それにしてもスゴいシニアがいるものです。
ジェームズ・ダイソン氏/James Dyson、70歳。
1993年、46歳でダイソン社を創業。
斬新なデザインのムサイクロン掃除機、羽根のない扇風機、ロボット掃除機、ヘアドライヤー「スーパーソニック」などを開発、市場の一部を塗り替えるほどのイノベーションを起こしました。
2007年には、エリザベス女王からSirの称号を授与。
2017年には、教育機関「ダイソン工科大学」を開校・・・。
すごいバイタリティとオリジナリティ溢れるエンジニアです。
そのダイソン社が、EV(電気自動車)業界に参入することを宣言。
イーロン・マスク氏率いるテスラ社もびっくりです。
今まで日本の得意技であった「すり合わせ」技術・・・自動車や工作機械の業界で世界トップレベルの存在でした。
それが、部品を組み合わせる「モジュラー」の世界になると、この先、急速に競争力が低下することが懸念されます。
ダイソンが見たEV大競争
日経ビジネス誌2018.1.15号の特集は、ダイソン社。
デザインが革新を産むことを確信するダイソン社のR&D、企画開発の動きを追っていきます。
交通事故で人命を奪ってきたクルマ、VW社の排ガス不正問題などが、ダイソン氏のEV参入宣言を後押ししたそうです。
「外部の懸念は気にしない」
「破壊の先に未来がある」
「デザインエンジニアがイノベーションを生む」
「形状は機能に従う」
ダイソン氏は、サイエンスとアート、そして、エンジニアリングとデザインを融合させながら、アッと驚く製品を市場に出していきます。
トヨタやフォルクスワーゲンであっても、侮れない存在です。
ダイソン氏は、さらに、EVの向こうを見据えた動きを加速しています。
それは、農業。
もう、国には期待しない・・・。
食料問題を解決する・・・ソーシャルな動きを加速していきます。
これからの主要産業になるEV、農業・・・
イノベーションを世に問いかけるダイソン氏は、インダストリー4.0(第4次産業革命)の旗手の一人であると思います。