萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

夏の盃、朝顔

2022-07-20 22:29:01 | 写真:花木点景
光ためて咲く、朝ゆく夏の盃
花木点景:朝顔アサガオ2017.7.13


イイカンジな光透ける朝顔、暑い日だからこそ夏っぽいものを。笑
山の日暮れは早い×寒いので登山の方はお気をつけて・早く越境して山歩けるよーになりますよーに。
【撮影地:神奈川県2017.7.13】

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夏陽、花山の夏

2022-07-19 17:03:00 | 写真:山岳点景
香る、夏の陽ゆらせ山が咲く
山岳点景:山百合ヤマユリ2021.7.23


イイカンジな光を活かしたくてアートっぽくモノクロで。笑
丹沢はユリの自生地、この季節あちこちで華やかな大輪が香ります。
山の日暮れは早い×寒いので登山の方はお気をつけて・早く越境して山歩けるよーになりますよーに。
【撮影地:神奈川県2021.7.23】

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夏が香る、山百合

2022-07-18 19:43:02 | 写真:山岳点景
香る、夏の陽ゆらせ山が咲く
山岳点景:山百合ヤマユリ2022.7.17


丹沢はユリの自生地、この季節あちこちで華やかな大輪が香ります。
山の日暮れは早いので登山の方はお気をつけて。
早く越境して山歩けるよーになりますよーに。
【撮影地:神奈川県2022.7.17】

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水と風の旋律―William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」

2022-07-17 10:58:00 | 文学閑話翻訳詩
天与の旋律、野を山を空を
滝×ウィリアム・ワーズワース


水と風の旋律―William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」

And I again am strong:
The cataracts blow their trumpets from the steep;  
No more shall grief of mine the season wrong; 
I here the Echoes through the mountains throng, 
The Winds come to me from the fields of sleep, 
And all the earth is gay; 

そして僕は強く蘇る 
懸崖ふる滝は歓びの旋律と響き
この歓びの季節はもう、深い哀しみに痛まない
連なる山が木霊めぐらす歌が聴こえる、
微睡む野から風は僕へ駆けてくる、
そして世界すべて煌く
【引用詩文:William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」自訳抜粋】


暑い予報の盂蘭盆明け、ちょっと涼しいカンジがいいかなあと。笑
滝は4年前あたりに撮った@山梨県北杜市です。

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文月十六、蓮―faraway

2022-07-16 22:11:07 | 創作短篇:日花物語
彼方へ、ふたり
7月16日誕生花ハス蓮


文月十六、蓮―faraway

朝まだき、それでも花ほころぶ。
露ひとつ零しても。

「…水の匂いする、」

ふっと声ひとつ、あわく甘く匂う。
甘い、かすか渋い涼やかな香に隣へ笑った。

「だな、夏の朝って匂いだよな、」
「うん、夏休みっぽい、」

隣すなおに肯いてくれる、その睫ゆるく陽が燈る。
まだ昏い庭木立、それでも隣の睫あわい光は、たぶん涙。

『かえりたいんだ…いいかな?』

昨夜の電話から君の声、その答えなんて決まっている。
何があったかなんて知らなくても。

「昨夜はごめん…迎えにきてくれて、」

まだ疲れているかな?そんな声が見上げてくれる。
再会と明けゆく縁側のほとり、水色やわらかな暁闇に微笑んだ。

「ごめんは要らねえって、俺が会いたくて迎えにいったダケ、」

ほら本音こぼれてしまう、夜の余韻まだ明けない。
こんなこと自分で意外なようで、そのくせ当りまえの静謐に座りこんでいる。

「ん…迎えにきてくれて、ありがとう、」

静謐ゆるく隣が微笑む、やっと笑ってくれた。
もう睫の涙ほどけるだろう、嬉しくて、けれど心配と笑いかけた。

「まだ眠いんじゃないか?無理しなくていいよ、」

まだ眠いだろう、きっと。
それだけ溜めこんだ目もと青くて、けれど睫ほころんだ。

「ん、無理しないよ?ここでは、」

長い睫やわらかに瞳ほころぶ。
まだ眠くて無理もない、それでも透る声に笑った。

「そーだよな、夏休みは早起きだもんな?ネボスケタロウのクセにさ、」

夏休み、だから無理なんかしなくていいよ?
祈る想い見つめる真中、懐かしい笑顔ほころんだ。

「こっちがネボスケタロウなら、そっちはネムリオウジだよね?」
「かつてはな、今はハヤオキオウジだろ?」

言い返しながら鼓動そっと掴まれる、懐かしいから?
それとも青にじんだ目もとのせいだろうか、痛みの底、けれど笑ってくれた。

「そうみたいだね、いつも4時起き?」
「夜明け前って感じだよ、だから冬はもすこし遅い、」

答えながら見あげる空、稜線あざやかに朱が奔る。
明けの星ふっと瞬いて、涼風ひとつ立ちあがった。

「まず山畑に行くか、」

立ちあがり仰いだ空、墨色あざやかに紫染める。
閃く暁に雲たち駆けてゆく、上空の風速に隣も立ちあがった。

「午後は雨かな?」
「山の夏だからな、」

観天望気と歩きだして、隣の襟元やわらかなストライプ映る。
服の柄も見えだした、明けてゆく庭木立に軽トラの扉ひらいた。

「わぁ…ひさしぶり、」

助手席に君が笑う、ほころんだ輪郭あわく夜が明ける。
昨夜あの昏さ溶けてゆく、明るんだ横顔にクラッチぽんとアクセル踏んだ。

「自分で窓開けろよ、手動だからな?」
「うん、」

走りだす車窓、冴えた風に肌覚める。
がたこと揺れる視界あざやかに稜線えがく、畦道まっすぐ山へゆく。
いつもの道かすかな水の匂い、けれど爽やかな甘さ唇に香った。

「あげる、口開けて?」
「お?」

ふれた温もり指のかたち、ぽん、放りこまれた香り甘い。
爽やかな酸味あまく涼ませる、ころり、転がす甘さ微笑んだ。

「オレンジの飴、あいかわらず好きなんだ?」

よく分けてくれていたな?
懐かしさ微笑んだ隣、君の声おだやかに笑った。

「好きだよ、ずっと、」

おだやかに君の声が澄む、やわらかな明るさ美しい。
きっと静かに笑っている、今。

「いいよな、ずっと好きってさ、」

応えた唇さわやかに甘い、懐かしいまま今が香る。
フロントガラスひろがる暁、馳せる雲ひらめく葡萄色、淡紫、紅あわく刷いて光りだす。
稜線おおらかに八葉えがく空、五彩まばゆく冴えて風なぶる、水あまい渋い澄明やすらかな匂い。

「うん、ずっと好き、」

ほら、君の朝だ。
蓮:ハス、花言葉「清らかな心、神聖、雄弁、離れゆく愛、救済、休養」


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汀、永遠の海―William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」

2022-07-15 17:47:02 | 文学閑話翻訳詩
汀にて、永遠の聲
海×ウィリアム・ワーズワース


汀、永遠の海―William Wordsworth「L'eternite'」

Our Souls have sight of that immortal sea 
 Which brought us hither,  
 Can in a moment travel thither,  
And see the Children sport upon the shore, 
And hear the mighty waters rolling evermore. 

僕らの心は永遠の海を見る
 どれも僕らを連れてゆく、
 彼方つかのま旅ができる、
そして波ぎわ遊ぶ子供たちを見て、
そして大いなる水めぐる永遠を聴く。
【引用詩文:William Wordsworth「Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood」自訳抜粋】


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永遠の海―Jean Nicolas Arthur Rimbaud「L'eternite'」

2022-07-12 23:52:09 | 文学閑話翻訳詩
無限の瞬きに、
海×アルチュール・ランボオ「L'eternite'」


永遠の海―Jean Nicolas Arthur Rimbaud「L'eternite'」

Elle est retrouvee.
Quoi? - L'Eternite.
C'est la mer allee
Avec le soleil.

見つけたよ。
何を?永遠を。
抱いて無くしてしまう海だ、
あの太陽を。
【引用詩文:Jean Nicolas Arthur Rimbaud「L'eternite'」自訳抜粋】


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翠珠の涼、渓谷にて

2022-07-11 12:02:00 | 写真:山岳点景
暑さしのぎ涼む、翠玉けずる水の花
山岳点景:山紫陽花ヤマアジサイ2017.6.8


アジサイの原種は青か白がほとんど、そのため古代に「集藍=あづさい」と呼ばれるようになったんだとか。
山の日暮れは早いので登山の方はお気をつけて。
【撮影地:神奈川2017.6.8】

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空色の翅、稜線の夏

2022-07-10 21:19:00 | 写真:山岳点景
空うつす翅、稜線ゆく夏の青
山岳点景:アサギマダラ浅黄斑とヨツバヒヨドリ四葉鵯2017.7.22


山の日暮れは早いので登山の方はお気をつけて。
【撮影地:山梨県2017.7.22】

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白く露花、稜線の夏

2022-07-09 21:07:01 | 写真:山岳点景
霧ゆく尾根の森、純白ひとひら光の朝
山岳点景:野ばら2016.7.16


山の日暮れは早いので登山の方はお気をつけて。
【撮影地:山梨県2016.7.16】

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