タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

今シーズンのまとめ

2010年11月25日 | タカの渡り
タカ長観察地今季の特徴は?

 今シーズンのまとめをトビ吉おじさんが済ませました。

 グラフに示されると分かりやすいですね。今日はマジメにその話です。

       

 その前に昨年秋のグラフです。タカ長観察地で記録されたタカの構成比を示しています。

 数字的に言うとタカ長観察地はハチクマが主体の観察地です。この傾向は年が変わり季節が変わっても同じです。春・秋ともにハチクマが主役の観察地です。

       

 2010年秋の構成比です。主役のハチクマの構成比が67.96%から54.52%に大きく落ち込んでいます。

 大きく落ち込んだと言っても絶対数が極端に落ち込んだわけではありません。ハチクマの数は大雑把に言えば昨年並みでした。それなのにハチクマの占める割合が落ち込んだのはほかのタカが多く記録されたからです。

 例年より極端に多かったのが東向きハイタカで1613羽を記録しました。例年の10倍くらいの記録と言ってもよい数字です。このように今シーズンは東向きハイタカが異常に多かったのが特徴としてあげられます。今シーズンハイタカ属の渡りは2349羽(SPを含む)記録しています。そのことが相対的にハチクマの割合を落とすことになっています。

       

 緑色の部分はハイタカ属全体の中に占める東向きハイタカの割合です。2009年秋の記録です。

       

 今シーズンの記録です。昨年に比べて東向きハイタカの割合が45.08%から73.39%に大きく増えていることがわかります。このことが今シーズンの特徴としてあげられます。



 さて主役のハチクマの出方は上の通りです。

 今シーズンは異常気象でいつまでも暑かったわけですが、そのために渡りの時期が特別遅れたとか言うようなことは見られないようです。細かな分析はしていないのですが、印象的にはハチクマの渡りが短期間に集中したよいも感じていますが、、、、。

 9月26日、27日、28日の3日間に3080羽の渡りを記録しています。今シーズンの総数4647羽の66.3%がこの3日間に集中したことになります。ハチクマの渡りを見るのがタカ長観察地の最大の楽しみですが、こうしてみるとあっと言う間に過ぎてしまうことが良く分かります。

 今シーズンの印象としては例年よりドラマが少なかったように感じています。観察地の上で帆翔するなどのドラマのことですが、そのドラマが少なかったので数字の割にはイマイチだった印象があります。

 このことは相手のタカ任せですから、タカ長があれこれ言っても仕方ないのですが、、、、、。

 来年当たり腰が抜けるような超弩級の渡りを期待したいですね。