悪天候の夜、アウトドア=都市の埒外について
山遊雑談:夏山リアル、悪天候のち遭難
2023年1月~5月=58件
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コレ何の数字?っていうと、神奈川県内遭難事故件数です(2023年1月~5月21日までの発生件数)
単純計算→1ヵ月10件超=一週間2~3件ずつ遭難事故が起きているってことなんですけど、
西丹沢も山開きした前後になる5/20・21、この2日間で6件の遭難が起きてしまったんだとか。
神奈川の山域は丹沢足柄箱根いずれも標高2000メートル未満、しかも都心からアクセス簡単な低山だからこその事故多発なんですよね。
低山だと、
○作業道や獣道が多い→道が交錯して間違えやすい→痩せ尾根や谷に踏みこんでアウト
○低山だから安全と誤認しがち→ビギナー&にわかサン単独踏みこんで遭難(コレが最悪要因)
○所要時間を読み違えてスケジュールミス→疲労と日没による行動不能
○装備不足による遭難→照明具の不携帯・積雪時のアイゼン不携帯・登山靴など服装の不備
○雨具防寒具の不携帯による低体温症からの行動不能・死亡事故
丹沢あるあるは、
○スケジュールミスによる道迷い・行動不能・脱水症状←丹沢山域は全般的にロングルート、照明具&補給水分は多め必須。
○木道スリップ事故←原因:トレイルラン・バス時間に焦って走った
○ダブルストックによる転倒滑落
○雨後の脆い足場に転倒滑落
○沢登り・渓流釣りで転倒滑落、水難事故
○鉄砲水で押し流される
丹沢=水の山と言われるほど保水力が高く、湧水・滝・渓流が多いんですけど、
雨後は生活道路や林道を横切る川・滝がフツーに出現したりします。
登山道の水没・含水による崩壊は、推して知るべし。
キャンプ場も同様で、テント設営の場所は要注意。
降雨や増水のために水没・テントや車ごと流された事故がシーズンごと起きています。
山の天候というか特徴として、
・夜に降雨や霧が発生しやすい=夜に気温低下→大気中の水分が冷えて落ちてくるため
・湿気や雨をふくんだ土砂や古木が崩れやすい
そのため、
川や崖から離れて設営・テントの入り口を川に向けない・テント周りに溝を掘る…などなど基本の知識&技術が必要なわけです。
こうした山あるある天候変化による死亡事故は、毎年どこかで何度も起きています。
・渓谷の中州に設営したキャンパー→夜間の増水で車ごと流され水没した事故
・崖下にテント張ったキャンーパー→夜間の倒木崩壊に巻きこまれた事故
どちらもコロナ過後に丹沢で起きた事例です。
なにより大前提として「悪天候時その後はアウトドア中止」があるんですけども。
登山はもちろんキャンプも悪天候NG。
悪天候予報はホント危険・絶対中止です
荒天のため、キャンプ地管理人が退去を促したキャンパーたち=大騒ぎBBQパーリーピーポーがいたんですけど、
会社同僚その家族たちの大人数かつ飲酒のためか横柄で、管理人さんの心配も聞き入れることがなくて、
地元の公務員さんが注意というか救助に行っても移動せず、結果、幼児を含む全員が流された死亡事故がありました。
というわけで、
今この悪天候のち危険度Max→登山NG・ぜひ計画変更をっていう話です。
ツイデに言えば、
山は電波届かない圏外だらけなので救助要請はもちろん、スマホで地図見るのも困難です。
山系WEBサイトいろいろあるけれど、山中ではソレ見られません。
最近ホント、登山系やアウトドア系のマンガやアニメ&ユーチューバーやブロガーさんとか多いですけど。
そういうの見た・TV・流行り雑誌の情報でアウトドア始めた人が起こす事故、ずいぶん増えているのだとか。
そういうの自分も見てみたりしましたけど、きちんと教わっていない=技術も基礎知識も充分とは言えないモノが多いなあと。
楽しい部分は出すけれど、
危険喚起&ルールをきちんと出しているものは限られているんですよね。
たとえば、
ものすごく基本=入漁券・採取券の説明もない、焚火エリアの説明もない→無許可の釣りやキノコ狩り&焚火が現実に問題となっているし。
登山技術=地図読み・コンパス方角判断・観天望気が必須なことも説明なくて、マイナールート紹介している時なんか遭難事故が心配になります。
テント泊では登山靴やザック・食料保管はどうするのかーの説明はしないorアマイ安易でホントヤバいなあと。
ようするに制作者本人が知識技術シッカリ備えていない、
だからソコントコきちんと描けないのかなーというものが多いなあと。
山域の管轄警察署では初心者だけNG・ベテランと同行しましょう教わりましょうアナウンスしているんですけど、
そのHP見ることも・看板気づくこともナカナカしてくれないし、登山届もちろん出さないし・その存在も知らないし。
だから現実リアルに遭難が急増しているのは、ソウイウ原因もあるんじゃないかなあと。
コロナ過からキャンプは密を避けたレジャーとして人気になってますけど、キャンプ中の事故も増加しています。
人による盗難、わいせつ行為も多く起きていますが、野生獣の事故はホント怖いです。
野生獣との遭遇による遭難事故は北海道や秋田がよくニュースになりますけど、本州九州四国どこでもあります。
東京の奥多摩、神奈川の丹沢も、鹿はもちろんツキノワグマがどこでもフツーに棲んでいます。
もちろん富士山にもクマ、沢山いますよ?
熊鈴は「通るから鉢合わせないようお願いします」と知らせる登山必携アイテムになんですけど、
とにかく遭遇しないことが二次遭難も他人を巻きこむ食人獣害も防ぎます。
クマ対策は誤解も広がっていて、それが遭難誘発に繋がっています。
っていうような基礎知識やら技術やら無いと事故っちゃうアウトドア。
最初まずは経験者と同行・教えてもらって始めないと、ホント不幸な事故に繋がります。
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って言われて「自分は大丈夫☆」思っちゃった自己流アウトドアの方いたら、既に遭難しています。
っていうことを警視庁山岳救助隊の方の手記にありましたけど、ホントそうだなあと。
遭難事故は必ず他人に迷惑かけることで、迷惑行為になりかねない。
そうした自覚がないと学ぶ意志がない=知識と技術と経験がない=遭難事故を起こして当然=という考えから遭難するからです。
登山でもキャンプでも、遭難は自分にも起こりうるんだという想像力が、慎重な準備と行動になって自助=安全楽しいアウトドア時間をつくってくれます。
夏の丹沢はヤマビル天国なんですけど、そこをヘソ出しタイツスタイルで歩くひとが現実にいるんですよね。
派手ピンク×サイケ柄タイツスタイル推定50代ご婦人グループとか、登山口のバス乗り場な公園で見ちゃったりするんですよね。
ホントありえない、笑
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そーゆー装備不足どころかアレなひとが遭難したとして、
ソレを誰かの命を危険にさらしてまで救助活動するべきなんでしょうか?
っていうのが地元住民の本音だし、生活の用事以外で登るのは控えようっと遭遇したくないもんねってなります。
ソンナワケで・きちんと専門書に学んで経験者と同行して教わって、
装備技術シッカリ、安全に楽しい時間を過ごしてもらえたらいいなあ思います。
そして、暴風雨のち最低2日間は山に川に入らないよ事故っちゃうよってあたり考慮して・無理ない楽しい計画でアウトドア楽しんでもらえたらなあと。
【撮影地:山梨県】
この↑写真たちは雨後や霧の撮影ですけど、きっちり装備+無理ないルート設定と計画でしています。
ソレどうやってるの?ってなったなら雨上がりや霧・雨・雪での山歩き撮影はNG、知識も技術もなくやったら事故って後悔モノです。
いつも書いてるケド、野外での撮影は三脚NGです=芽や根を潰して植生を傷つけるためNG+三脚を枝や岩に引っかける転倒滑落による遭難事故が絶えません。
写真撮影も山野の撮影はもちろんアウトドア=山の知識と技術とマナー遵守は必須です。
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