いつの頃からか、乗車券部分のみの乗り放題(自由席でも特急券が別途必要)になったり、北東北が対象エリアとなるものが少なくなったりして、遠ざかっていた。
一方で、一定年齢以上対象のクレジットカード「大人の休日倶楽部」会員対象の、指定付き乗り放題きっぷは頻繁に発売されていて、うらめしく思っていた。

そんなところへ、久々のフリーきっぷ。
JR発足30周年であった2017年には、「JR東日本30周年記念パス」という、乗車券部分だけのフリーきっぷだったから、このタイミングで指定込みのフリーきっぷが出るのは、意外だった。
「『日本の』鉄道150周年」なのに「『JR東日本エリアだけ』乗り放題」なのは、なんだかとも思うが、充分トク。

1か月前に7年ぶりに本格的に新幹線で旅したばかりであったが、これを逃せば、次は150年後かもしれない【12月27日追記・2023年3月2日~15日を利用期間とする第2弾「鉄道開業 150 年記念ファイナル JR東日本パス」が発売されることになった。この記事参照】。利用することにした。
期間終わりの平日3日間を確保。

JR東日本秋田支社では、このきっぷをわりと宣伝していて、「秋田から東京へ、こまちでおトクに」などと言っていた。東京までなら、えきねっとトクだ値の30%(往復で2万4920円)と大差ないし、びゅうのパック旅行もある。せっかくのフリーパスを東京行きだけに使うのはもったいない。
新型コロナウイルス感染症が落ち着いて、宿泊割引などの「全国旅行支援」も始まり、JR東日本を利用しない旅行客もかなり増えているらしい。ネットには、新幹線やローカル線の只見線など大混雑との話も。
そういえば、2003年の完全民営化(日本鉄道建設公団保有株の放出)記念でも、「JR東日本パス」が発売され、利用した。その時は土日に水戸まで行ったが、「こまち」の指定は確保できず北上線を回るなどした。【19日補足・JR東日本パスは、東日本大震災復興支援として2011年にも発売されているので、今回が3度目。毎回、利用日数や価格は異なる。】
混むのは尻ごみするけれど、やはり絶好の機会だし。

行き先は…
首都圏に興味はない。できるだけ遠くへ。でも新幹線を使って距離と時間をかせがないといけないから、まずは東京か。
信州かな。車両が新しくなった「あずさ」に乗ってみたい。松本か、未訪問の山梨や小海線か→その方面は宿が次々埋まっていて混雑しそう。
静岡にもご無沙汰だった。以前、3連休パスでやったように、熱海までJR東日本で行って、足を伸ばすのもいいか。
そうだ! 甲府から静岡へ抜ける、身延線がある。これも乗ってみたかった。
と悩んで、長野県南部と静岡を目的地に決めた。過去に行ったことがある土地がほとんどになってしまうが、再訪もいいだろう。

では、長野が先か、静岡が先か。各列車の指定席は、とりあえず余裕がありそう。むしろ、長野の宿が危なそうだったので、先に確保して、それに合わせて行程を決め、座席指定を取った。
秋田→東京・新宿→岡谷→上諏訪(泊)上諏訪→甲府→静岡~清水→興津(泊)興津→清水~静岡→熱海→東京→秋田
4回の指定は往復の「こまち」と、新宿→岡谷の「あずさ」、熱海→東京の「踊り子」。予約は当然、えきねっとでできる。

フリーパスだけでは足りない分。
「あずさ」は全席指定で、しかも「こまち」のような特定特急券制度はない。短距離の上諏訪→甲府で利用するので、別払いで指定席特急券(チケットレスなので券ではないけど)を購入。
さらに、エリアを飛び出るJR東海区間、甲府→静岡の特急「ふじかわ」の乗車券・指定席特急券を購入。帰りの静岡方面→熱海は100キロに満たず、どこで乗車や途中下車するか不確定(静岡鉄道乗車、天候、気分による)なので、乗車券は用意せずSuicaで乗車することに。【6日補足・以前はJR東海TOICAエリア~熱海のIC乗車はできなかったが、2021年から対応。】

平日だからか、東京から地方とは逆方向であるためか、不安に反して、座席指定はどれも窓側席が難なく取れた。
乗ってみても、往復の仙台~東京はビジネス、熱海→東京は観光と思われる乗客(パス以外での利用も多そう)が多いとは感じたが、それでも隣席に人が来ることはなかった。ただ、それ以外の区間でも、通路をはさんだ隣や前後の席には人がいることが多く、旅行する人がコロナ以前並みに戻ったことは実感した。

パスを指定席券売機で発券すると、4枚の指定券もいっしょに出てきた。
赤の「指定券発行開始済み」と、その回数を示す★も発券時に印字済み
券面には「150年分の感謝の気持ちをこめて ステキな3日間をお楽しみください」とのメッセージ入り。

JR東日本パスには、系列店舗で提示すれば受けられる特典もある。よくあるレンタカー割引のほか、今回はコンビニNewDaysで10%引きとか、駅弁屋(JR東日本クロスステーション運営)で1000円以上購入で10%引きがあって、利用させてもらった。
秋田駅ビルや東北各地のJR系土産物店でも特典があったが、長野や首都圏方面ではあまりなかった。
NewDays秋田ぽぽろーど店と、新宿駅の駅弁屋頂のレシート(抜粋)
NewDaysは「JR東日本パス10%引」と記載。甲府や熱海も同じ。NewDaysは、大人の休日倶楽部パスなどでも提示で10%引きをやっているが、今回のパス専用の表記(レジのボタン?【2023年3月21日補足・ボタンでなく専用のバーコードをレジ周りに置いて読み込むのかも】)を設けたようだ。
駅弁屋は「鉄道150年記念割引」表記。東京の駅弁屋祭も同じ。これでは誰でも割引になりそうな言い回し。


小雨が上がった朝の秋田を出発。
鼻先の水滴は雨か朝露か
秋田8時11分発、東京12時04分着「こまち14号」。先月、7年ぶりのフル規格区間の速さに驚いたが、1か月ぶりだとそれほどでもない。
2021年から、大宮~東京の最高速度が110km/hから130km/hに上がっているが、それも気にならなかった。しかも、なぜか大宮駅で5分も停車するダイヤで、むしろ所要時間は増大しているのでは。【6日追記・いただいたコメントによれば、大宮5分停車は、列車による荷物輸送サービス「はこビュン」で積んできた荷物を降ろすための時間とのこと。】

新宿に行くなら、大宮で降りたほうがやや早いが、あえて東京まで。久々なので東京まで乗り通したいのと、東京駅の駅弁屋 祭を覗きたかったから。
昼時だけに、駅弁屋は大混雑。すき間からラインナップをチェック。あと、仙台の祭で「萩野屋」と誤記されていた木札は、こっちは「荻野屋」であることを確認(運営会社へ指摘したが、今の仙台はどうなっているだろう)。

中央線快速ホームへ上がりかけた時、発車して行く電車が。その車両が、E233系へのグリーン車組み込み作業中の車両不足を補うため、2本だけ運用されている209系1000番台だった! 撮影できなかったのが惜しい。
次発はもちろんE233系。導入から15年ほど経ち、座席のモケットが詰め物と分離してしわしわで、だいぶ汚くなっているのが気になった。男鹿線EV-E801系の座席と似ていると思いこんでいたが、見かけがちょっと似ているだけで、造りはまったく別だ。
先頭車に乗ったらガラガラ。昔乗った時もそうだった。それも神田までで、御茶ノ水と四ツ谷からたくさん乗ってきた。良くも悪くも東京だと思いつつ、新宿で下車。

13時ちょうどの「あずさ25号」へ。
新宿には「駅弁屋 頂(いただき)」というのがある。東京駅の祭とは入荷商品が異なるそうなので、それもあって、祭は見ただけにしておいた。
あと、出発前に千円札を用意するのを忘れてしまったので、ATMも探さないと。

頂は地上の南口コンコースにあることを事前に調べていたのに、うっかり地下へ下りて無駄に歩いてしまった。
頂は小さめの店(仙台駅の祭より小さい)で、混んでいなかった。小淵沢の丸政「高原野菜とカツの弁当」を期待したが、そのカツ+α(ごはんなし)の「丸政のチキンカツ」なるものしかなかった【7日補足・3日目昼時の甲府駅改札内の丸政の売り場にも(弁当も、ごはんなしも)なかった。2007年には夜でもあったのに】。横浜の崎陽軒の初めて見る弁当を購入→後日改めて

頂の斜め向かいに、ビューアルッテが2台だか3台。東京でも改札内にあるのは珍しいらしい。誰も使ってなかったけど。
「10千円」と入力すれば千円札×10枚出るかと思ったら、1万円札が出てきてしまった。この後、岡谷の郵便局まで、千円札なしで過ごすことになる。Suicaで用が足りるけど。

結局、首都圏では改札の外へ1歩も出ずに、長野へ向かう。【7日補足・新幹線が関東地方に入った頃から、ところどころで雨。東京もぱらついたり路面が濡れたりしていた。】次の記事はこちら

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2022-11-06 21:16:03
大宮5分停車は「はこビュン」荷下ろし用ですね。
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はこビュン (taic02)
2022-11-06 21:40:59
そうでしたか。納得です。
返信する
Unknown (雪こまち)
2022-11-07 21:27:03
秋田も大混雑だとニュースが出ていました。
平日にも関わらず、こまちはもちろん秋田市内のホテルは軒並み満室で、特急つがるもいなほも立ち客がでる程の混雑だったそうです。
返信する
大混雑 (taic02)
2022-11-07 22:40:36
遠くへ行きたいと思うのが人情。加えて、自由席がある列車で、指定回数を使うのはもったいないと考える人が多いのでしょうね。
五能線区間運休でリゾートしらかみが県境移動に使えず、つがるに流れたこともあるかもしれません。

大混雑に遭遇せずに旅行できたのは、幸運だったようです。
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