麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

『仮名手本忠臣蔵』四段目~六段目

2013年12月10日 | 制作公演関連
『仮名手本忠臣蔵』の粗筋、
その二回目です。

前回は大序から三段目まで。

さてそこで触れなかったけれど、
高師直の腰巾着的存在の
鷺坂伴内が、おかるに御執心で
早野勘平と一悶着あるなど、
人間関係を複雑に絡ませた
上質の戯曲構成が、この作品を
長生きさせている一因でもあります。

塩冶判官の重臣が大星家、
若狭之助に仕えるのが加古川家、
この両家の子供同士が許婚
(大星の息子・力弥と
加古川の娘・小浪)で、
師直に斬りかかった判官を
止めたのが本蔵、また、
そもそも「鮒侍」と愚弄される
遠因に、本蔵の賄賂があったり
と、よく練りこまれた筋立なのだ。

てなわけで先に進みます。

【四段目/判官切腹】

刀傷沙汰に対し、幕府から使者・
薬師寺次郎左衛門と石堂右馬之丞が
来邸し判官切腹、御家断絶を告げる。
国家老の大星由良之助は、
絶命寸前間に合って、
形見の腹切刀を手に復讐を誓います。

と、お気づきの方どれほどいるだろう。
『忠臣蔵』=大石内蔵助のイメージ。
『仮名手本』でいうところの
忠臣の中心・大星由良之助、
ここでようやくの登場です。
さあ! ここから大活躍!!
と思いきやこのあとの二場、
登場せずです

【五段目/山崎街道】
おかるの郷里・山崎(京都北部)で
猟師となった早野勘平。
山中で同志の千崎弥五郎と出会い、
主君の仇討に加担すべく
資金調達の約束をする。
おかるの父・与市兵衛は、
娘の身請けで得た五〇両を、
斧定九郎に奪われ、そして殺さる。
が、その定九郎は猪を狙った勘平の
銃弾であえなく絶命。
勘平は動転しながらも、
懐に大金を認め、持って去ります。

【六段目/与市兵衛住家】
一文字屋がおかるを迎えに来ている。
その言葉から昨晩撃ったは義父だと
思い込む勘平。さらに義母も気付き、
詰問された勘平は腹を切る。が、
真犯人は定九郎と判明。
原郷右衛門、千崎弥五郎から
連判に名を連ねることを許され、
安堵して息絶える。

ここで遊戯空間は休憩を頂きます。

《つづく》
コメント
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