統一教会と”政治の力”のただならぬ関係を自民党議員が続々証言

2022年07月23日 16時56分13秒 | 事件・事故

7/23(土) 16:00配信 FRIDAY

事件直前、安倍総理を背後から狙う山上容疑者

安倍晋三元総理が銃撃されて死亡した事件は、背景に「統一教会」(現「世界平和家庭連合」、本稿では「統一教会」と呼ぶ)に対する怨恨があったことは周知の通りだ。逮捕された山上徹也容疑者は、入信した母親が統一教会に総額1億円もの献金を行ったことで家庭が崩壊したと言われている。警察庁キャリアが明かす。

【画像】「銃撃犯」山上容疑者の”秘蔵写真”…!

「山上は取り調べに極めて率直に応じています。『安倍元総理に恨みはないが、統一教会にとって、ビデオメッセージを寄せるような深い関係性であることが分かった。それなら(安倍氏を)殺すしかないと決心をした』と。調べに対してはぐらかすようなこともなく、冷静によどみなく応えているそうです」(警察庁キャリア)

統一教会と安倍元総理の関係はなお不明な点はあるが、ここにきて同団体と政治の深い関わりが続々と報じられている。7月18日、朝のワイドショーにコメンテーターとして出演したジャーナリスト・有田芳生氏の発言は話題を呼んだ。

「有田氏は95年に警察庁と警視庁の幹部から、統一教会に関するレクを頼まれたそうです。20~30人の前で、これまでの統一教会の歴史や活動内容などを話した。このとき警察は、統一教会の摘発を視野に入れていたそうです。しかし、その後10年経っても捜査は無かった。それは”政治の力”があった、つまり何かしらの圧力がかかったと結果だとコメントしたのです」(全国紙記者)

その後しばらく、「政治の力」はネット上で”トレンドワード”となった。

統一教会と政治のつながりとは一体、いつから、どのようなものであったのだろうか。多くの大臣ポストを歴任し、内閣の枢要な職責を担った元自民党議員が証言した。

「覚えているのは、1976年の衆議院議員総選挙だった。『共産主義に日本を奪われることなどあってはならない。あなたの選挙を支援したい』、そう言ってきた人物がいた。『お金はいらない。ボランティアで応援する』と。初出馬の選挙でしたし、人手はいくらあっても足りない。そんななか『手弁当ですべてタダでやる』と。その翌朝、事務所前にきちんとスーツを着た10人くらいの若い運動員が待っていたんだ。女性が多かったと思う。

自民党の選挙運動は、せいぜい町内会の有力者に支持を訴えるだけだが、その若い運動員たちは全員、選挙区内の詳細な地図を持っていた。戸別訪問をしたところは×印をつけていた。一軒一軒、全戸に訪問するんだ。これは凄かった。おかげで初出馬、初当選を果たすことができた」

この「ボランティアで応援したい」と言ってきた人間が統一教会の関係者だったとみられる、とこの元自民党議員は証言する。続けて言う。

「統一教会の勢力拡大は、最初から教団名を名乗ることはない。もちろん、『キリスト教原理研究会』などと名乗ることもないのです。政治へのアプローチは、反共産主義というイデオロギーだけだから、自民党としても受け入れやすかったんだよ。受け入れたからといってその後、教義を強要してくる事も無かった。そういう態度だから、政治家の女房の中には心服し、統一教会系の団体『明社(明るい社会を作る婦人の会)』の専務理事に就任した人もいた。こういう人は『献身者』といって、献金はほとんどなく、いわば広告塔となったんだ」

この元議員によると、同じ頃、新潟選出の議員は、この運動員たちの献身的な働きによって当選したことから、労に報いるために公設秘書として雇ったという。

しかし、タダより高いモノは無かったのだ。もちろん、統一教会の運動員たちが入り込んだ政治家事務所で何か問題を起こしたわけではない。からくりは、全戸訪問なのだという。

「運動員たちは、全戸訪問を行って名簿を作っていたんです。それをもとにセミナーに誘い、その後、入信するよう勧誘する。その時、国会議員事務所の人間だといえばアプローチは容易になるというわけです。彼らが政治家に近寄るのはこれが目的だったのでしょう。

同時に、事務所に入り込めば政治家の弱点を握ることができる。弱みを駆使して、政治的に統一教会の庇護を願うのです。統一教会への警察捜査が”政治の力”で止まったかどうかというのは私は聞いていない。ただ、こうした関係は何十年にもわたって続けられてきて、政界とのつながりは相当深いことは間違いない」

世界平和家庭連合(旧統一教会)問題は、90年代にアイドルタレントとして人気絶頂だった桜田淳子、新体操の山崎浩子が統一教会の合同結婚式に参加を表明したことでメディアはこぞって報じるところとなったが、実は、政治との関わりを調べるとそれよりはるか以前からその距離が近かったことがわかる。あ前出とは別の自民党議員の言葉を紹介する。

「政治家として一人前といわれるには、地盤(後援会)看板(知名度)カバン(金)が必要なのだが、選挙区内に宗教団体があった時はラッキーなんだ。宗教団体トップと話を付け支持を取り付ければ、信者は黙って票を投じてくれる。それからの政治活動は保障されたようなもので、こんな楽な事はないんですよ」

銃撃に及んだ山上容疑者の卑劣は許されることではない。だが、その一方でこのような結果を招いた政治のあり様は検証されなければならないのではないか。

取材・文:岩城周太郎

FRIDAYデジタル

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最終更新:
FRIDAY

山上容疑者の母「旧統一教会が批判され迷惑をかけ申し訳ない」 検察の聞き取りに話す

2022年07月23日 16時29分02秒 | 事件・事故

7/23(土) 13:15配信 MBSニュース

安倍晋三元総理(67)が銃撃され死亡した事件で、容疑者の母親が奈良地検の聞き取りに対し「旧統一教会に申し訳ない」と話していることがわかりました。

 7月8日、安倍元総理が奈良市で遊説中に銃撃されて死亡し、山上徹也容疑者(41)が逮捕されています。

 親族によりますと、山上容疑者の母親は「亡くなった夫の霊を慰めないといけない」などとして旧統一教会に多額の献金を繰り返し家族とトラブルになっていて、事件後、奈良地検の聞き取りに対して母親は「事件で旧統一教会が批判され迷惑をかけ申し訳ない」と話しているということです。

 捜査関係者によりますと、山上容疑者は「母親の入信で家庭がめちゃくちゃになった」とも話していることで、警察は犯行の動機について調べを進めています。

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YouTube パートナーではないのに動画に広告が表示される

2022年07月23日 16時27分22秒 | 社会・文化・政治・経済

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映画 ハッピー・デス・デイ

2022年07月23日 14時19分36秒 | 社会・文化・政治・経済

劇場公開日 2019年6月28日 

ハッピー・デス・デイ

7月22日午前3時からCSテレビのムービープラスで観た。

以前にも見たと思われるが、記憶は定かではないが、マスク姿の殺人鬼と主人公の恐怖感だけがわずかに記憶に残っていた。

解説

誕生日に殺された主人公が目を覚ますと再びその日の朝に戻り、自分が殺される誕生日を何度も繰り返すことになる姿を描いた新感覚のタイムループホラー。

「ゲット・アウト」「スプリット」「ハロウィン」などホラー、サスペンス作品を数々ヒットさせているプロデューサーのジェイソン・ブラムが製作。イケてる女子大生で遊んでばかりのツリーは、誕生日の朝も見知らぬ男のベッドで目を覚ます。

慌しく日中のルーティンをこなした彼女は、夜になってパーティに繰り出す道すがら、マスク姿の殺人鬼に刺し殺されてしまう。

しかし気がつくと、誕生日の朝に戻っており、再び見知らぬ男のベッドの中にいた。その後も同じ一日を何度も繰り返すツリーは、タイムループから抜け出すため、何度殺されても殺人鬼に立ち向かうが……。

主演は「ラ・ラ・ランド」にも出演したジェシカ・ロース。監督は「パラノーマル・アクティビティ 呪いの印」のクリストファー・ランドン。

2017年製作/96分/G/アメリカ
原題:Happy Death Day
配給:東宝東和

スタッフ・キャスト

  • ジェシカ・ロース

    ツリージェシカ・ロース

  • イズラエル・ブルサード

    カーターイズラエル・ブルサード

 

ハッピー・デス・デイ』(原題: Happy Death Day)は、2017年のアメリカホラーコメディ映画である。クリストファー・ランドンが監督、スコット・ロブデルが脚本を務め、ジェシカ・ローテイズラエル・ブルサードが出演する。

2017年10月13日にユニバーサル・ピクチャーズから米国で公開され。480万ドルの製作費で全世界で1億2500万ドルの興行収入を記録した。続編の『ハッピー・デス・デイ 2U』が2019年2月13日に公開された。

ストーリー

9月18日月曜日。テレサ・ゲルブマン(ツリー)は同じ寮に住むカーター・デイヴィスの部屋で目を覚ました。

この日はツリーの誕生日というおめでたい日であったが、昨夜のどんちゃん騒ぎで大酒を飲んでしまったため、ツリーの体調は優れなかった。

そのせいか、ツリーはクラスメートに対して無愛想に振る舞った挙げ句、父親からレストランに招待されていたのをすっぽかしてしまう。

ルームメイトのロリが作ってくれたケーキをゴミ箱に捨てたツリーは、いつものように既婚者でもあるグレゴリー・バトラー教授との不倫を楽しんだ。

その夜、パーティー会場に向かっていたツリーは、トンネル内にオルゴールがあることに気が付いた。気になってオルゴールに近づいたツリーは、不意に現れた大学のマスコットであるベビーのお面をつけた人物に殺されてしまうのだった...。

...ふと気が付くと、ツリーはカーターの部屋で目を覚ましていた。

訝しく思ったツリーが色々と調べてみると、自分が9月18日の朝にいることが判明した。同じ過ちを繰り返すまいと心に誓ったツリーは心穏やかに日中を過ごし、パーティー会場へ向かう途中にあるトンネルを無視した。

ところが、ツリーがクラスメートのニックとじゃれ合っている最中に、再びベビーマスクの殺人鬼が現れ2人を殺害したのである。

その後、またしてもツリーはカーターの部屋で目を覚ました。自分がタイムループの中にいると確信したツリーは「外出しなければ殺されまい」と考え、自室のドアの前にバリケードを築いて閉じこもった。

しかし、浴室に潜んでいた犯人に襲撃され、またしてもツリーは殺されてしまうのだった。4回目、ツリーは信じてもらえないことを覚悟の上で、カーターに自分の体験を語った。

カーターは良くできた冗談だと思いながらも「もしも本当にループしているのなら、それを利用すれば良い。何回か繰り返しているうちに、犯人が誰なのかを割り出せると思うよ。」とアドバイスしてくれた。

ツリーは疑わしい人物を1ループ毎に1人づつ監視していったが、結局は別の人間に殺されてしまうのだった。

野球バットで撲殺されたツリーが再びカーターの部屋で目を覚ますと、そのまま意識を失ってしまった。

次にツリーが目を覚ましたとき、彼女は病院にいた。いくらループしているとはいえ、襲撃されたことによるダメージは確実にツリーの体を蝕んでいたのである。

殺人犯を倒したい一心で、ツリーは病身を顧みずに脱走した。どこからともなくやってきたベビーマスクの殺人鬼に追い回されたが、ツリーはグレゴリーの車で逃げ切ることに成功した。

しかし、運転中、ツリーは警察の検問に引っかかってしまい、逮捕されてパトカーの後部座席に押し込められることとなる。

警察署の拘置施設なら殺人鬼と言えども手が出せまいと考えたのもつかの間、車で追いかけてきたベビーマスクの殺人鬼により、この目論見も崩れ去ることとなってしまった。

警官をひき殺したベビーマスクの殺人鬼はパトカーから漏れ出るガソリンに火を付けて、火から逃げられなかったツリーはそのまま18日の朝へと再度ループすることになった。

万策尽きたツリーはカーターに自分が置かれている状況を必死で説明した。ツリーがふざけているように見えなかったカーターは、半信半疑のまま彼女をレストランへと連れて行き、そこで話を聞くことにした。

話を聞いている最中、連続殺人犯のジョゼフ・トゥームズがツリーの通う大学の附属病院に運び込まれたとのニュースがテレビで流れた。トゥームズこそ自分を何回も殺した人間だと直観したツリーは、彼の脱走を未然に防ぐべく病院へと急行した。

しかし、時すでに遅く、トゥームズはすでに脱走していたのであった。

トゥームズはツリーを殺そうとしたが、カーターの邪魔があって手を出すことができなかった。大学の時計台にあったバールでトゥームズを殴り倒し、「これでループが終わる」という安堵感に包まれたツリーだったが、極めて残酷な現実を突き付けられることとなった。

登場人物

主要人物

テレサ・“ツリー”・ゲルブマン(Theresa "Tree" Gelbman
演:ジェシカ・ローテ
本作の主人公。通称ツリー。誕生日に殺されては同じ誕生日の朝に戻ってしまう悪夢のタイムループを経験する。
タイルムープ前は自己中心的かつ高飛車な性格で、尻軽な行動をとっていたが、タイムループを経験していくうちに性格や行動も改善していくようになる。
日本語吹替え版ではツリーではなく、トリーと呼ばれている。
カーター・デイヴィス(Carter Davis
演:イズラエル・ブルサード
面倒見の良い好青年。酔いつぶれてしまったツリーを自室に泊めてあげた。他の人物とは異なり、ツリーからループの事を打ち明けられた際に彼女と共に対抗策を考える。
ちなみに、部屋の入り口には「今日は残りの人生の最初の日」と記されたステッカーが貼られている。

ベイフィールド大学内の人物

ロリ・シュペングラー(Lori Spengler
演:ルビー・モディーン
ツリーのルームメイト。ツリーに対して友好的に接するが、彼女からは無下な扱いを受ける。
グレゴリー・バトラー(Gregory Butler
演:チャールズ・エイトキン
ベイフィールド大学の講師で、附属病院でも勤務している。妻がいるが、ツリーと不倫している。
ダニエル・ボーズマン(Danielle Bouseman
演:レイチェル・マシューズ
意識高い系女子で、ツリーも所属するグループ「カッパ会」のリーダー。かなりのナルシスト
ライアン・ファン(Ryan Phan
演:フィー・ヴ
カーターのルームメイト。アジア系で、言葉遣いが汚い。
ニック・シムズ(Nick Sims
演:ブレイン・カーン3世
ダニエルが好意を寄せている男子大学生。ただ、彼自身はツリーに好意を寄せている。
ベッキー・シェパード(Becky Shepard
演:カメリア・スミス
「カッパ会」に所属する女子大学生。意識があまり高くないため、ダニエルに目を付けられている。
ティム・バウアー(Tim Bauer
演:カレブ・スピルヤーズ
ツリーと一夜をともにしたことのある男子大学生。ツリーに好意を抱いているが、彼女からは見向きもされない。

学外の人物

ステファニー・バトラー(Stephanie Butler
演:ローラ・クリフトン
グレゴリーの妻。彼の事を愛しており、ツリーとの不倫に関しては気づいていない。
デヴィッド・ゲルブマン(David Gelbman
演:ジェイソン・ベイル
ツリーの父。母親の死後、男手一つで娘を育ててきた。
ジュリー・ゲルブマン(Julie Gelbman
演:ミシー・イェーガー
ツリーの母親。故人。ツリーとは誕生日が同じ。
ジョン・トゥームズ(John Tombs
演:ロブ・メロ
連続殺人犯。大学の附属病院に運び込まれ、拘束されている。
 
・パッケージがB級映画のにおいプンプンでしたが、実際に鑑賞すると、これが結構面白い。

・パッケージだとジェーソン的な奴にひたすら殺される怖さのみ、を彷彿してしまいました。

・が、そんなただのホラー映画とは一線を画す感じです。主人公が同じ日(殺されてしまう日)を繰り返すのですが、その演出も軽快。

・観ている人が「なぜ同じ日が繰り返すのか」という疑問に対する解を出していく中で、宗教観というか哲学的というか、そんなテーマ的なものを感じさせてくれます。加えて、「殺人者が誰か」というミステリー要素。そして、主人公ジェシカ・ロースの人間的成長、ストーリーが進むにつれてどんどん可愛くなっていく演出(これハリウッド映画に多いですよね)など、思っていた以上の見応えがありました。

・ちなみに、翌日に2も鑑賞しましたが、先に2ありきで映画を製作しているのか、あとから1と2の辻褄合わせをしたのかは不明ですが、セットで観てもよくできている映画でした。

・単純な「ホラー映画では?」と思っている方は、是非、1度鑑賞してみてください。個人的には、その枠を壊してくれる良作と思います。ありがとうございました。
 
 
ー イケてるが、高飛車でパリピな女子大学生・ツリー(ジェシカ・ローテ)は、今日もパーティで男を物色。
  見知らぬ男・カーターのベッドで目覚めたツリーは、どこか既視感にとらわれていた。
  その日もその翌日も、男を漁っていると謎の殺人鬼に殺され、またカーターのベッドで目覚めるのだった。
 
 
お話としては、問題が解決されるまで何回も同じ日を繰り返すという、既に踏み荒らされた感のあるありがちなお話。この手のお話だと主人公は繰り返される同じ日に絶望してしまいがちだが、本作の主人公は命を狙う殺人鬼に向かって斧を振り回して対抗したりととにかくパワフル!殺人鬼も動きがシュールで、もう少し頑張ったらどうにかできるんじゃないの?と思わせられるシニカルさがあった。

犯人については、突拍子もない人物が犯人だったりするということはなく、作中にヒントが散りばめられており、観客も主人公と一緒に犯人を推理できるという点に好感がもてた。
 
主人公は最初ただの怖いギャルで、お話が進むにつれて過去や本来の性格が分かってきて良い娘だというのが分かってくるのだが、最初のインパクトが強すぎてどうしても好きになれなかったというのと、お話もこれといって引っかかるものがなかったので、作品としてはあまり心に残るような作品ではなかったかなぁ…
 
 
面白いですね。主役の女子大生を演じた女優さんはスタイル抜群で可愛いです。
ずっと出っ放しで出てないシーンはワンシーンも無いです笑。
コメディ要素が強いと聞いてましたが、それほどでもなく ちゃんとしたホラーです。
犯人がメンコをかぶっていて急にあらわれ淡々と殺すのは、スクリームっぽい感じもします。
何度も殺されるループ現象は"カラダ探し"みたいですが この謎は解明されないままで、次作を見てからでしょうか?
オチというか犯人は2段オチになっていて 意外な人物ですが良くみていればわかる人もいるでしょう。気に入ったので久々5点満点をあげます。
次作をすぐ見ようと思います。オススメです。
 
 
この荒唐無稽な物語を、しっかりと舵取しているのは監督ではない。ジェシカ・ロースだ。
他の女優であれば、心理的辻褄が噛み合わず、観るに耐えない作品になっただろう。
ハングオーバーを初めてみた時の、馬鹿馬鹿しくて爽快な気分になったのを思い出した。
 
 
パッケージの雰囲気でグロ系なのかと思っていたのですが、全然でした。どちらかというとミステリー色が強くて面白かったです。

誕生日の日に突然殺されてしまう主人公。しかし、目覚めるとまた誕生日の朝だった。死んでは繰り返される誕生日。そこから抜け出すために、なんとか犯人を倒そうとするが…。というお話。

グロホラーに見せかけたミステリーアクションラブコメなので、ホラーが苦手な方にも見ていただきたい!犯人誰かな〜だったり、犯人に負けるな主人公〜!だったりと、ワクワクドキドキさせてくれる作品です。
 
 
タイトルのセンスの良さに、公開当時から気になっていたが、内容はよくわかってなかった。
ホラーでループもの。自分の誕生日に死ぬという経験を何度も何度も繰り返していく女子大生の話。
もっとよくある90年代くらいのアメリカスリラーかと思ってたら、もっとしっかりつくられててよかった。
ツッコミどころがあるとすれば、初期のループでお面はがす努力しろよってくらい。そして犯人の心当たりがありすぎる主人公が笑える。
ただ、2はあらすじ読んでもなんか無理やりつくった感じがするかな。
 
 
殺されるたびに目が覚め、何度も何度も殺されるというタイムループ・スリラー。どうでも良いが「世にも奇妙な物語」でこの間見たような気がする。タイムループ物は話が複雑であるが、本作はサクサク物語が展開し、非常に見やすい作品となっている。
R-15+指定だが、過激な殺害シーン等はあまり描かれず、数奇な運命に翻弄される主人公をコミカルに描いている。
ヒロインはかなりのビッチであり、概ね一般的なホラーであれば序盤でおっぱいを出したあとに殺される様なキャラだが、それを包み隠さず全開で挑むところが面白い。「どうせ皆忘れるし」という考えのもと、全裸で街を闊歩したり、盛大に屁をこいたりとやりたい放題である。
本作は基本コメディの為、恐怖演出はそれ程では無い。
身をよじってしまう恐怖描写、目を背けたくなるスプラッタ描写等は皆無である。
一応ブラムハウス製作だが、っぽくない所がより良い作品だ。鑑賞後にノリノリで劇場を後に出来そうな映画だ。
人物描写は薄めであり、主人公以外の登場人物が中々覚えにくいが、楽しいノリで乗り切ってしまおう。
細かいところは気にしなくて良い、高品質なパーティームービーをご覧あれ。
 
 
 
誕生日に殺され目を覚ますと、また同じ日を繰り返すタイムループホラー。
始めは何度も殺される怖めのホラーかと思いきや、笑いが散りばめられたコメディタッチで全体が96分。テンポが良く観やすい映画だった
 
 
少々長いけど最初の約15分は導入なんです!

そこまで行けば先が気になって見ますよ。
近年では、わりかしありふれた話ですけど、やっぱりこういう題材は面白いですね。

主人公の成長に嬉しくなると同時に、そのうち戻るだろうな。という感想も持てます。

オチは若干スッキリしませんでしたが及第点です。
安心して最後まで鑑賞してもらって良いかと思います。

なんで同じ行動して同じ動きさせて迎え撃ってさっさと顔確認しなかったんですかね。
…というと元も子もないよね。
 
 
・パッケージがB級映画のにおいプンプンでしたが、実際に鑑賞すると、これが結構面白い。

・パッケージだとジェーソン的な奴にひたすら殺される怖さのみ、を彷彿してしまいました。

・が、そんなただのホラー映画とは一線を画す感じです。主人公が同じ日(殺されてしまう日)を繰り返すのですが、その演出も軽快。

・観ている人が「なぜ同じ日が繰り返すのか」という疑問に対する解を出していく中で、宗教観というか哲学的というか、そんなテーマ的なものを感じさせてくれます。加えて、「殺人者が誰か」というミステリー要素。そして、主人公ジェシカ・ロースの人間的成長、ストーリーが進むにつれてどんどん可愛くなっていく演出(これハリウッド映画に多いですよね)など、思っていた以上の見応えがありました。

・ちなみに、翌日に2も鑑賞しましたが、先に2ありきで映画を製作しているのか、あとから1と2の辻褄合わせをしたのかは不明ですが、セットで観てもよくできている映画でした。

・単純な「ホラー映画では?」と思っている方は、是非、1度鑑賞してみてください。個人的には、その枠を壊してくれる良作と思います。ありがとうございました。
 
 
 

利根輪太郎の競輪人間学 ボックス車券も一考する

2022年07月23日 12時38分54秒 | 未来予測研究会の掲示板

FI 大宮競輪 デイリースポーツ賞

2日目8レース

並び 5-4-1 2-6-3

レース評
脚だけなら古屋が一歩リード。番手は内田、3番手は宿口で関東ラインが本線になる。
あえて穴なら単騎で気楽な近藤か。

一番人気
5-4(5.6倍)

5-4-1(10.1倍)

3連複
1-4-5(3.6倍)

3番の近藤 夏樹選手と並走となった5番古屋 琢晶 選手は脚をつかったぶんんだけ失速する。

一番の宿口 潤平選手は、典型的な3番手からの捲りで1着となる。

5-4-1ラインの3連単のボック車券は6点買いとなるが、4,310円ならオイシイし車券となるものだ。
6000円で流し車券より、効果的と言える。
 

結果 

1-4 2,080円(9番人気)

1-4-5 4,310円(11人気)




選手名 着差 上り 決ま
り手
S

B
勝敗因
1 1 宿口 潤平   13.5   3番手鋭く
2 4 内田 英介 タイヤ差 13.7 S 最後伸負け
3 5 古屋 琢晶 1/2車輪 13.8     捲乗交すも
× 4 3 近藤 夏樹 3/4車身 14.0     先捲り失速
5 6 福島 栄一 3車身 14.2     一緒捲られ
6 2 薦田 将伍 1車身1/2 14.5   B 先行捲られ

 

 
 

 


カルト宗教にハマる人の特徴は? 2世信者の苦悩も「親が信者だと“戻れる場所”がない」

2022年07月23日 11時46分13秒 | 事件・事故

7月8日、参議院選の街頭演説の最中に銃撃に遭い、命を落とした安倍元首相。銃撃した山上徹也容疑者は母親が「旧統一教会(世界平和統一家庭連合)」に入っており、総額1億円にも上る献金をして2002年に破産。同容疑者は自民党と旧統一教会に関わりがあったとして安倍元首相を殺害しようと思ったと供述しています。

【画像】カルト宗教に入信した人の脱会の相談にのる住職の瓜生崇さん

 今回の事件のフックにもなっている“宗教の問題”。旧統一教会は世間一般的には新興宗教やカルト宗教と呼ばれています。伝統宗教と新興宗教の違いとは何なのか、カルト宗教に入信した人の脱会の相談に10年以上乗り、自身も浄土真宗親鸞会を脱会した経験をもつ、真宗大谷派玄照寺住職の瓜生崇さんにお話をうかがいました。

現在の呼び方は「新宗教」
 まず、伝統宗教と新興宗教の違いとは何なのかを尋ねると、瓜生さんによると、今は『新興宗教』という言葉は極力使わないとのこと。

「今は『新興宗教』ではなく『新宗教』と呼びます。単に新しくできた宗教のことで、伝統宗教も単に古くから続いている宗教のことです。200年近くの歴史のある天理教などは『近代宗教』と呼ぶこともあります。伝統宗教と新宗教の違いは、大まかに言えばそれだけです」(コメントは瓜生崇さん、以下同じ)

全ての新宗教が悪質なわけではない
 てっきり新宗教は信者から悪質な手法でお金を巻き上げている宗教だと思い込んでいましたが、それはよくある偏見だといいます。

「新宗教は歴史が浅いので教団の経済基盤が未成熟なところが多く、その分金銭的な負担が比較的重い傾向はたしかにあります。ただ、全部の新宗教がそうであるわけではないし、伝統宗教でもお金を取るところは当然あります」

カルト宗教の定義とは
 では、カルト宗教と新宗教の関係はどうなっているのかというと、瓜生さんはカルト宗教の定義を次のように教えてくれました。

「私は自著の中でカルト宗教の定義について以下のように書いています。『カルトとは、ある特定の教義や思想、あるいは人物そのものを熱狂的に崇拝する集団であり、その組織的目的を達成するために、詐欺的な手法を用いて勧誘したり、メンバーやメンバー候補者に対して、過度な同調圧力を加えて人格を変容させたり、精神的肉体的に隷属させたり、経済的に無理な収奪を行うなどをするものをいう』(瓜生崇『なぜ人はカルトに惹かれるのか 脱会支援の現場から』法蔵館、2020)。

 カルトの問題は新宗教の問題だとよく勘違いされるのですが、伝統宗教でもカルト的な問題はあるんです。例えばローマ・カトリックで昔から問題になっていて今も解決していないこととして、一部の聖職者が若い男女の信徒に対して性的な虐待を行なっています。また、日本の伝統仏教でも、『○百万円払わないと墓じまいさせない』などということもあるわけです。要求される方はおかしいと思っても、宗教的な権威を盾にやられると怖くてお金を払ってしまう。これって霊感商法に極めて近い行為で、カルトがやっていることとそう変わらないんです。カルトを語るときは、特定の教団がカルトかどうかばかりが問題にされますが、本当の問題はそこでカルト的なことが行われているか否かなのです。

 もちろん、オウム真理教や旧統一教会のように、教団そのものがカルトと言えるケースもあるのですが、どちらかと言うと、全体的に問題なさそうな宗教の、一部の限られたところでカルト的な収奪が行われていることも多いのです。この問題は宗教に限らず、カリスマ的な社長のいるブラック企業とか、自己啓発セミナー、マルチ商法やネットワークビジネスがカルト化していくケースもあります」

カルトにハマりやすい人の特徴「人生に真面目」
 このようなカルトにのめり込んでしまう人の特徴は、精神的に弱っていたり優柔不断な人が多いのかと思いきや、真逆だと瓜生さんは語ります。

「人生に真面目で、一生懸命何かを考える力があり、『人間はなぜ生きているのだろう』と普通の人がスルーするようなことを掘り下げてしまう人がハマりやすいとは言えます。

 また、ハマりやすい年代は2種類の山があって、まずは20歳前後の若者。受験勉強を頑張って無事大学に受かったらその先の目的がなくなってしまう。そんなときに新たな目的としてカルトに入信する。

 もうひとつは男性の場合60代くらいで、定年退職したりした人、女性だと50代で子育てが一段落した人。今までは仕事や子育てに一生懸命だった人が何もなくなってしまったとき空虚さを感じて、この先の人生このまま生きて死んでいくのかなと考えたとき、チラシであったりインターネットで見かけたりしてカルトにハマりやすいです」

現代の勧誘はネット上がほとんど
 一昔前までは大学のサークルの勧誘に混ざって宗教勧誘をする信者が多かった印象ですが、今は圧倒的にSNSでの勧誘が多いそうです。2000年頃から大学での宗教勧誘が厳しくなり、ちょうどその頃にSNSの流行の原点とも言えるmixiが流行り始めて、今はTwitterやFacebook、珍しいところだとTik Tokなどでも勧誘があると言います。

 それに加え、今はマッチングアプリを使う人も多いので、マッチングした相手を勧誘することも。さらにとある宗教系YouTuberは登録者数が19万人もおり、その動画を見て信者になる人もいるそう。宗教系YouTuberは結論を言わず『絶対の幸福になりたい人は私のオンラインセミナーへお越しください』と誘うのだといいます。なんとも現代的なツールを使った誘い方です。

なぜ人はカルトにハマってしまうのか
 カルトにハマってしまう理由の一つとして、その宗教に入ると同じ主張の規範の人たちの集団の中にいることになるので非常に居心地が良いのだそう。

「例えば同じ業界の仕事の人と飲み会をすると共通の話題があって、居心地が良いのと基本的には同じで、カルトでは自分を認めて同じ価値観に生きる人の濃密な集団に溶け込むことができる。そうなると辞める気にならなくなってしまうんです。『居場所がなくて孤独だから宗教にハマってしまうんでしょ?』と思う人もいるかもしれませんが、これは非常に短絡的な考えで、社交的で他の分野でも友達がたくさんいる人も入っています。芸能人などはその典型かもしれません」

カルトに入っても抜け出せる人もいる
 カルトは一度ハマってしまうと抜け出せないイメージがありますが、そうではないそうです。

「カルトは大量の人が入って大量の人がやめていくモデルなんです。例えばオウム真理教の後継団体としてアレフがありますが、公安調査庁の資料を見ると、アレフなんかはだいたい毎年100人~200人が入信しています。そうなると10年も経つと1500人は増えている計算になりますが、全体の信者数は変わっていないんです。入っていく分だけやめていく人がいるんです。ガンガン入信してガンガンやめていくのがカルトの姿です」

マインドコントロールはありふれた言動
 瓜生さん自身、新宗教である浄土真宗親鸞会を脱会しています。脱会のきっかけは何だったのでしょうか。

「話すと長くなるのですが、当時僕は布教のために全国を回っていたんです。でも、途中からインターネットが発展してきて、ネット上の掲示板で教団の批判をする書き込みが増えてきたんです。それで上層部の人から『君は理系でコンピュータにも詳しいから戻ってきてこの批判の書き込みをどうにかしろ』と言われ、布教から戻ってきました。それで、批判の書き込みを削除したりしていたんですが、書き込みを見ていると、その人たちの気持ちがわかるし、ひょっとしてネットの向こう側にいる人たちが正しくて自分が間違っているんじゃないんだろうかという気になってきたんです。それがきっかけで私は親鸞会を脱会しました。

 それと、脱会者を防ぐためにマインドコントロールについても調べていたことがありました。マインドコントロールと言うと、オウム真理教のように麻原彰晃の脳波に繋がるとされるヘッドギアをつけたりMDMAを飲ませて幻覚を見せたりするのをイメージするかもしれませんが、実際はそれとは全く違うんです。マインドコントロールの手法はどこにでもあるありふれたもので、相手に親切にするとか。例えば会社に新入社員が入ってきたら辞めないようにみんなで丁寧に教えたりするじゃないですか。この会社は良い会社だと思わせる。そんなふうにして一つの思想や考え方の規範をその人に慣れさせること、社会の中で普通に行われているようなありふれた出来事を、束にして一つの方向に切れ目なく続けていく。緩やかに、自然に、人間を変えてしまう。これがマインドコントロールの正体なんです。だからされている方は気づかないんです」

宗教2世には戻れる場所がない
 今回の銃撃事件の山上容疑者は旧統一教会の2世ではないかとされています。最後にこの2世の問題について瓜生さんに2世にはどんな苦しみがあるのかを聞きました。

「やはり親が信者だと戻れる場所がないということです。宗教をやっていると、生活の全てが宗教になるんです。自分の生き方の指針でもあり、哲学でもあり、目的でもあり、あらゆるものが宗教です。お父さん・お母さんの役割をしてくれるのも宗教だし、きょうだいや友達の代わりをしてくれるのも宗教。戻れる場所があれば戻れるけれど、それがカルト宗教の親がいると戻れない。そういうところに宗教2世の苦しみがあると思います」

【瓜生崇(うりゅうたかし)】
1974年東京都生まれ。電気通信大学中退。大学在学中に浄土真宗親鸞会に入会、同講師部にて12年間の活動後、脱会。システムエンジニアを経て、2011年から真宗大谷派玄照寺(滋賀県東近江市)住職。カルトの脱会支援活動に尽力するほか、大学や高校、寺院などでカルト問題啓発のための講演をしている。大阪大学キャンパスライフ健康支援センター招へい教員。真宗大谷派青少幼年センタースタッフ。著書に『なぜ人はカルトに惹かれるのか 脱会支援の現場から』(法蔵館)などがある。

<取材・文/姫野桂>

【姫野桂】
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei

 

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惨劇は避けられた…安倍晋三氏は16年前、UPFをめぐる弁護団の公開質問状をスルーしていた

2022年07月23日 11時23分22秒 | 事件・事故

7/15(金) 15:40配信 日刊ゲンダイ

安倍晋三元首相が銃撃され、死亡したことを伝える東京・秋葉原の大型モニター=8日午後(C)共同通信社

 安倍晋三元首相の銃撃事件で、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(41)。奈良県警などの取り調べに対し、安倍氏が出ていた「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の友好団体「天宙平和連合(UPF)」のビデオメッセージを見て「殺すしかないと思った」と供述したという。

【写真】統一教会の「合同結婚式」を直撃(1992年)

 安倍氏は昨年9月、UPFの大規模集会にビデオメッセージを寄せ、「各地の紛争の解決に努力してきた(統一教会教祖の)ハン・ハクチャ総裁をはじめ皆さまに敬意を表します」とあいさつしていた。

 供述内容が報じられると、テレビのワイドショーなどでは出演者が、「秘書がきちんと対応していれば事件は起きなかった」、「安倍さんはUPFについて、よく知らないまま、メッセージを出したのだろう」などとコメントしていたが、果たしてそうだろうか。

 旧統一教会による被害者の救済活動を展開する「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は今から16年前の2006年6月、当時は内閣官房長官だった安倍氏に公開質問状を出している。安倍氏が、この年の5月13日にマリンメッセ福岡で開かれたUPFの「祖国郷土還元日本大会」に対し、「内閣官房長官」の肩書きで祝電を送ったことに懸念を示したのだ。

 質問状では、①どのような事情で祝電を送ったのか②UPFが統一協会系であることを知っていたのか③今後も統一協会の組織活動について同様の対応をする考えがあるのか──だった。しかし、安倍氏側は何ら回答せず、メディア取材に対して「私人としての立場で地元事務所から『官房長官』の肩書で祝電を送付したとの報告を受けている。誤解を招きかねない対応であるので、担当者にはよく注意した」とのコメントを出しただけだったという。

弁護団の抗議や申し入れを真摯に受け止め、適切に対応していれば…

連絡会はこうした安倍氏側の対応を批判し、さらなる公開質問状を送付している。内容はこうだ。

〈貴殿が統一協会の集会に祝電を送るということは、貴殿が統一協会の活動に賛同し、これを激励している趣旨であることは、誤解されようのない事実です。統一協会は、今日もなお、きわめて多数の善良な市民に対し、先祖因縁による脅迫を行い、その資産の全部を奪い取る反社会的活動を継続しています〉

〈本来、貴殿は、内閣官房長官として、統一協会のこうした反社会的な活動に対し、善良な市民を守るために適切な施策を講じる責任を負っているはずです。そうした役割を期待されている貴殿が、今回の行動により、逆に統一協会の反社会的な活動にお墨付きを与え、これを援助、助長していることについては、法律上も多大な問題を有すると指摘せざるを得ません〉

〈当連絡会は、貴殿に対し、反社会的な活動を行っている統一協会とのこれまでの関係をきちんと明らかにし、今後は統一協会との関係を絶つよう求めます〉

 この経緯を振り返る限り、安倍氏はUPF=統一教会がどのような団体なのかはハッキリと認識していただろう。政治家として、また官房長官という政府の要職にある身として、この時、弁護団の抗議や申し入れを真摯に受け止め、適切に対応していれば、少なくとも今回の惨劇が起きることはなかったのではないか。


「普通の生活がしたかった」旧統一教会“2世信者”の悲痛…安倍元首相銃撃事件でさらなる受難(藤倉善郎)

2022年07月23日 11時20分47秒 | 事件・事故

7/23(土) 9:06配信 日刊ゲンダイDIGITAL

報じられている安倍晋三元首相を銃殺した山上徹也容疑者(41)の供述からは、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)への憎悪が伝わってくる。統一教会側は7月11日の記者会見で、2009年以降はコンプライアンスを強化したかのように語っていた。しかし、山上容疑者の母親が入信した1990年代の統一教会は、グレーな偽装勧誘などの手法でやりたい放題だった時代のことである。

桜田淳子が統一教会の合同結婚式出席 実兄は「もう縁を切ったようなもの」

 そして、統一教会の体質は09年以降も、基本的に変わっていない。路上勧誘はかつてほど頻繁には見かけなくなり、勧誘の際に相手に見せるチラシやアンケート用紙などに小さく教団名(一般に馴染みがない世界平和統一家庭連合の名前)を小さく印字しておいたり、という程度の変化だ。

 多額の献金は今も続いている。信者から返金を求められると一部だけ返金して「それ以上は請求しない」という誓約書や「自ら進んで献金した」とする念書を書かせることで、クレームや訴訟を抑え込もうとする。被害者を泣き寝入りさせることを「コンプライアンス」とは言わないだろう。

 こうして親が信者として長年にわたり「被害」を受け、それに子供も巻き込まれるのが2世問題だ。

■人生まるごと翻弄される

 山上容疑者の母親が自己破産したのは2002年のこと。今から20年も前のことだ。

 しかし統一教会信者を親に持つ子供、つまり2世が親や教団から受ける影響は、一時的なものではない。母親が統一教会信者で自身も信者だった過去がある50代のAさんがこう語る。

「私は、合同結婚式で結婚しましたが、夫に暴力を振るわれたりクレジットカードを勝手に使われたりしました。子供をつれて離婚し、統一教会をやめました。生活保護を経て、いまは仕事をしています。信者である母親は私の子供を入信させようとするので、縁を切りました。私自身は生活面も精神面もかなり回復しています。しかし、今でも、母が入信しなければ私はもっと普通の生活ができたり、叶えられた夢があったかもしれないという、どうしようもない気持ちが残ります」

 親や教団と縁を切った後の人生も、大きな影響を受ける。その原因があまりに明白であるだけに、悔しさや恨みも根深い。

「私の妹は私と違い、母親に逆らって入信を拒み、早くに家を飛び出しました。信者になってもならなくても、その後の人生は大きく変わります。年を経ても統一教会への恨みは消えません。そして、安倍元首相と統一教会との近しさも明らかです。山上容疑者が起こした事件は許されないものだし、私自身はあんなことをしようと考えたことはありません。それでも、気持ちの面では山上容疑者を自分と重ねてしまいます」(Aさん)

■今回の事件でさらに翻弄される

 統一教会も含め、様々な宗教の2世の相談に乗ってきた社会福祉士のBさんによると、生活苦に陥る統一教会2世も多いものの、自らが行政等の支援対象になるという発想を持ちにくいケースが目立つという。

「なぜなら、統一教会においてお金は稼いで献金するものだからです。2世にとって、物心がつく前からお世話になった大人たちや一緒に遊び学んだ仲間たちもまた、統一教会の人たち。信仰を失っても、もともとそういう価値観の環境でしつけられています。そのため他人から支援してもらったり、ましてや税金で生活を支えてもらうことに対して、強い抵抗感があるのです」(Bさん)

 今回の事件から、ショックを受けている2世の声も聞く。新たに教団から離脱する2世が新たに出てくる可能性もある。教団を離脱すると、信仰を続ける親との関係は冷え込みがちになる。特に若い2世は、経済支援を受けられず貧困状態に陥ったり大学等への進学が困難になったりすることが珍しくない。

「2世たちに『あなたには生きる権利がある』と伝えることは困難を極めますが、それでも伝えなければなりません。そのために、国や各自治体にも理解を求めたい」(Bさん)

■過熱する2世信者へのメディアの取材

 メディアの問題も深刻になりかねない。いま「統一教会2世」に取材しようと、各メディアが奔走している。中には、顔や声を出さないでとアナウンスされた2世の記者会見を、音声を修正せず全て生中継したネットメディアがあったと聞く。取材対象となる2世をSNSでかき集める投稿を、メディア名を出さないまま他人に無差別に「拡散」させようとしたメディアもある。タチの悪いYouTuberが、ネタにしようとSNS上で統一教会2世に接触を図っているケースもある。

 しかし、2世たちの中には、メディアの取材に対する不安と、自分たちの存在を世間に広く知ってもらいたいという気持ちが入り混じっている。取材を受けるリスクをわかっていても、ただ口をつぐんで静かにしていればいいという単純な状況ではない。

 こうした中、カルト問題に取り組むカウンセラーたちの間では、「精神的に安定したかのように思える2世でも、災害被災者のフラッシュバックと同じようなことが起こるリスクがある」との懸念も指摘されている。メディアやYouTuberに「取材をするな」と言っても難しいだろうが、2世たちへの配慮ある扱いをしてほしいものだ。

(藤倉善郎/ジャーナリスト)

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安倍氏殺害事件で注目を集める「宗教2世」

2022年07月23日 11時19分11秒 | 事件・事故

7/23(土) 10:36配信BBC News 大井真理子、BBCニュース、東京

「彼が社会でなぜ孤立したか分かってしまう。分かってしまうことが悲しいし、共感してしまうことが嫌だ」。ある宗教団体に所属する母親をもつ男性はそう言う。

安倍晋三元首相が殺害された事件で逮捕された山上徹也容疑者は、安倍氏に特定の宗教団体との関係がみられたことが、殺害を決めた理由だったと供述したとされる。それを受け、「宗教2世」という言葉が、ソーシャルメディアでトレンド入りするようになった。

親が宗教団体に加わっている子どもを指す表現だ。

「こういったかたちで、宗教2世という言葉を社会に出してしまったことに怒りを感じる」と男性は話す。彼は子どものころ、宗教団体「エホバの証人」に生活を管理・抑制されて育った。

「誕生日は祝わなかったし、国歌も校歌も歌わなかった。物心ついた時から布教活動に参加させられました」

「エホバの証人」の日本の広報担当者は、BBCの取材に、「一人ひとりに自分が信じるものを選ぶ権利があることを認めています」と説明。同時に、「親が自己の信念に従って子どもを教育する権利は、国際的にも認められています」とした。

男性は18歳になってすぐ、母親と縁を切った。

母親のことは誰にも話していないので、社会からの偏見に苦しめられることはないと、男性は言う。だが、職場の同僚との雑談中に、なぜ母親と疎遠なのか理由を聞かれるなど、ちょっとしたことから孤独感を覚えるという。

「誰も分かりたくないですよ、容疑者の気持ちなんて。彼の行為は決して許されるものではありませんから。でも、どうやって社会に恨みを感じるようになったのか、分かってしまうんです」

■政治との結びつき

事件後、宗教団体「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)は、山上容疑者の母親が1998年ごろから会員だと説明した。

報道によれば、夫が自殺し、3人の子育てを一手に担うことになった後、入信したとされる。

山上容疑者は、母親が破産したのは旧統一教会のせいだと、警察で話しているという。

全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、旧統一教会に関係する霊感商法の被害額は、昨年までの5年間で54億円を超えるという。旧統一教会の日本教団の田中富広会長は、信者に対する献金の強制を否定している。

宗教ジャーナリストの鈴木エイト氏は、旧統一教会について、「韓国発祥の宗教団体で、日本には1960年代に進出した。洗練された金銭収奪システムを持っている」と説明する。

「国内では霊感商法、合同結婚式などの社会的問題を起こしてきたグループで、政治的には反共産主義で保守系の政治家に近い」

教団はその後、変わったと田中会長は言うが、弁護士らはそうではないと主張。今も教団に関し、数多くの苦情が寄せられているとする。

鈴木氏によると、信者をスタッフとして政治家事務所に潜り込ませるのは、よくあることだという。

全国霊感商法対策弁護士連絡会は、1990年代に「国会議員の秘書の経歴を調べたとき、公設私設を合わせて百数十人規模の信者が(秘書を)務めていた」としている。

安倍氏と旧統一教会の関係は、特にソーシャルメディアでうわさされていた。

  安倍氏の祖父の岸信介元首相が、反共主義的な性格をもつ旧統一教会と近かったとみられていることも、理由の一部とされる。

安倍氏は昨年9月、旧統一教会の関連団体のイベントにリモート登壇した。山上容疑者はそれを知り、両者の関係を確信したとされる。

男性は、容疑者によるとされる凶悪犯罪に弁解の余地はないが、宗教団体の信者の子どもたちの人権が日本では無視されてきたと言う。

「宗教2世を守る仕組みがない。憲法が定める信教の自由が抑圧されているのに、政府は長年、『家庭の問題』だからと見て見ぬふりをしてきた」

■経済的な権利を奪われる

社会的支援を受ける難しさは、他の苦境に置かれた人にも共通する。

41歳で無職の山上容疑者は、「就職氷河期」を経験した世代でもある。

山上容疑者はフルタイムの仕事になかなか就けず、自衛隊に所属した数年を除き、派遣社員などとして職場を転々としていたとされる。

日本では従来から、大学に行って無期雇用の社員として就職することが成功だとされる。

人はしばしば「勝ち組」と「負け組」に分けられる。山上容疑者も、経歴が明らかになるにつれ、「負け組の典型」などとネットで揶揄(やゆ)された。

日本で最近発生した「ジョーカー事件」のような粗暴犯罪の多くは、社会に不満を抱える無職男性が引き起こしている。

「厳しい状況に置かれている人は、自己責任でがんばることが求められる。それがだめなら、家族でがんばってくださいという制度です」と、若者の貧困や労働などの問題に取り組むNPO法人POSSE事務局長の渡辺寛人さんは、この国の仕組みを説明する。

「でも、山上容疑者のように、家族が何らかの理由で崩壊すると、支援する人はいないので、社会に見捨てられたと感じるようになる」

日本は世界で最も安全な国の1つだ。だが数年ごとに、こうした暴力犯罪に社会が大きく揺さぶられる。

山上容疑者によって、社会から絶望的に無視され取り残されていると感じている人々の存在が、浮き彫りになっている。

(英語記事 Shinzo Abe killing: Why a religious group has been put in the spotlight)

(c) BBC News


「育む」ことは「思い出をつくる」ことなのだ

2022年07月23日 08時52分26秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽冬は必ず春となる。
冬が秋に戻ることは無い―この大自然の摂理と同じように、人生は苦悩や悲哀に沈んだまま終わるわけがない。

▽全てのことが自分を鍛えてくれるのだと捉えて先進していくのだ。

▽何があろうと、一ミリでの前に進んでいくことが大事なのだ。

▽「育む」ことは「思い出をつくる」ことなのだ。

▽「ここ一番」で持てる力出し切ることは容易ではない。
「体が強いひとでも、心が弱ければ多くの才能も役に立たない」
人間の能力を真に発揮させていくのは強い「心」であろう。
「心の強さ」こそ、最も偉大な才能である。

▽大切なことは、願いが叶うまで挑戦を続けることだ。
「ダメだ」と弱気になって退かないで、あくまでも前進する。


民主主義と何か?

2022年07月23日 08時24分48秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽民主主義の真価は「普通の人々が力をもち、その声が政治に反映される」ことにある。

▽かつては民主主義と自由市場のセットが国の発展をもたらしてきた。
だが今日、独裁的な国が台頭し、権威主義のもとで民主主義の常識が揺らいでいる。

▽行き過ぎた市場競争は格差や不平等を拡大し、大衆の不満や不信をてこに分断を煽るポピュリズム
がはびこっている。

▽人々の意志が政治に反映されるという「信頼」がなければ、民主主義は立ち行かない。

▽焦点は人材である。
新しい人を見つけ、育てなければ、後が続かない。
希望の未来が開かない。
人材育成は時間がかかる。
だが人材の盤石の流れがあれば、持続可能な未来は約束される。

 

 


詐欺集団の統一教会に多くの日本人がなぜ騙され、翻弄され破滅したのか?

2022年07月22日 18時31分54秒 | 事件・事故

その本質には、日本人の宗教的な知識の無知があったと言えるだろう。

宗教は元来、人間の幸福を希求するものだ。
だが、詐欺集団は人間の不安を煽り、人間の無知、精神的な弱さにつけ入れのである。
ここが詐欺集団の巧妙さである。
日本人は恥の概念が強いので、人に自身の過ちや不の概念を他人に相談しない土壌がある。
これは、振り込め詐欺など被害者の立場にも通底している。

 


山上容疑者の供述から見える宗教依存の親による「カルト2世」への虐待の実態

2022年07月22日 17時07分13秒 | 事件・事故

7/22(金) 16:02配信 JBpress

2018年8月、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の合同結婚式に登場した韓鶴子総裁(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

 (作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 安倍晋三元首相が殺されてから、2週間が経つ。

 手製の銃で襲撃して、その場で逮捕された山上徹也容疑者(41)が「母親が、ある団体にのめり込み、多額の寄付をして家庭が崩壊した。団体のトップを狙おうとしたが難しく、安倍氏とつながりがあると思ったから襲った」という趣旨の供述をしていると報じられると、事件から3日後の11日にかつての「統一教会(世界基督教統一心霊協会)」が名称を変えた「世界平和統一家庭連合」が会見を開いて、母親が信者であることを公表する。

 ここから世論は安倍氏と統一教会との関係、さらに政治と宗教の関係が取り沙汰されるようになったと思えば、いまや関心は統一教会に向かっている。

■ 容疑者と母親との関係抜きに語れない「安倍元首相銃撃」に向かった動機

 統一教会といえば、いわゆる霊感商法や合同結婚式が社会問題化し、資金集めや布教活動、あるいは宗教儀式で違法とする司法判断が積み重なっている。

 山上容疑者の母親も親族に無断で家や土地を売るなどして1億円近くを寄付したと報道されているが、こうした高額の献金がトラブルとなって返金訴訟に発展する事例はあとを絶たない。いわば「反社会的」性格が強く、「カルト」と呼ぶ声もある。

 しかし、会見で統一教会は、山上容疑者が会員であったことはない、としている。教団との直接の関係はない。あくまで母親を介してのものだ。そうすると山上容疑者という個人に焦点を当てれば、事件の動機が形成されるまでの母親との直接的な関係を無視することはできない。

 実は、オウム真理教などのいわゆる「カルト」に親がはまった子どもたちが直面するのは、親からの「虐待」である。本来あるべき家庭が「機能不全」に陥り、虐げられる子どもたちの存在。今回の蛮行は決して許されるものではないが、あえてその観点からこの事件を論考してみたい。言い換えれば、“カルト2世”の問題である。

■ 幼少期からネグレクト状態に置かれていた山上容疑者

 日本の厚生労働省では児童虐待を、(1)身体的虐待、(2)性的虐待、(3)ネグレクト、(4)心理的虐待の4つに分類している。心理的虐待には、子どもの自尊心を傷つける言動や、暴言、無視などが含まれる。

 山上容疑者の場合、幼少期に父親が自殺している。親の自殺が子どもに与える心理的影響は大きい。子どもの目には、自分は親から見棄てられた、と映るからだ。しかも、これをきっかけに母親は統一教会にのめり込んでいく。自分よりも教団を優先して依存していく母親の姿。山上容疑者の伯父がメディアに語った内容も報じられているが、母親が教団に傾注して家族が経済的に困窮していく様にしても、子どもを顧みない強烈な虐待の存在がうかがい知れる。

 また、山上容疑者の母親が統一教会に傾倒した事情には、山上容疑者の兄の存在があったようだ。兄は小児がんを患い、小学生の時に頭蓋骨を開く大手術を受け、抗がん剤治療も続けたが、そこで片目を失明している。その長男の救いも母親は教団に求めた。長男を連れて韓国に渡り、教団の聖地で教義や祈祷を受けさせる「四十日間修練」を受けさせたとも報じられている。そこでは弟の山上容疑者にネグレクトが生じたことになる。

 兄弟姉妹の間での差別的な扱いも心理的虐待にあたる。特異な事情があったとはいえ、統一教会を恨むという山上容疑者にはどう映ったのか。その兄ものちに自殺している。

■ カルト2世に見られがちなADHDに重なる症状

 山上容疑者に限らず、“カルト2世”が苦しむのは、親からの教義の押しつけだったり、自分で自由に生き方を選べなかったりする心理的虐待だったりするが、酷いものになるとそこに教義を教え込ませるための暴力といった身体的虐待まで加わる。もっとも、親の教えを素直に受け入れ、そのまま信者となった“2世信者”にはそんな苦しみは必要はない。それがいいのかどうかはまた別の問題だ。

 虐待を受けて育った子どもには、様々な影響が出てくることが知られる。専門家の多くが指摘するのが、発達障害の「ADHD(注意欠如・多動性障害)」に重なる症状が見られることだ。それも様々なアプローチで検証されていることを、過去の取材で知った。

 たとえば、生後から5歳くらいまでの子どもは、親(養育者)との間に「愛着(attachment=アタッチメント)」が形成される時期にある。愛着とは簡単にいえば「なつき」のことだ。自力で身体やこころを守れない乳幼児は、誰か大人になつくことで、安全感を得る。その上で子どもは成育とともに活動の範囲を広げ、この世界を知っていく。それが社会的な行動の土台となっていく。

 ところが、親がそばにいない、あるいはそばにいても安心感を与えてくれないと、愛着が形成できない「愛着障害」となる。それが大人になっても人との距離がうまくとれないという障害となるばかりでなく、そこか生じる症状や行動様式がADHDと重なるのだ。

 また、虐待を受けた子どものほとんどが「複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)」を患うことも、最近では広く知られる。複雑性PTSDは、戦争体験や事故などの一時的な体験によって引き起こされる従来のPTSDとは違い、むしろ虐待やいじめ、ハラスメントなど長期に繰り返された体験によって生じる。昨秋、小室圭さんとの結婚を前にした秋篠宮家の長女の眞子さんが、複雑性PTSDと診断されたのも記憶に新しい。ここから引き起こされる症状が、ADHDと重なると指摘されている。

ADHDの特徴は、以下のようなものだ。

 (1)注意集中困難/ひとつに注意を持続できない。注意がすぐに転動される。
(2)多動性/落ち着きがない。動き回る。
(3)衝動性/衝動や欲求のまますぐに動いてしまう。衝動や欲求の制御すなわち自己コントロールが難しい。

 私の知る“2世”の中にも、現在はオウム真理教を離れたとはいえ、急に衝動的になって感情がコントロールできない人がいる。わかっていながら自分でもどうしようもないから、なおさら悩み、苦しんでいる。

■ 深いトラウマを負ったアダルトチルドレン

 報道によると、山上容疑者は事件を起こす前に派遣社員として働いていた職場で、トラブルを起こすようになったとされる。作業手順を守らなくなり、上司や同僚が叱責すると「どうしてそんなこと言うんや!」と反抗的な態度をとったという。対人関係もうまくいっていなかったようだ。

 自らを虐げたはずの母親に殺意が向かなかったのは、「共依存」の関係にあったからだろう。共依存とは元来、アルコール依存症の夫とその妻との関係を指した。たとえば、依存症の夫のそばを離れずに面倒を看る献身的な妻。「自分なしでは生きられないような無力な人物」の世話をすることに充実感を覚える一方で、「憎みながら離れられない」という関係ができあがる。

 実は、1970年代から米国でアルコール依存症の親を持つ子どもが大人になると、対人関係の問題や生きづらさに苦悩する事例が多いことがわかってきた。このことから、家庭内のトラウマ(心的外傷)、虐待や両親の不仲など「機能不全」となった家族の中で育った子どもも、アルコール依存症の親を持って育った子どもと同じ特徴が生じることがわかってきた。そうした子どもたちを「アダルト・チルドレン(AC)」と呼んだ。女性タレントが合同結婚式に参加することで、いまと同じようにテレビのワイドショーが統一教会で盛り上がっていた1990年代に、話題にもなっていたはずだ。

 ACにも様々な特徴があるが、機能不全となった家庭を支えるために、親の愚痴を聞いたり、幼い弟妹たちの親代わりになって面倒をみたりと、「よい子」として振る舞う傾向がある。「よい子でない私は捨てられる」という脅迫観念からそのような行動パターンを身につけたはいいが、自分の感情を素直に表現できなくなっていく。それがやがて家から離れてひとりで生きるようになると、人間関係に行き詰まるのもひとつの特徴。自分がなんのために生きているのか分からなくなったり、緊張が続いて生活に疲れたりする。

 山上容疑者が海上自衛隊の任期自衛官だった20代前半で自殺未遂を起こし、兄妹に保険金を残そうとしたとも報じられている。宗教への「依存症」の母親を持つとすれば、ACのアプローチのほうがわかり易いかも知れない。いずれにしても、子が親に虐げられることに変わりはない。

 山上容疑者のものとされるツイッターの書き込みにはこんなものがあった。

 「俺は作り物だった。父に愛されるため、母に愛されるため、祖父に愛されるため」(2019年12月7日)

 「根本的に家族として崩壊したまま、現実は上滑りしていった」(2020年1月26日)

 そして、統一教会への恨み辛みを、フォロワーもないのに書き綴る。

■ カルトにのめりこむ親と虐待を受けるその子、政治は何もしてやれないのか

 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」とはよく言ったものだ。そこに飛び込んできたのが、昨年の9月に統一教会の創始者である文鮮明の妻にして、現在の主宰者である韓鶴子が立ち上げたNGO「天宙平和連合(UPF)」に送った安倍氏のビデオメッセージだった。そこで元首相は「韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します」と憎むべき相手を表敬している。憲政史上、在任期間が最も長く、日本の国土と国民の生命、財産を守るべく反対を押し切ってまで安保法制を成立させた元首相が、自分の母親と財産を奪った張本人を敬う姿。敵意を抱いたとしても不思議ではない。

 とすれば、この事件で着目すべきは政治的思想でもカルト団体の存在でもなく、そこに依存して抜け出せなくなった母親とその子どもの小さな世界にこそ、これだけ衝撃的な事件を引き起こした元凶がある。むしろ、たまたま依存したのがカルトというだけで、統一教会や政治家の関わりを見ても、事件の本質は見えてこない。

 もっともこうした親子を救えなかったことにこそ、政治の限界があるのかもしれないのだが。

青沼 陽一郎

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最終更新:
JBpress

旧統一教会は「日本にだけ献金要求が大きかった」元信者の大学教授が理由を解説

2022年07月22日 16時22分39秒 | 事件・事故

7/22(金) 16:15配信 NEWSポストセブン


かつて、旧統一教会の信者だったという仲正教授が明かす

 安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、逮捕された山上徹也容疑者の母親が入信していた旧統一教会(世界基督教統一神霊協会、現・宗教法人「世界平和統一家庭連合」)に再び注目が集まっている。母親は1億円にも上る献金を行ない、一家は困窮したとされるが、なぜそれほど多額の献金をする必要があったのか。

【写真】安倍氏の献花台。他、洋子さんや寛信氏や岸信夫氏らが写る家族写真、スタインウェイのピアノを弾くスーツの安倍氏も

 元信者の金沢大学法学類教授・仲正昌樹氏によれば、「統一教会の教義を理解する必要がある」という。東京大学に入学した1981年に駒場正門前で勧誘されたのをきっかけに入信し、1992年までの11年半、信者として活動していた。

「前提として、統一教会は聖書を独自に解釈する宗教なんですが、アダムとエバがサタンに堕落させられるという『失楽園』の話が根幹になっている。基本的にこの世はサタンによって支配されていて、堕落した人間はモノ以下になっていると解釈する。人間はモノをサタンの世界から奪い返し神に捧げることによって、モノを仲介として神の世界に近づくという『万物復帰』の考えがあり、現代では貨幣が全てのモノを代表するということから、信者はお金を納めることで神に近づこうとするということですね。統一教会はこういう形で信者からの献金を正当化している。

 また、『万物復帰』と称して物を売ることも、教義上ではサタンに奪われた万物を神に復帰するという形で、信者のあいだでは正当化されています。 物を売って、貨幣を復帰すればするほど、この世界に対するサタンの支配力が弱くなる。そして、集めた貨幣を神と父母のもとに届ければ届けるほど、強い信仰の証しとなるということです」(仲正氏)

 仲正氏は、旧・統一教会にとって日本が特別な国と位置づけられていることも理解する必要があると言う。

「統一教会が布教を進めていた国単位で見ると、日本に対して献金要求は大きかったです。私の知る限り、他の国でも万物復帰(献金)はやっていたけど、そこまでの要求はなくて、各国での活動を自前で支えられる程度のものがあれば十分でした。

 なぜ日本だけ献金の要求が多いのか。その理由は『原理講論』(教祖の高弟が書いた統一原理の解説書)にも書かれています。なぜ日本に要求が多いかというと、日本が教義上、韓国をはじめ他国と比べて『罪深い国』だったからです。

 第二次世界大戦後の世界情勢は、サタン側と神側に分けられ、サタン側は北朝鮮、中国、ソ連、神側は韓国、日本、アメリカというふうに位置づけされた。なぜ神側にいる日本に重荷を課せられるかというと、神側のなかでも韓国はアダム国家、日本はエバ国家という位置づけになる。エバは幼いころのアダムを育てる義務があるということで、つまり国と国の関係にすれば日本が韓国を助ける立場にあるということなんです。

 加えて、日本には過去の韓国の植民地支配という負債があった。『こんなに罪深い日本が、それでも神によって神側のエバ国家として選ばれた』ということの意味を、日本は背負わなければいけない。その負債を返すには、重い責任を背負わなければならず、他国と比べて多額の献金を要求されると。このことによってエバ国家としての責任を果たせるという説明をしています」(同前)

 なぜ多くの日本人信者が、それに応じたのだろうか。

「私がいた当時は、韓国の統一教会幹部のなかにも流暢に日本語を話せる人が多かったんです。そのことも『本来罪深い日本人が、神側のアダム国家に認められている』ことの印となって、日本人の会員に『負債の返還をしよう』という気持ちを起こさせたのではないかと思う。『おまえたちに期待している』というメッセージも、日本語で伝えられるとやる気が出るんです」(同前)

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