歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

松山市・久米高畑遺跡 政庁が東西に延びる柱列を確認

2009年06月01日 | Weblog
 松山市教育委員会と同市埋蔵文化財センターは28日、国指定史跡・久米官衙遺跡群の1つ、久米高畑遺跡(同市南久米町など)で、飛鳥時代7世紀前半の古代役所である「一期政庁」の外郭(外壁)の柱列などを確認したと発表した。
 今回は主要施設の「政庁」跡の南西側を調べた。その結果、政庁の外郭南辺に25mにわたり、9本の柱列(8本が直径約1-1.3m、1本は未確認)が東西に並んでおり、政庁が東西に延びる長方形をしていた可能性が高まったという。
 2002年に確認された柱列と今回発見された柱列には約10mの間隔があり、両柱列の間に政庁入り口があったとみられる。
 また、柱穴の近くから直径約20cmの丸瓦「単弁十葉蓮華文軒丸瓦」が3点見つかった。
 久米官衙は他の地方の官衙より1世紀近く早い7世紀前半ごろに出現したとみられ、国の地方統治体制が確立する過程を知る上で注目されている。
 松山市教育委員会は31日午前10時から、現地説明会を開いた。
[参考:朝日新聞、愛媛新聞、松山市埋蔵文化財センターHP]


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纒向遺跡の古墳群 「放射性炭素年代測定法」による見解を発表

2009年06月01日 | Weblog
 昨日31日、早稲田大学で開かれた日本考古学協会総会で、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)の研究グループは、箸墓古墳および纒向遺跡内に集中する国内最古級の纒向石塚古墳、八塚古墳、東他大塚古墳について、「放射性炭素年代測定法」による見解を発表した。
 産経新聞と毎日新聞が早々と報じている。

産経新聞の記事を参考にすると、
 早稲田大学で同日開かれた日本考古学協会総会で報告された。
■ 纒向石塚古墳(前方後円墳、全長96m)については出土した炭化物の残存炭素量を測定した結果、西暦200年ごろの築造と推定。土器の形式変化から年代を割り出す考古学的手法では2世紀末~3世紀前半で、約50年間の幅があったが、今回の分析結果によって年代がさらに絞り込まれることになった。
■ 矢塚古墳(同、全長96m)は220~260年ごろ
■ 東田大塚古墳(同、全長120m)は220~240年ごろの築造の可能性が高いという。

 箸墓古墳(同、全長280m)も含めると、纒向遺跡内の最古級の前方後円墳の築造時期は(1)纒向石塚古墳(2)矢塚古墳、東田大塚古墳(3)箸墓古墳-の順となる可能性が高いとする。
 炭素年代測定法は数十年単位の誤差が出やすいとの批判もあるが、研究グループの春成秀爾・国立歴史民俗博物館名誉教授(考古学)は「多くの資料を分析することで年代を絞り込むことができた」と精度の高さを強調する。
などと概略報じている。
[参考:産経新聞、毎日新聞]

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