立花「自分に直接官僚を支配する能力がなくても、そのような能力を持つ男を自分の部下として意のままに使うことができれば、それでも総理大臣を立派に務めることができるのだが、実際、歴代の総理大臣で、官僚と直接対決して理屈で相手をねじふせられるだけの知力を持った総理大臣は滅多にいなかったが、それでも部下に適切な人を選べるだけの能力があれば、人を使うことで総理大臣職は務まるのである
じゅうめい「総理の職は、国家経営の大局観をもって事にあたることだからね。そのためには知力、眼力、指導力が必要になってくるが、それはもって生まれた格というか、資質みたいなところがあるから、簡単ではない。」
立花 「しかし、安倍首相には、その能力がまた抜本的に欠けているらしい。安倍内閣は、ミスキャストの高官たちがいっぱいである。
じゅうめい「政治家になるには海千山千か世襲じゃないと難しいから、選良とは言うけど、あまり厳しく選び過ぎていると誰もいなくなっちゃう」 (笑)
立花 「例の怪しい政治資金団体問題で辞任のやむなきにいたった佐田玄一郎行革担当相などもその典型だろう。事がはじめて明るみに出た昨日夜、記者団に取り囲まれて、次々に質問を受け、「いま調べているところですので・・・」としか返答することができず、ただただシドロモドロになっていく一方の佐田行革担当相を見ながら、「これでも大臣かよ・・・」と毒づきたくなった。
じゅうめい「次は農水相がターゲットか。入閣したときは周りが心配していたからね、大丈夫?って」
立花 「愛人と官舎に同棲していたことがバレて辞任のやむなきにいたった本間正明政府税調会前会長にしても同じだ。みっともない記者会見だった。あの醜態を見ながら安倍首相は、どこか人を見る目が根本的に欠けているのではないか、と思った。おまけに、情勢判断能力も弱いようだ。
じゅうめい 「超豪華官舎、ホステス愛人同棲、本妻との離婚話も怪しい、要するに人として胸に手を当てて考えて見なさいとなっちゃうからね、下半身に人格無しというけど、パンツはズボンの下にはくもので、頭にかぶるものじゃない。 そういう人に国の針路を取ってほしくない」
立花 「本間前会長の一件が週刊誌に見事に暴かれたとき、マスコミ関係者はみないっせいにこれはヤバすぎると判断していた日の夕方の会見で、安倍首相は本間氏を擁護して、「今後は立ち直って立派に職責を果たしてくれるものと期待しています」などとトンチンカンなことを述べていた。
じゅうめい 「彼は、本当のお坊っちゃまだから、庶民感情に疎いだろうし、財務官僚から本間をかばってくれという援護があったみたいだからね。安倍さんは本質的に官僚の言うことには逆らえないところがある。」
立花 「本間氏が辞任したあとの後任人事も、まるで解せない。選ばれたのは、香西泰日本経済研究センター特別研究顧問。この人もまた73歳というご老人で、もはや現役の経済学者ではない。「特別研究顧問」などという肩書きは、単なる名誉職ということである。
じゅうめい 「考えてみれば、政府税調会長は誰でもできる。お膳立てはすべて財務官僚が仕切るから、官僚の言うことを素直に聞いてくれる学者が一番いいわけだ。」
立花 「もともと香西氏は税制は門外漢のマクロ経済の専門家で、記者会見で、「私は税調の中でいちばん経験がない。ゆっくり実力を身につけていきたい」と語っていたそうで、「日刊現代」に、「こんなジイさんで大丈夫か!?」と、揶揄されていた。たしかにいくらなんでも就任記者会見で、「これからゆっくりと実力を身につけていきたい」はないだろう、と思った。
じゅうめい 「73歳の老人パワーで世の中の同年代の人に勇気を与えたのだろうか。安倍さんが唱える再チャレンジだね」
立花 「実はそんなこと以上に、私がかねがね安倍首相の政治家としての資質で疑問に思っているのは、彼が好んで自分が目指す国の方向性を示すコンセプトとして使いつづけている「美しい国」なるスローガンである。情緒過多のコンセプトを政治目標として掲げるのは、誤りである。だいたい政治をセンチメンタリズムで語る人間は、危ないと私は思っている。
じゅうめい「私は、美しい国を目指すというのはいいと思うけど、これはスローガンだから、問題はコンテンツだよね。 タウンミーティングやらせ問題で、総理給与3ヶ月分300万円ほどを返納するらしいけど、そういう問題じゃない。 手法が30年前の古さだね。 お金じゃなくて、国家経営の哲学を語ってもらいたかった。 それに300万円は庶民にとっては大金だが、総理には官房機密費がある。領収書が要らないから、それこそ瞬き一回すれば億単位の現金(げんなま)がすぐに動かせる」
立花 「政治で何より大切なのは、レアリズムである。政治家が政治目標を語るとき、あくまでも「これ」をする、「あれ」をすると、いつもはっきりした意味内容をもって語るべきである。同じ意味を聞いても、人によってその意味内容のとらえ方がちがう曖昧で情緒的な言葉をもって政治目標を語るべきではない。
じゅうめい「そこは、もう少し暖かく見てあげましょう。」
立花 「人間Aにとって「美しい」ものは、人間Bにとっては、「醜い」ものかもしれない。政治は人間Aに対しても、人間Bに対しても平等に行われなければならないのだから、その目標はあくまでも明確に具体性をもって語ることができる内容をともなって語られなければならない。
じゅうめい 「安倍さんは年末の所感で、今年の靖国神社参拝は8月15日まではしないと言っているらしい。 早くても秋の例大祭か、それもまだはっきりしない。中国との調整が必要らしい。 これは純粋な内政問題だから、中国に伺いをたてるということは噴飯ものだ、それに加えて、安倍さんが総理に就任早々、中国韓国へ行ったが、あれは感心しなかった。谷内外務次官の指示だが、訪問するにしても,泡食って行く必要は無い。中国へは、午前に日本を発って、午後に目白押しの重要会談、公式晩餐会をやって、次の日は日帰りで韓国訪問。 韓国は晩餐会ができず、大統領ではなく韓国首相主催の昼食会だった。 試合に臨むには気息を整えることが必須であるが、総理たる者、犬みたいにフィールドを走り回っても日本の国益にはならない。外務省としては、安倍さんは鳩の伝令くらいにしか思っていないだろうが」
立花 「歴史的にいっても、政治にロマンティシズムを導入した人間にろくな政治家がいない。一人よがりのイデオロギーに酔って、国全体を危うくした政治家たちは、みんなロマンティストだった。
じゅうめい 「でも今の政治は、ロマンが無さ過ぎるような気がするね、日本自体を意味なく鼓舞するような民族主義は好まないが、世界平和に日本のロマンを鼓舞してもらいたい」
立花 「政治をセンチメンタリズムで語りがちの安倍首相は、すでにイデオロギー過多の危ない世界に入りつつあると思う。 安倍首相にはそれよりもっと、人を見る目を確かなものにするといった実用的な能力をしっかりと身につけてもらいたいものだ」
じゅうめい 「無い袖は振れぬだから、裏の総理大臣、森、中川(秀)連立内閣がしっかりとサポートしなければならない、いずれにしても今年も波乱ですね、
本日は長い間ありがとうございました」
(了)
じゅうめい「総理の職は、国家経営の大局観をもって事にあたることだからね。そのためには知力、眼力、指導力が必要になってくるが、それはもって生まれた格というか、資質みたいなところがあるから、簡単ではない。」
立花 「しかし、安倍首相には、その能力がまた抜本的に欠けているらしい。安倍内閣は、ミスキャストの高官たちがいっぱいである。
じゅうめい「政治家になるには海千山千か世襲じゃないと難しいから、選良とは言うけど、あまり厳しく選び過ぎていると誰もいなくなっちゃう」 (笑)
立花 「例の怪しい政治資金団体問題で辞任のやむなきにいたった佐田玄一郎行革担当相などもその典型だろう。事がはじめて明るみに出た昨日夜、記者団に取り囲まれて、次々に質問を受け、「いま調べているところですので・・・」としか返答することができず、ただただシドロモドロになっていく一方の佐田行革担当相を見ながら、「これでも大臣かよ・・・」と毒づきたくなった。
じゅうめい「次は農水相がターゲットか。入閣したときは周りが心配していたからね、大丈夫?って」
立花 「愛人と官舎に同棲していたことがバレて辞任のやむなきにいたった本間正明政府税調会前会長にしても同じだ。みっともない記者会見だった。あの醜態を見ながら安倍首相は、どこか人を見る目が根本的に欠けているのではないか、と思った。おまけに、情勢判断能力も弱いようだ。
じゅうめい 「超豪華官舎、ホステス愛人同棲、本妻との離婚話も怪しい、要するに人として胸に手を当てて考えて見なさいとなっちゃうからね、下半身に人格無しというけど、パンツはズボンの下にはくもので、頭にかぶるものじゃない。 そういう人に国の針路を取ってほしくない」
立花 「本間前会長の一件が週刊誌に見事に暴かれたとき、マスコミ関係者はみないっせいにこれはヤバすぎると判断していた日の夕方の会見で、安倍首相は本間氏を擁護して、「今後は立ち直って立派に職責を果たしてくれるものと期待しています」などとトンチンカンなことを述べていた。
じゅうめい 「彼は、本当のお坊っちゃまだから、庶民感情に疎いだろうし、財務官僚から本間をかばってくれという援護があったみたいだからね。安倍さんは本質的に官僚の言うことには逆らえないところがある。」
立花 「本間氏が辞任したあとの後任人事も、まるで解せない。選ばれたのは、香西泰日本経済研究センター特別研究顧問。この人もまた73歳というご老人で、もはや現役の経済学者ではない。「特別研究顧問」などという肩書きは、単なる名誉職ということである。
じゅうめい 「考えてみれば、政府税調会長は誰でもできる。お膳立てはすべて財務官僚が仕切るから、官僚の言うことを素直に聞いてくれる学者が一番いいわけだ。」
立花 「もともと香西氏は税制は門外漢のマクロ経済の専門家で、記者会見で、「私は税調の中でいちばん経験がない。ゆっくり実力を身につけていきたい」と語っていたそうで、「日刊現代」に、「こんなジイさんで大丈夫か!?」と、揶揄されていた。たしかにいくらなんでも就任記者会見で、「これからゆっくりと実力を身につけていきたい」はないだろう、と思った。
じゅうめい 「73歳の老人パワーで世の中の同年代の人に勇気を与えたのだろうか。安倍さんが唱える再チャレンジだね」
立花 「実はそんなこと以上に、私がかねがね安倍首相の政治家としての資質で疑問に思っているのは、彼が好んで自分が目指す国の方向性を示すコンセプトとして使いつづけている「美しい国」なるスローガンである。情緒過多のコンセプトを政治目標として掲げるのは、誤りである。だいたい政治をセンチメンタリズムで語る人間は、危ないと私は思っている。
じゅうめい「私は、美しい国を目指すというのはいいと思うけど、これはスローガンだから、問題はコンテンツだよね。 タウンミーティングやらせ問題で、総理給与3ヶ月分300万円ほどを返納するらしいけど、そういう問題じゃない。 手法が30年前の古さだね。 お金じゃなくて、国家経営の哲学を語ってもらいたかった。 それに300万円は庶民にとっては大金だが、総理には官房機密費がある。領収書が要らないから、それこそ瞬き一回すれば億単位の現金(げんなま)がすぐに動かせる」
立花 「政治で何より大切なのは、レアリズムである。政治家が政治目標を語るとき、あくまでも「これ」をする、「あれ」をすると、いつもはっきりした意味内容をもって語るべきである。同じ意味を聞いても、人によってその意味内容のとらえ方がちがう曖昧で情緒的な言葉をもって政治目標を語るべきではない。
じゅうめい「そこは、もう少し暖かく見てあげましょう。」
立花 「人間Aにとって「美しい」ものは、人間Bにとっては、「醜い」ものかもしれない。政治は人間Aに対しても、人間Bに対しても平等に行われなければならないのだから、その目標はあくまでも明確に具体性をもって語ることができる内容をともなって語られなければならない。
じゅうめい 「安倍さんは年末の所感で、今年の靖国神社参拝は8月15日まではしないと言っているらしい。 早くても秋の例大祭か、それもまだはっきりしない。中国との調整が必要らしい。 これは純粋な内政問題だから、中国に伺いをたてるということは噴飯ものだ、それに加えて、安倍さんが総理に就任早々、中国韓国へ行ったが、あれは感心しなかった。谷内外務次官の指示だが、訪問するにしても,泡食って行く必要は無い。中国へは、午前に日本を発って、午後に目白押しの重要会談、公式晩餐会をやって、次の日は日帰りで韓国訪問。 韓国は晩餐会ができず、大統領ではなく韓国首相主催の昼食会だった。 試合に臨むには気息を整えることが必須であるが、総理たる者、犬みたいにフィールドを走り回っても日本の国益にはならない。外務省としては、安倍さんは鳩の伝令くらいにしか思っていないだろうが」
立花 「歴史的にいっても、政治にロマンティシズムを導入した人間にろくな政治家がいない。一人よがりのイデオロギーに酔って、国全体を危うくした政治家たちは、みんなロマンティストだった。
じゅうめい 「でも今の政治は、ロマンが無さ過ぎるような気がするね、日本自体を意味なく鼓舞するような民族主義は好まないが、世界平和に日本のロマンを鼓舞してもらいたい」
立花 「政治をセンチメンタリズムで語りがちの安倍首相は、すでにイデオロギー過多の危ない世界に入りつつあると思う。 安倍首相にはそれよりもっと、人を見る目を確かなものにするといった実用的な能力をしっかりと身につけてもらいたいものだ」
じゅうめい 「無い袖は振れぬだから、裏の総理大臣、森、中川(秀)連立内閣がしっかりとサポートしなければならない、いずれにしても今年も波乱ですね、
本日は長い間ありがとうございました」
(了)