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東北大震災を体験した校長先生からの学び

2012年01月06日 | 学校経営

 昨日は、「午前5時間制」について書いているようである。あまり記憶がない。酔っていた上に、すごく眠かった。何かを付け足そうとしていたと思うのだが、思い出せない。

 

 まあそんなこともある。記憶力には自信がないが忘却力にはとても自信がある。

 

 

 

 先日、防災教育研修会の記録を読んだ。講師は、宮城県の小学校、中学校の校長先生である。学校にいた子ども達も職員も全員助かったそうである。

 

 ちょっと目を通すつもりが最後まで一気に読んでいた。かなり学びのある記録だった。

 

 例えば、次のような提案があった。

 鍵はマスターキーにせよ。

 理由は、「一つの鍵で、どこにでも、どこまでも避難できるから」である。

 津波が迫ってきたときに、屋上に逃げようとした。その時に、一つのマスターキーで、全ての鍵が開いたそうである。もし、尾中、違う鍵が必要だった場合、子供も大人も助かっていなかったかもしれない。

 防災頭巾は防寒頭巾

 児童全員が防災頭巾を着用していたそうである。寒い3月11日の夜は、防寒用具としても役に立っていたとのことである。

 

 避難行動はシンプルに

 

 

 トップは現状と見通しを短く全員に伝えよ

 避難が終わったあと、外部との連絡が全く取れない状況だった。次のように伝えたそうである。

 

「今日は、全員学校に泊まります。食べ物も水もありません。寒くなります。でも明日になれば助かります。」

 

 これから起こりうる悪い状況だけでなく、その後の希望まで伝えている。聴いた人は、「我慢しよう」と思ったはずである。

 

 

 津波の直撃の状況をなるべく子ども達には見せない。

 当然であろう。トラウマになる。

 

 

 非常持ち出しを持ち出せる状況にせよ。

 避難訓練では、「非常持ち出し」の担当も決められている。しかし、非常持ち出しで何を持ち出せばよいのかまでは明確にされていない。

 

 実際は、非常持ち出しよりも、命を確実に助けるのが優先されるのは当然である。

 

 この小学校の校長先生は、屋上に上がるまでの10分間に次のものを金庫から出したそうである。

「指導要録、職員の健康診断書と履歴書、職印」

 

 おかげで、その後の転校手続きや異動手続きはスムーズにできたそうである。

 

 (ただ、命が助かるという前提があった上での行動であろう。)

 

 これ以外にも、学びになることが書かれていた。例えば、「車のガソリンはなるべく満タンにしておく」などである。ライフラインが絶たれたあとは、移動手段が限られるからである。

 

 それから、「乾電池の重要性」「避難所には毛布の確保を」等々、

 

 学ぶことが多い記録だった。

 

 

 

コメント
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