新宿酒場ロン 6・8
島、絵美、銀さんが大きな声で喋っている。
自分のカネの話になると声が大きくなる人種のようだ。
「正木馨は田園調布に瀟洒な家を構えている。不動産価格は4.5億円」
「役所を渡り歩いて稼いだ金だ、国民の税金」
「週に3日事務所に高級ハイヤーで来て、お茶を飲んで新聞を読んだら帰っていくという」
「下の者は、そういうキャリア官僚を見ているから、面従腹背だ」
「それに、役人は共済年金だから、今回の年金騒動は全く関係ない」
「だから保険庁の上も下も、いい加減にやっていた」
「年金を一元化しなければ駄目だ」
「今回発覚した年金騒動は、単純なミスとか、デタラメだったという以上に、何か犯罪の匂いがするな」
「キャリア官僚は何もチェックしなかった、実務担当者は、勝手なことができた。つまり、莫大な金額の抜きが行われたと見る向きもあるが」
「そうだとすると、大変なことになる」
「そのスキをついて、ある闇の勢力の匂いがしてくる」
「まさしくパンドラの箱だ」
「今回、自民中枢はかなり焦っている」
「7月の選挙の地すべり的大敗さえある」
「液状崩壊、そうなると?」
「安倍の退陣、自民の新政権だが」
「片翼飛行になる。その分だけ、衆議院では丁寧な政治が行われる」
「松岡と年金のダブルパンチか」
「熊本の補選では自民は候補擁立を断念した」
「かなりの逆風だと感じている」
「参院の青木爺さんは?」
「壇ノ浦の平家の心境ではないか」
「あの人は、竹下の秘書上がりで、政局を読むのが天才的だけど」
「久しぶりに、小泉さんが出てきた」
「風を感じたのさ。あの人も天才肌だ」
「保険庁の民営化はできるの?」
「簡単さ、150兆円と言われる原資は、おそらく無いから、2割の30兆円として、日本の超低い金利0.2%で預けても600億円になる」
「しかし、それをアメリカ、スイスの銀行にリスク分散して預ければ最低4~5%の金利が稼げる」
「後は簡単な計算だ」
「現在、保険庁は全国265ヶ所に事務所を持っているが、平均30人体制で合計7950人、平均年収600万としても477億円だ」
「実際には事務所あたり30人もいらない、年金の仕事はPCの理想形の仕事だ」
「しかし、現状の保険庁の職員は17000人、アルバイトが11,000人の合計28,000人体制だ。こんなにいるなんて知らなかったが、直感的に殆ど無駄な人数だ」
「なぜこんなに必要なのか、お笑いだね」
「最初の段階は補填の問題があるから半民営化だが、3社くらいで競争させれば、もっとサービルが良くなるし、最終的には完全民営化だ。郵便局に任せてもいい」
{金利をつけるとか、知恵は出るものだ}
「問題は財務省だ。財務省が年金を手放さないだろう、必死の抵抗だ」
少し間をおいて、コムスンの話になった。
絵美が3時からの記者会見場でがんばっていた、テレビでは大きな声で質問を飛ばしていたが、男達がびびっていた。ああいう時の絵美は迫力があるね、と褒めるとうれしそうに笑った。
「グッドウイル・コムスン? あれは叩けば叩くほどホコリが出る会社ね」
「内部密告が山のように来てて・・・・・」
今夜は話がつきないようだ。
(ムラマサ、夜光る)
島、絵美、銀さんが大きな声で喋っている。
自分のカネの話になると声が大きくなる人種のようだ。
「正木馨は田園調布に瀟洒な家を構えている。不動産価格は4.5億円」
「役所を渡り歩いて稼いだ金だ、国民の税金」
「週に3日事務所に高級ハイヤーで来て、お茶を飲んで新聞を読んだら帰っていくという」
「下の者は、そういうキャリア官僚を見ているから、面従腹背だ」
「それに、役人は共済年金だから、今回の年金騒動は全く関係ない」
「だから保険庁の上も下も、いい加減にやっていた」
「年金を一元化しなければ駄目だ」
「今回発覚した年金騒動は、単純なミスとか、デタラメだったという以上に、何か犯罪の匂いがするな」
「キャリア官僚は何もチェックしなかった、実務担当者は、勝手なことができた。つまり、莫大な金額の抜きが行われたと見る向きもあるが」
「そうだとすると、大変なことになる」
「そのスキをついて、ある闇の勢力の匂いがしてくる」
「まさしくパンドラの箱だ」
「今回、自民中枢はかなり焦っている」
「7月の選挙の地すべり的大敗さえある」
「液状崩壊、そうなると?」
「安倍の退陣、自民の新政権だが」
「片翼飛行になる。その分だけ、衆議院では丁寧な政治が行われる」
「松岡と年金のダブルパンチか」
「熊本の補選では自民は候補擁立を断念した」
「かなりの逆風だと感じている」
「参院の青木爺さんは?」
「壇ノ浦の平家の心境ではないか」
「あの人は、竹下の秘書上がりで、政局を読むのが天才的だけど」
「久しぶりに、小泉さんが出てきた」
「風を感じたのさ。あの人も天才肌だ」
「保険庁の民営化はできるの?」
「簡単さ、150兆円と言われる原資は、おそらく無いから、2割の30兆円として、日本の超低い金利0.2%で預けても600億円になる」
「しかし、それをアメリカ、スイスの銀行にリスク分散して預ければ最低4~5%の金利が稼げる」
「後は簡単な計算だ」
「現在、保険庁は全国265ヶ所に事務所を持っているが、平均30人体制で合計7950人、平均年収600万としても477億円だ」
「実際には事務所あたり30人もいらない、年金の仕事はPCの理想形の仕事だ」
「しかし、現状の保険庁の職員は17000人、アルバイトが11,000人の合計28,000人体制だ。こんなにいるなんて知らなかったが、直感的に殆ど無駄な人数だ」
「なぜこんなに必要なのか、お笑いだね」
「最初の段階は補填の問題があるから半民営化だが、3社くらいで競争させれば、もっとサービルが良くなるし、最終的には完全民営化だ。郵便局に任せてもいい」
{金利をつけるとか、知恵は出るものだ}
「問題は財務省だ。財務省が年金を手放さないだろう、必死の抵抗だ」
少し間をおいて、コムスンの話になった。
絵美が3時からの記者会見場でがんばっていた、テレビでは大きな声で質問を飛ばしていたが、男達がびびっていた。ああいう時の絵美は迫力があるね、と褒めるとうれしそうに笑った。
「グッドウイル・コムスン? あれは叩けば叩くほどホコリが出る会社ね」
「内部密告が山のように来てて・・・・・」
今夜は話がつきないようだ。
(ムラマサ、夜光る)