歴歩

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蒲郡市・上ノ郷城跡 虎口付近から金銅製飾り金具が出土

2009年06月30日 | Weblog
虎口付近から金銅製飾り金具が出土
 蒲郡市教育委員会が5月末から発掘調査中の上ノ郷城跡(同市神ノ郷町)で、虎口と呼ばれる城郭の出入り口付近から、金銅製の飾り金具が出土した。
 供物を入れる土師器の端に乗せられた状態で見つかり、築城の無事を祈る地鎮祭のような儀式で使用したものとみられる。
 飾り金具は、家具か武具などを固定するための留め具とみられ、大きさは縦6cm、横2・5cm。左右2カ所に直径1・5cmの穴があり、厚さ5mmほどの鋲の下にコイル状のものが通っていた。4次にわたる調査で、金銅製遺物の発見は初めて。
 発掘調査は、平安末期から同市中心地を治めていた鵜殿氏の居城の全体像を明らかにするため06年から行われている。今回の調査では、残された絵図に記載されている井戸や、当時の土木技術の高さを示す「雨落とし溝」などが出土した。
[参考:2009.6.29東日新聞]

■2009.6.10掲載分
諸国古城図に記された井戸が記載通りの位置から出土
 蒲郡市教委が進めている第4次上ノ郷城跡発掘調査で、「諸国古城図」(広島市立中央図書館浅野文庫所蔵)に記された井戸(平面が楕円形の直径1.2m、深さ1.3m)が、記載通りの本丸東側の位置から出土した。井戸の中からは、廃城の際に投げ込んだとみられる土器片が大量に見つかった。
 周囲を直径30―40cmの石で囲ったとみられる石組みの一部も見つかった。
 諸国古城図は、江戸中期に広島藩の浅野家が軍学研修の教材として作製したもので、東北から九州にかけ、当時すでに廃城となっていた177カ所を絵図で紹介している。
[参考:2009.6.7東日新聞]
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