能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

東日本大震災から5年・・・福島にプロスポーツチームを!

2016年03月12日 | カープ大好き!
 
3.11 あれから4年・・・遅々として進まない復興に本当に苛立ちます 福島は絶対に立ち直ります
3.11・・・忘れられない日です。今日は、事務所の全員で黙とうをささげました。2万人もの尊い生命が失われ、22万人もの避難民を出し、いまだに関連死で2000人もの人がなくな...
 

去年も、3.11の原発事故で大きな被害を受けた福島の復興が進まないことに、すごい焦りを感じていました。

除染や復興住宅、生活インフラ・・・ニッポンの力を持ってすれば、ハード部分は三年間でリカバリー出来ると考えていたからです。

そして、今年6年目をむかえます。

遅い、遅すぎます。


隣に住む人も、福島から引っ越してきたご家族。

娘さんが二人おられる明るいご一家です。

家族ぐるみのお付き合いをさせていただいています。

 

1945年8月6日・・・米国軍により原爆投下・・・広島市は壊滅、廃墟と化しました。

市内は焼け野原・・・14万人の人たちが殺されました・・・。

放射能により75年は草木も生えないと言われていたようです。

 

しかし、それから、わずか、4年後に市民球団・広島カープが誕生・・・しかもセリーグに加盟。

選手への給料遅配、夜行の鈍行列車で東京へ遠征などなど・・・そして伝説のたる募金・・・。

広島市民は、そんなカープを生活の一部化し、弱小カープを応援し続けました。

それは、憔悴した広島市民に、勇気と元気を与えたものと思います。

カープがなければ、広島の戦後は、少し変わったものになったのではないでしょうか?

プロ野球でも、バレーボールでも、プロバスケットでもいい・・・福島のシンボルとなりうるプロチームがあればいいなあと思います。

スポーツは、人々に元気と勇気を与えてくれます。

東日本大震災から5年・・・福島にプロスポーツチームを


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ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー 米国式経営では、「正しく」失敗する

2016年03月12日 | 本と雑誌

 

ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー

菊澤研宗著 祥伝社新書 780円+税

 

著者は、慶応義塾大学商学部教授。組織論や戦略論を専門としている経営学者。

ニューヨーク大学やカリフォルニア大学などへの留学経験を持たれています。

 

現在の米国の経営学は、統計学の「お遊び」になっていると喝破します。

データをベースとした実証主義がアメリカの最新経営学のメインストリームとなっていると指摘します。

論文の数が評価の柱となる米国の大学。

たくさんの論文を出すためには、仮説を立て、データを集め、統計学の手法で解析分析することが、合理的であり、数字のない経営学は見向きもされない状況にあるそうです。

経営学が社会科学の一つのジャンルである以上、先行する経済学にならい、数値、データ、再現可能性を追求することになるというのは理解できます。

ただ、経営には、ヒトが絡み、市場が動き、人間心理という不確実性を有する要素が介在する以上、ただ、数値やデータだけで問題解決できるとは思えません。

 

◆目次

第1章 ドラッカーを読まない平凡な経営者

第2章 米国で台頭する科学主義

第3章 統計学のお遊びになってしまった経営学

第4章 科学的経営学が陥る不条理

第5章 ドラッカーの生い立ち

第6章 ドラッカー経営学の目的とは

第7章 ドラッカーのマネジメント論

第8章 ドラッカーの経営組織論

第9章 経済主義と人間主義の統合としてのカント哲学

10章 日本人と自律的マネジメント

11章 小林秀雄「大和心」とマネジメント

 

著者は、ドラッカー博士の思想の中心であった人間主義に再び光を当て、ドラッカー哲学の底層にあるカント哲学に着目すべきであると指摘します。

さらには、日本人独自の大和心について触れ、米国にはない、日本的な経営の基軸とすべきマインド部分の重要性についても解説を加えます。

同書のキャッチコピー・・・

米国式経営では、「正しく」失敗する。

その「不条理」から脱するためには必要なのは、MBAよりもドラッカーだった!

 

まさに、そのとおりだと思います。

 

正しく失敗する方法を、著者は3点に集約します。

1 効率性と正当性が一致しないとき、正当性を無視して経済効率性を追求して合理的に失敗するという不条理。

2 個別と全体が一致しないとき、全体合理性を無視して個別合理性を追求して合理的に失敗するという不条理。

3 短期と長期の結果が一致しないとき、長期的合理性を無視して短期的合理性を追求して合理的に失敗するという不条理。

 

現在の日本企業も、これらの「不条理」を企業風土として持ち合わせている傾向が多々あり、同時に不祥事や問題を起こしていると思います。

「もしドラ」の続編イノベーション編も出されているようですし、またまた、ドラッカーが話題に上る日も近いかもしれません。


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