算数の少人数指導をしている。
授業の終盤は、殆ど練習問題を解く時間を設定している。
そこでは、机間巡視をしながら、一人一人に丸を付けていく。志水廣先生の「丸付け法」を取り入れている。
「よくできたね。」「すごい、よくわかったね。」「ノートがきれい!」「定規を使って綺麗に筆算を書いたね。」「この式で解いたの?頭いい。」というように。
なぜ丸を付けながらほめるのか。それは、算数でできるようになったことを評価しているだけではない。
「君はやればできるんだよ。ほら、できるようになったじゃない。」
「もっともっとできるようになるよ。がんばろうね。」
というメッセージを送っているつもりである。
自己肯定感や有能感を高めるために丸付けをしているつもりである。大げさかもしれないが、その子の「生きる気力」を高めるために丸を付けている気でいる。
以前、授業を見ていた方が、
「丸を付ければいいってもんじゃないでしょう。」
と言ってきた。
あえて反論はしなかった。(かわいそうな人だなあ・・・と思いながら、その言葉を聞いていた。)
丸を付ければいいってもんじゃないかもしれない。しかし、その人のように、小難しい授業をして、分からない子供、劣等感を持つ子供を量産するような授業より、丸を付けてほめる授業の方が、数万倍数億倍は子供にとって有益だと信じている。