横浜・港南中央で学習や発達に特徴がある子どもを支援する塾 びすぽうく

”教室の”困った”を”わかった!”へ。子ども・保護者・学校の先生、みんなが元気になるために実践経験をもとにしたつぶやき

「できる」もいろいろ ~子どもの健診~

2024-09-28 11:47:50 | 発達や学習が心配
アンケートなどで「~ができますか?」と訊かれて、
 
「はい」「いいえ」とずばっと答えられるときと、
 
「自分としては、ok(またはno)だけど、他人から見たら基準に達しているのだろうか?」
 
というときがあるのかな、と思います。
 
例えば・・・「漢字が書けますか?」と訊かれて
 
中学校までぐらいの漢字は書けたとして、漢字検定1・2級レベルは無理だと思うとき、「はい・いいえ」では答えにくいですよね。
 
もうすぐ10月です。秋になると、新1年生入学のための準備のため、
入学予定の小学校や保健センターなどで保護者がアンケートを書くことがあると思います。
 
WEB上で宇都宮市の5歳児の健診のチェックリストを見つけました。
 
 
一番初めの「片足でけんけんできますか。」の問いに対しては、
 
「はい」か「いいえ」の2択です。
 
完璧にできている子や全くできない子は迷わず〇をつけられますね。
 
では、今「ときどきできる子」だったら?
 
私なら、真ん中の「・」につけそうです。
 
 
先日受けた研修で、保健センターなどの健診でアンケートに答えるとき、
 
同じ状態でも「心配です」という保護者と「大丈夫です」という保護者がいると知りました。
 
そのときは、お子さんの状態を観察して保護者の状態を考えて
 
対応を考えるそうです。
 
ただ、「心配です」という保護者の方がのちのち支援につながりやすく、
 
子どもに対してよい時期に支援が開始できるとのこと。
 
保護者にとっては、自分の育て方などやお子さんの状態をうけいれることに心配があり、
 
逆に「(実際より)できるめ」の伝え方をしている場合もあるかなと思います。
 
保健センターなどは少し緊張する場であり、似た年齢のお子さん・知り合いの保護者の前で
 
自分の不安を出せない方もいるかもしれません。
 
それとは逆に、少しだけ心配な状況があったとしても、
 
「(実際より)低め」でアンケートに答える保護者もいるかもしれません。
 
         
 
 
また、宇都宮市のアンケートは途中から3択になり、
 
「聞き取りにくいことばがありますか。」⇒いいえ・時々・はい
 
のようになっていますが、真ん中寄りに答える保護者が多いのかな~とも思います。
 
アンケートに答えながら、保護者の気持ちもいろいろに動いているのだと想像します。
 
このアンケートでは27項目答えることになっています。
 
27問目まで答えて、「そんな見方があったんだ。今まであまり意識してみていなかった。」
 
という方もいると思います。
 
そんな方は、この健診の日でなくても、しばらくしてからやっぱり相談してみようかな、
 
というきっかけになるかもしれないです。
 
そういった意味で子どもの様子がいろいろ分かってくる5歳という年齢に行う意味は大きいです。
 
5歳児の保健センターでの検診は、今は全国全市で行っているのではなく、
 
これから小学校での「就学時健診」と項目をすみわけながら進んでいくようです。
 
宇都宮市のアンケートの一番最後に
 
「5歳児チェックリストをもとに、園でのお子さんの様子を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
 
という一文があります。
 
幼稚園や保育園で日ごろ接している先生方のプロとしての見立ても含めて、行動観察をするということかと思います。
 
そこから支援につながることもきっと多いと思います。
 
以前に比べて「子育て」に関するネットの情報はあふれていて、
 
ふっと不安になることがあるかと思います。
 
「様子をみましょう」と言われたときには、
 
「どのように様子をみるのか」
 
「どの部分に注目してみるのか」
 
「次はいつぐらいにどこに相談に行ったらよいのか」
 
という視点が具体的になると分かりやすいかと思います。
 
保護者一人の目だけでなく、いろいろな部門の人に力を借りていくことで
 
早めに「応援団」を作ってしまう、という気持ちでいると
 
保護者の心の安定も図れるのかな~と思います。
 
 
両手を使って行う「糸かけ」です。
 
字を書き始める前に両手の動きを練習しておくのもよいです!
 
 
個別学習塾びすぽうくのホームページへ(線のところをクリックするととびます)
 
 
 
 
 
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必要にせまられて・・・魔法の道具

2024-09-12 16:32:05 | 発達や学習が心配

朝夕は涼風が立ちますが、まだまだ日中は暑い・・・。

横浜の最高気温34度!

8月最終週に始まった授業は、今週でなんと3週目。

勉強もどんどん進みます。

 

読み書きに苦手感があるお子さんには

「見る力」が原因の場合もあれば、

(はっきり見えない、二重に見える、文字が躍る、他の行を読んでしまうなど)

記憶が原因だったり(漢字やことばを覚える)

手先の課題(小さく書く、整った字形で書く)があったり

文字を音声に変換するのに時間がかかったり

うまく読んだり書いたりできなかった経験から

読み書きに気持ちが入りにくかったり・・・

まだまだいろいろなことが起こっています。

 

「読めなければ」問題を考えることもしにくい

「書けなければ」問題の答えを書くことが難しい

・・・そんなことが続くと「努力だけ」では追い付かなくなり

 

とっても疲れたり、意欲が減退したりすることがままあります。

 

タブレットがあれば、「デイジー教科書」の申請で、

教科書の背景の色を変えたり

読む速さを自分で調節しながら音声で聞けたり

文字を大きく見やすくすることができます。

 

普通の紙の教科書は、こんな感じ

デイジーだと背景や文字色や文字の大きさ、読んでくれる速さも変えられます。

無料ですし、困り感があれば、自宅で申請できるので

私も利用しています。

ただ、タブレット持ち込み禁止だったり(今だに)

自分で使うことに抵抗があったりすることもあります。

 

また、許可がでて、使えたとして

紙の教科書と違うページの出し方なので

先生が「~ページの一番上」などと言ったときにぱっと探しにくい、ということもあります。

 

困り感があるお子さんがいて、探してみると・・・

 

こんな教科書を見つけました。

一般の教科書にようにB5判もありますが、これはA4判。

文字が見やすいです。さらに・・・

こんなふうにタッチペンで読み上げをしてくれます。

(特別な印刷です)

読み上げのスピードを変えたり、録音の機能があったりもします!

この教科書は全教科あるわけではなく、

今は、国語と社会だけのようです。

たぶん、子どもにとって一番読みにくいのがこの2教科なのでそうなのかな~と思いました。

ペンで行頭をなぞると、その行を読んでくれます。

分からない漢字だけなぞるのもよいと思います。

 

もちろん、読みに困難さがあるお子さん対象で、申請が必要です。

教科書を使ってみたお子さんは、みんなと同じような形式の教科書で

ほっとしてような様子でした。

 先ほど紹介したデイジー教科書は、中学校までならすべての教科に対応しています。

また、前回書いたようにこれから全国的に教科書のデジタル化が進むようです。

それまでの間、「今困っている子どもたち」

「勉強はしたいけど読むだけでとても疲労してしまう子どもたち」にとって

いろいろな「道具」を開発してくださることがどんなに「光」になることか!

 

もし、教室の中でだれかが、タブレットで教科書を「聞いて」いたり、

この音声ペンで読む教科書を使っていて「いいな~」と言ったりしたら、

きっとその言った子ども自身も「困っている子」なのだと思います。

申請は保護者がしなくてはならず、学校のタブレットにこのシステムをいれられなかったり、

申請すること自体、保護者が必要を感じていなかったりしたら・・・

ずっと「読むことで疲れてしまう」状態のままなのかもしれないです。

考えたり覚えたりという学習に手が届きにくい子どもがいることを

忘れてはいけないと思います。

 

クラスに何人かいる困っているお子さんたちが

もっと「魔法の道具」を手に入れやすくなりますように!

 

    

 

これは、とっても手にいれやすい魔法の定規。

一見普通の定規ですが・・・裏返すと、

裏にぼつぼつが。

滑り止めです。

定規で線を引くときって、利き手と逆の手で定規を押さえますよね。

そうすると、鉛筆を定規に当てたときにどうしても手がすべって直線にならないことも。

学校で一斉に配ることもある定規ですが、手先や見え方に困り感がある場合は、

ちょっと足を伸ばしてステイショナリーナリーをたくさん売っているお店に足を向けてみても。

 

 

個別学習塾びすぽうくのホームページへ(色のついているところをクリックしてください)

困り感があるお子さん・保護者の方・支援者の方の相談をお待ちしています。

お電話くださいね!

 

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