空色ひろげる翅、雲上花園に夏が舞う

標高1,500メートルの原野は花と蝶の楽園、海を越える翅が夏を舞います。
きれいな場所ですが、マイナールートで小屋は放置のまま使用不可×車道悪路×山道も迷いやすい×電波も入らない×野生獣、
ホントナンニモ頼れない=救助もカンタンには呼べない自助ポイントなので、装備キッチリ×万が一のビバーク準備が欠かせません。
私用で県境を越えない1年半、歩きなれた山が懐かしくてコンナ写真を、笑
早く気ままに山歩きできますよーに。
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山岳点景:浅葱斑アサギマダラと四葉鵯ヨツバヒヨドリ2017.7

標高1,500メートルの原野は花と蝶の楽園、海を越える翅が夏を舞います。
きれいな場所ですが、マイナールートで小屋は放置のまま使用不可×車道悪路×山道も迷いやすい×電波も入らない×野生獣、
ホントナンニモ頼れない=救助もカンタンには呼べない自助ポイントなので、装備キッチリ×万が一のビバーク準備が欠かせません。
【撮影地:山梨県2017.7】
私用で県境を越えない1年半、歩きなれた山が懐かしくてコンナ写真を、笑
早く気ままに山歩きできますよーに。

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Do take a sober colouring from an eye

第86話 建巳 act.30 another,side story「陽はまた昇る」
けんかしよう?
そう告げて、それから。
それから桜が舞った、あなたの声と影、それからの先。
「ケンカするって周太、本音で話をしようって意味で言ってる?」
訊いてくれる声、きれいに低く徹って響く。
見つめてくれる瞳は翳おちて、それでも見つめ返し答えた。
「そう、本音で、」
本音で話してほしい、どうか隠さないで?
夕闇ひそやかなベンチ、願いまっすぐ見つめて周太は告げた。
「僕ずっと英二に言いたかったんだ、ちゃんと、けんかしよう?」
けんかしたい、ちゃんと向きあいたい。
ずっと目を背けてしまった現実と未来、だからこそ今、あなたと見つめたい。
そしてお願い、どうか信じさせて?このベンチ、この隣で、今ここで。
―お願い、はぐらかさないで…お願い、
心裡ひそやかに叫んでいる、信じたい。
もう嘘なんていらないと、あなたの本音で聴かせてほしい。
もうずっと願っている、その想いごと右手そっと握りしめた。
「ケンカしたいんだ、周太?」
きれいな低い声が訊いてくれる、けれど瞳が見えない。
もう黄昏ひそやかな桜の下、見えないまま答えた。
「ん、ちゃんと話して聴きたい、」
答えた唇、かすかに震える。
でも声は震えていない、どうか届いて?
「聴きたいって、俺のことを?」
訊き返してくれる声、ほら鼓動ふるえる。
こんなに響いてしまう軋んでしまう、そんな自分ごと見あげた。
「ん、英二のこと聴かせて?」
あなたのこと聴かせて、どうか僕ありのままで。
この僕を見とめて認めてほしくて、そんな願いは不相応だろうか?
“おまえが好きだ、”
あの夜、あなたの声が僕を見た。
あの声ずっと信じて今、ここにいるのに?
あのまま信じさせてほしいと願うのは、僕には叶わない?それとも?
「…、」
あなたの唇そっと開く、今この黄昏に見えなくても。
もう昏い木下闇かすかな香、穏やかな声そっと告げた。
「俺も聴きたいよ、周太…これからのこと、」
想い見つめる真中、あわく花びら光る。
音もない黄昏のベンチ、唇そっと開いた。
「ありがとう、」
告げて見つめて、桜ふる影かすかに身じろぐ。
昏くなるベンチもう顔は見えない、そうして時が鳴った。
「閉園だな、」
あなたの声、その向こうスピーカーが響く。
もう行かなくてはいけない、吐息ひとつ立ちあがった。
「…ん、」
肯いて歩きだして、レザーソールに砂利を噛む。
もう暗い足もと、ふたり歩きだして尋ねた。
「…英二、は、次のお休みはいつ?」
ほら喉ふるえる、詰まりそう。
それでも押しだした問いかけに、ほろ苦く甘く香った。
「しあさってだよ、三日後だけど周太の予定は?」
名前を呼んで訊いてくれる、あなたの声だ。
応えれば逢えるのだろうか?願いごと声を押しだした。
「しあさって…僕は大学で仕事と講義があるけど、その後にお願いできる?」
三日後、あなたと僕が約束する。
どうか、お願い。
※校正中
(to be continued)
第86話 建巳act.29← →第86話 建巳act.31
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kenshi―周太24歳4月

第86話 建巳 act.30 another,side story「陽はまた昇る」
けんかしよう?
そう告げて、それから。
それから桜が舞った、あなたの声と影、それからの先。
「ケンカするって周太、本音で話をしようって意味で言ってる?」
訊いてくれる声、きれいに低く徹って響く。
見つめてくれる瞳は翳おちて、それでも見つめ返し答えた。
「そう、本音で、」
本音で話してほしい、どうか隠さないで?
夕闇ひそやかなベンチ、願いまっすぐ見つめて周太は告げた。
「僕ずっと英二に言いたかったんだ、ちゃんと、けんかしよう?」
けんかしたい、ちゃんと向きあいたい。
ずっと目を背けてしまった現実と未来、だからこそ今、あなたと見つめたい。
そしてお願い、どうか信じさせて?このベンチ、この隣で、今ここで。
―お願い、はぐらかさないで…お願い、
心裡ひそやかに叫んでいる、信じたい。
もう嘘なんていらないと、あなたの本音で聴かせてほしい。
もうずっと願っている、その想いごと右手そっと握りしめた。
「ケンカしたいんだ、周太?」
きれいな低い声が訊いてくれる、けれど瞳が見えない。
もう黄昏ひそやかな桜の下、見えないまま答えた。
「ん、ちゃんと話して聴きたい、」
答えた唇、かすかに震える。
でも声は震えていない、どうか届いて?
「聴きたいって、俺のことを?」
訊き返してくれる声、ほら鼓動ふるえる。
こんなに響いてしまう軋んでしまう、そんな自分ごと見あげた。
「ん、英二のこと聴かせて?」
あなたのこと聴かせて、どうか僕ありのままで。
この僕を見とめて認めてほしくて、そんな願いは不相応だろうか?
“おまえが好きだ、”
あの夜、あなたの声が僕を見た。
あの声ずっと信じて今、ここにいるのに?
あのまま信じさせてほしいと願うのは、僕には叶わない?それとも?
「…、」
あなたの唇そっと開く、今この黄昏に見えなくても。
もう昏い木下闇かすかな香、穏やかな声そっと告げた。
「俺も聴きたいよ、周太…これからのこと、」
想い見つめる真中、あわく花びら光る。
音もない黄昏のベンチ、唇そっと開いた。
「ありがとう、」
告げて見つめて、桜ふる影かすかに身じろぐ。
昏くなるベンチもう顔は見えない、そうして時が鳴った。
「閉園だな、」
あなたの声、その向こうスピーカーが響く。
もう行かなくてはいけない、吐息ひとつ立ちあがった。
「…ん、」
肯いて歩きだして、レザーソールに砂利を噛む。
もう暗い足もと、ふたり歩きだして尋ねた。
「…英二、は、次のお休みはいつ?」
ほら喉ふるえる、詰まりそう。
それでも押しだした問いかけに、ほろ苦く甘く香った。
「しあさってだよ、三日後だけど周太の予定は?」
名前を呼んで訊いてくれる、あなたの声だ。
応えれば逢えるのだろうか?願いごと声を押しだした。
「しあさって…僕は大学で仕事と講義があるけど、その後にお願いできる?」
三日後、あなたと僕が約束する。
どうか、お願い。
※校正中
(to be continued)
【引用詩文:William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」より抜粋】
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雨あがる、雲駈けて朝の青

雨あがる湿原の朝@3年前、八月とはいえ草紅葉あわく始まっていました。
標高1,600越える空は青色まばゆくて、しばらく歩いていないけど懐かしくなります、笑
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山岳点景:八島湿原2018.8

雨あがる湿原の朝@3年前、八月とはいえ草紅葉あわく始まっていました。
標高1,600越える空は青色まばゆくて、しばらく歩いていないけど懐かしくなります、笑
【撮影地:長野県霧ヶ峰2018.8】
私用で県境を越えない1年半、歩きなれた山が懐かしくてコンナ写真を、笑
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風に露に咲く、雲ゆく原野の花園で

標高1,500メートルを超える原野、雲がすりぬける花園は光る露がきれいでした。
きれいな場所ですが、マイナールートで小屋は放置のまま使用不可×車道悪路×山道も迷いやすい×電波も入らない×野生獣、
ホントナンニモ頼れない=救助もカンタンには呼べない自助ポイントなので、装備キッチリ×万が一のビバーク準備が欠かせません。
私用で県境を越えない1年半、歩きなれた山が懐かしくてコンナ写真を、笑
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山岳点景:風露草フウロソウ@高原2016.8

標高1,500メートルを超える原野、雲がすりぬける花園は光る露がきれいでした。
きれいな場所ですが、マイナールートで小屋は放置のまま使用不可×車道悪路×山道も迷いやすい×電波も入らない×野生獣、
ホントナンニモ頼れない=救助もカンタンには呼べない自助ポイントなので、装備キッチリ×万が一のビバーク準備が欠かせません。
【撮影地:山梨県2016.8】
私用で県境を越えない1年半、歩きなれた山が懐かしくてコンナ写真を、笑
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