萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚308

2014-12-28 00:12:17 | 雑談寓話
最終出社日7月金曜夜=自分の送別会後の帰り道、

なんでか御曹司クンと二人になり、
御曹司クンがマーライオン化した為に終電を逃して徒歩でたどった帰り道、

「なんでソンナ付いて来たいワケ?笑」
「一緒にいる時間を1秒でも多く欲しいだけだよ、最後かもしんないなら当り前だろ?」
「おまえさ、その台詞を幼馴染クンに言ってみな?今くらいストレートにきっちり言ったことないんだろ、」

御曹司クンにとって「幼馴染クン」はアキレス腱みたいなモンだ、
それくらい解ってるから言った隣、酔っぱらいは泣きそうになった、

「…もう遅いよ、だってあいつ、…っ」

あ、そういえばそうだったな?

今うっかり忘れていた「だってあいつ」の続きは訊いていたハズなのに?
こんな迂闊に申し訳なくて素直に謝った、

「幼馴染クンは結婚予定だったな?ゴメン、」
「…あやまらなくていい、別に、」

泣きそうな貌のまま首振ってくれる、
その横顔は本当に寂しそうで、だから今こんな付いてくる気持が解かる気がした、

きっと今ほんとうに置き去りにされたくないんだろうな?

そう気づいてしまって困るなって思った、
だって放りだすことが難しくなる、それは=家に連れ帰ることになりかねない、

ソレも困るんだけどな?

って思うけど歩いてる道は24時間営業のファミレスも無い、
夜通し話せるような公園もなくて、ホント困るな思いながら訊いてみた、

「おまえさ、幼馴染クンが結婚する寂しさ紛らしで付いて来てんの?」
「…そうかもしんねーけど…いや、ちょっと違う、」

ぼそっと答えながら隣を付いてくる、
その答を探しているみたいな横顔は相変わらず赤くて、その酔っぱらいオーラにSってみた、

「おまえの失恋孤独感にツキアウほど暇でもお人好しでも無いよ?ホント家に帰んな、タクシー駅で捕まえられるだろうしさ、笑」

駅前なら何台かいるだろう?
そんな提案に御曹司クンは首を振った、

「だから違うってば、あいつのことは関係ないトコでおまえと一緒にいたい、」
「だから何でそんなに一緒が良いんだよ、イイカゲン大人になりな?笑」

こんな会話で軽く流して躱せたらいい、
そう思ったけれど今こんなヤリトリも正直、楽しいとも思っていた。

こんな会話だけで一晩なら悪くは無いのかな?

なんて少し思い始めていて、
それに今日がホント「最後」にも出来る、だから半分叶えてやることも不可能じゃない、
そんなこと考えながら歩きながら御曹司クンの拗ね口上の相手した、

「だから大人じゃありませんですみませんーおまえは大人でいいですねーだ、」
「ソンナ悪態しか言えないのかよ、ガキだねえ?笑」
「ガキですよーだ、俺ほんと馬鹿ばっかりしてるしさ、」
「笑、」
「あ、今ほんと馬鹿だとか思ったろ?拗」

って感じの取りとめない会話して、で、自宅(賃貸)の近くに着いてしまった、

第47回 過去記事で参加ブログトーナメント

Aesculapius「Dryad14」+第X章「冬三夜 act.4 Angel's tale」読み直したら校了です。
雅樹22歳の冬の物語、2012.12.24-30に連作した「第X話 冬三夜 ―「Christmas Carol」side story S.P」の雅樹サイドです。
第81話「凍結5」加筆まだします、

眠いです、加筆あるけどなんとなく書いたんですけど。
コレや小説ほか楽しんでもらえたらコメント&バナーお願いします、笑

取り急ぎ、



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