全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

Anthem Fight

2006-05-10 04:53:23 | 気になる 政治・政治家

【国歌は英語で 米移民論争で“場外戦”】

 共同通信が、以前僕が取り上げた「アメリカ国歌スペイン語版」に関する政治状況を取り上げていた。
 それによると、国歌「星条旗」のスペイン語版を認めるべきか否かの議論が白熱しているとのこと。
 アメリカ(カリフォルニア州等)では、不法移民の規制強化に対する中南米系市民(ヒスパニック)らの抗議活動が続いている。こんな中、このスペイン語版国歌は保守系議員たちの逆鱗(ちょっとオーバーか)に触れた。彼らは、「国歌は英語で歌わねばならない」との決議案を提出したそうだ。

 ことの発端は、僕のブログでも5月3日で取り上げたNuestro Himno。この歌は、ヒスパニック系のポップ歌手らが「不法移民への連帯を示すため」4月にリリースしたスペイン語版の米国歌。単純なスペイン語版ではなく、極めて政治的なメッセージの込められた歌だったわけだ。
 アレグザンダー議員(共和党)は今月1日、国歌は英語で歌わなければならないとする決議案を上院に提出。同議員は「英語はわれわれ米国人をつなぐものだ。国歌の翻訳はわれわれを分断する」と主張、スペイン語の歌詞は「間違った方向への大きな一歩」と批判した。
 同議員のウェブサイトにもこの件が掲出されていたので意見を読んでみた。インタビューを受けたアレグザンダー議員はこう答えている。

     Lamar Alexander: Well, E.D., yes - in a way. We have about 30 million people in this country who aren’t citizens. We have about 45 million who don’t speak English in their households. For us to be one country - unlike other countries who are united by race, or tribe or ancestry - we’re united by ideas. So we have to learn English, we have to learn our history, we have to learn our principles.

 この国にはアメリカ国籍を持たない人が3,000万人もいる。家では英語を話さない人が4,500万人だ。我々が単一の国家であるために、人種・部族・祖先を同一にして統一されている国家とは異なり、我々は理念で結びついている国家なのだ。だから我々は英語を学習する必要があるのだ。そして歴史と原理原則を学習するべきなのだ。

 …英語でなければアメリカ人をつなげないかどうかはわからないが、やはり理念で結びついている(理念でしか結びつくことができない)国では何かよりどことが必要なんだろう。


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