タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

山の本

2015年11月26日 | 山歩きから
今日のタカ長は朝から読書の時間です。

日本野鳥の会の機関紙「野鳥」に目を通し、、、

渡り鳥研究の第一人者中村司先生の本「渡り鳥の世界」が出ていることを知ってさっそくアマゾンで購入のクリック。

そのあと手元においている山の本を開いています。

      

その本は加藤泰三の「霧の山稜」

アマゾンで見ると平凡社からも出版されているようですが、タカ長が持っているのはもっと古いものです。

この本は昭和16年に出版されたものですが、それが昭和46年になって復刻されたのです。タカ長が持っているのはその昭和60年発行の第5版です。

箱入りの豪華本、ということでしょうか。300ページを超える立派な本です。

    

このことからうかがえるように、この本は名作なのです。

しかし、この本を出した後に出征した加藤は南方で戦死、そのため加藤の本はこの1冊しか残されていません。

多彩な人で、、、、木版画家と言ってよいのか、画家と言ってよいのか、詩人と呼ぶべきなのか、、、、

多くの才能がひとつに凝縮される前に逝ってしまったということかも分かりません。

    

霧の山稜

       はい松の香りに噎びつつ
                     霧疾き山を描きて
                               午たけにけり


と添えられた絵が好きなのですが、、、

気になる人は本を買ってください。タカ長はいつも不親切ですから、、、、、。

平凡社の本の表紙に使われている木版画は「かかる登山もありけり」という文章に添えられているもので、、、

若者らしい楽しい登山の様子が書かれています。

タカ長があれこれ言っても仕方ないのですが、とにかく多彩な人で、、、いろいろなことを感じさせてくれる本です。



最近は山の本を読む人が少なくて、、、

チョッと生意気なことを言わせていただくと、そのことが薄っぺらな登山者を量産していることにつながっていると感じています。

このような本は、若くて感性が豊なときに読むと良いのでしょうが、、、、

中高年になってから読んでも何かと得るところがあるはずです。

山をもっと深く感じるためにはテレビで「百名山」を見るだけではダメで、、、、もっともっと本を読め、、、

というようなことを言ったら生意気だと叱られるでしょうか?