能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

文化の日 文化について、日本文化について真面目に考えてみました 日本人としての学びの深化

2014年11月03日 | 日記・エッセイ・コラム

文化の日。

国民の祝日に関する法律の第2条に定められた祝日です。

「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを趣旨としているとのこと。


戦後の1946年のこの日、日本国憲法が公布され、翌年5月3日に施行されたのが文化の日制定の経緯となっています。

戦前は、天長節、明治節など明治天皇の誕生日を祝った祝日だったようです。

 

気温も下がり、読書や芸術鑑賞などが心地よい季節に、国民の祝日があるのは意義のあることだと思います。


陽明学者の安岡正篤先生は、文化は国民の創造性、文明はそれを具体化したものと定義されています。

文化はクリエイティブでインタンジブルなもの、文明は建物や公共土木、美術品など目に見えるタンジブルなものという意味だと思います。

メソポタミア文明やインダス文明の遺跡、遺構は、まさに「文明」ということができます。


今の日本の文化は、中国文化をベースにして、極東という地理的な環境の中で独自な発展を遂げてきたもの。

個人的には、武士道精神、ものつくりスピリット、わびさび、和の精神といったインナーな世界を重視するカルチャーであると考えています。

外国の文化、文明を取り入れ、それを習得、習熟し、プラスアルファを加えて独自性を出していく強みを持っています。

ケータイ電話に「ガラケー」という表現があるように、ガラパゴスの生態系のようなクローズなイメージもありますが、

日本人としての価値観というフィルタを通じて取捨選択したものが次世代に継承されているように思います。


以前、アメリカ人の友人に、「What do you think about MURASAKINOUE?」と聞かれ、回答に窮したことがありました。

「ムラサキノウエ」・・・紫上・・・源氏物語に出てくる美少女ぐらいのイメージしかなく、日本人としてのアイデンティティに疑問符を持った瞬間でした。

それ以降、かなり意識して日本文化についての意識を持った生活を送るようになったように思います。

茶道、華道、歌舞伎、狂言、能、神社仏閣、京都奈良、和食、温泉、銭湯・・・思い起こせば、本物、現物に触れたことのない自分に驚いた次第です。

機会があれば、できるだけ体験、体感する努力を続けています。


が、

時代は、デジタル化、グローバル化、ソフト化が進展する今、日本文化も大きく変化していくかもしれません。

わたし自身も驚いたハロウィーンの仮装。

ここ数年、小売店や流通業の陰謀ではないかと思えるほど、店頭や街角にはオレンジ色のカボチャが並び、若者たちはゾンビの仮装で街をねり歩く、東横線で彼彼女たちを見たときは、絶望感を感じた次第です。

チョコレート、クッキーの次は、カボチャや別のスイーツを売ろうという資本の論理なのでしょうか?


また、LED照明で自宅をライトアップしている人たち・・・。

場末の安キャバレーじゃないんですから、品位を保っていただきたいものです。

住んでいる人の程度がしれます。

未だ日本は福島の原発事故を引きずり、エネルギー問題、資源問題を抱えているのに・・・。

エコロジーとは、別の世界に住んでいる方々だと思います。


これから、ニッポンはどうなっていくのか???

あ、仏教徒、神道が圧倒的なマジョリティである日本でも、クリスマスがこれだけ盛り上がるのですから、近い将来、ハロウィーン、クリスマス、バレンタインデー、ホワイトデーという年から年中クリスチャン・・・という四季のイベントが固定化するかもしれません。

でも、産まれると七五三で神社へ行き、結婚式はキリスト教、年末年始は初詣、なくなったらお寺へ・・・。

節操がないといえばないのですが、マルチでクロスカルチャーを受け入れる国民性は、他国ではあまり見られないものだと思います。

 

こういう時代だからこそ、軸を持って生きていかなければならない時だと思います。

世のため、人のため、社会のために何が出来るのか・・・日本で生まれ、日本で育てていただいた恩返し・・・その土台を大切にしていきたいと考えています。

 

文化の日・・・文化について考えた秋の早朝でした。


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