詩の同人誌仲間

2019年03月08日 01時19分45秒 | 創作欄

「彼女、過去に異常な性体験があるのではないか?」同人誌仲間の橋本銀次が言う。
「あんなに、ふざけた女はいない」同意するように水島進一が徹の顔を見詰める。
「徹君、彼女に本気で惚れているのか?」橋本は徹の横顔を確認するようにずり下がる眼鏡を人指し指で押さえる。
「あの人滑稽に見えるけど、変に鋭いのね」徹は治子の橋本に対する感じ方に苦笑いを浮かべた。
水島の滑稽さは眼鏡が顔にフィットしていないためなのだろ。
詩の同人詩仲間の中では、橋本は外見に似合わず辛辣な批評家であった。
学生結婚した橋本は23歳で既に2児の父親であり、彼の詩に子どもへの情愛が投影されていた。
だが、大学の同窓生と妻の浮気を知ってしまった哀しみが、生活の背後に隠されていた。
詩では食べていけるわけではない同人誌仲間たちは、様々な職業に就いていた。
また、学歴もまちまちで中卒の者もいた。
「俺は大学で文学をやって来た人間を信用しないんだ」と徹らに皮肉を言うのは森田康太。
彼は印刷工場で日々、新聞を刷する輪転機を扱う油塗れの仕事で、何処か気持ちが屈折した。
美貌であることから、同人誌仲間から注目されていた治子は赤坂のナイトクラブのホステスであった。
赤坂のパブでピアノの弾きながら歌っていた野村直喜が治子がホステスたち3人とナイトクラブから出て来るのを、たまたま見かけたのであった。
安い給与で働く同人誌仲間にとっては、赤坂の高級ナイトクラブは無縁な世界であった。
「私は、贅沢な生活がしたい女なのね」母子家庭に育った徹は、贅沢な生活を望む治子を理解できなかった。
大阪・堺の老舗の3女の末娘と治子は徹に告げていた。

 


競馬場やパチンコ店のATM撤去

2019年03月08日 01時13分33秒 | 社会・文化・政治・経済

など柱に…「ギャンブル依存症基本計画案」まとまる

3/7(木) 19:24配信

政府は7日、ギャンブル依存症対策に関する2019年度から3年間の基本計画案を公表した。競馬場やパチンコ店からのATM(現金自動受払機)の撤去や、顔認証システムによる依存症患者らの入場制限などが柱。26日まで意見を募集し、4月に閣議決定する。

基本計画案は昨年7月に成立したギャンブル依存症対策基本法に基づき、競馬、競輪・オートレース、競艇、パチンコの主催者らが取り組むべき施策をまとめた。統合型リゾート(IR)としてカジノ施設をつくることへの懸念が根強いため、先行して依存症対策を進める。

 ATMは18年末現在、中央・地方競馬場や場外馬券売り場に計11カ所あり、全国約1100のパチンコ店にも設置されている。キャッシング機能の廃止や上限設定など既存の対策では十分でないとみて、19年度以降、全面撤去に踏み切る。ただ、競馬場などでは訪日外国人客向けに海外発行カード専用のATMは残す方向だ。

 依存症患者本人の同意や家族の申告があれば、現在でもギャンブルの主催者側は入場を制限できる。ただ、警備員らに頼るだけでは実効性に限界があり、顔認証システムの導入を検討する。

 このほか、広告・宣伝で射幸心をあおらない新たな指針の作成▽全都道府県と政令市での相談・治療拠点の早期整備▽学校での指導▽ギャンブル依存症の実態調査――などを盛り込んだ。【古川宗】