萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚378

2016-06-09 21:40:59 | 雑談寓話
「じゃーさ、会えたら会おうな?」

って御曹司クンが寂しい笑顔した夜、

「一緒に住むほどの相手なら結婚するし、笑」
「だよなーおまえはソウイウヤツだよな?」

なんて会話したけれど、
思い返すといくらか残酷だったかもしれない?

結婚するし、

って言えるのは現在の法律上は異性相手、
ソウイウコトは普通で常識かもしれない、だけど御曹司クンには違う。

御曹司クンの唯一人は、同性だった。

「一期一会の恋愛だった」

そんなふう御曹司クンが言ったのは同性=男の幼馴染みで、
そして一緒に暮らしていた。

大学生の4年間、
幼馴染みが住む大学近くのマンション、
毎日ほとんど御曹司クンはそこにいた、
そして「家族になる」法律上の手続きも二人は考えていた。

ようするに「結婚」したかった、御曹司クンとその彼は。
だけど叶わないまま別れて、そして今コンナ状況。

いわゆる彼女=花サンがいて、
だけど結婚するツモリはない、

で、コンナ状況にある夜の酒で御曹司クンは言ってしまった、

「結婚の覚悟なんて解らねーよ、家族って俺よく解んないし。」

結婚したかった、でも叶わない相手で、
家族になりたかった、でも許されず別れて、

そうして帰った実家で御曹司クンは居場所を見つけられないまま今がある、
というよりも、
家に居場所が無いから、御曹司クンは彼と家族になりたかった。

ソウイウ御曹司クンに敢えて自分は笑って言った、

「一緒に住むほどの相手なら結婚するし、笑」

もうコレで会うこともないな?

って思った。
でもクサレエンってもんがこの世にはあるらしく?


ちょっと書いたのでUPします、
移動中の車内ですけど取急ぎトリアエズ、笑


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