横浜・港南中央で学習や発達に特徴がある子どもを支援する塾 びすぽうく

”教室の”困った”を”わかった!”へ。子ども・保護者・学校の先生、みんなが元気になるために実践経験をもとにしたつぶやき

算数で「プライドを保つ」?

2019-10-26 17:46:54 | 発達や学習が心配
横浜は、今日も雨です・・・・。

すっきりした「秋晴れ」がほしいです!



先日ある研究会で「算数はプライドを保つ」というお話を聞きました。

私もそう思います。

他の教科でも、わかったときはうれしいと思いますが、算数で問題が解けたときのうれしさは格別!

今日は、4年生の割り算の終わりごろにする「大きな数どうしの割り算」について考えてみました。

東京書籍の教科書です。

さりげなく、のっています。

この割り算、市販のドリル・参考書には、あまり載っていません。

学校のドリルでは、1ページさいているものもありました。

この通りやってみると



終わりの「00」を割る数、割られる数両方から消します。


90÷7として、9の上に1を書きます。


引き算をして0をおろして


20÷7をして商に2を書きます。


引き算をします。あまりは「6」。でも、このあまりは、本当は、600です。


教科書では、ここで「検算」をして確かめましょう、ということになっています。

この方法で何人かの子どもに教えてみました。

ほとんどの子どもは「?????????」。

教えている私もなんだかしっくりきません。

商をどの位の上に書き始めるか、わかりにくいのです。

今までの割り算のやり方でやってみたら、どうだろうと考えてみました。

例えば、「14800÷3000」だと、


紙の部分は実際は指でかくすとよいと思います。1の中に3000はありません。


14の中にもありません。(指を3000が入るまで右にずらしていきます)


まだ3000は入れません。




ここでやっと、3000が入ることができます。入る位の上に□を書いておきます。


次に割る数をひとけたにするため、割る数、割られる数を3つずつかくします。


14÷3は、4(あまりいくつか)


3000×4の計算が心配なときは、横に補助計算をします。なくてもできる子は直に書きます。


ここで引き算。すっきりとあまりが2800になります。(28というあやまりはありません)

計算の工夫を考える場面ででてきた大きな数どうしの計算ですが、

どんなときにも使える方法」で

「シンプルに」

「道具も使わず」(指だけです!)


できるのもうよいのでは。

この方法を試してみたら、前回「?????」だった子ども達もすっきり!




どんな方法にしても「子ども自身がよさを感じないと」使われていかないように感じます。


そして、算数でなにより大事なのがこの「すっきり感」

テストの点も気になるけれど、この「わかった」「やった」という快感は学習意欲をとても上げると感じています。


この方法で私自身もすっきり。

筆算にしても四捨五入にしても、正解にたどり着くまでに

「その子に合った方法」はいくつもあってよいのでは、と思うこのごろです。

・・・・それにしても、このお天気、「すっきり」したいです




個別学習塾びすぽうくのホームページへ(色のついているところをクリックしてください。)







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inputとoutput

2019-10-17 09:49:24 | 発達や学習が心配
台風一過、秋晴れになった横浜です。

前回より風も少なく、やっと落ち着きました。

この間、特に買い物もせず、「防災食品」を食べてみました。

こんな機会でもないとなかなか食べることもないかな・・・。

思ったよりおいしかったです。



今日は「入力」と「出力」の話。

「出力」(例えばノートに考えを書くとか、問題を解くとか、発表するとか

テストをするとか)

毎回期待された数値の100%でないとしても自分なりの「結果」を出したい、と

思っている子どもが多いと思います。

でもなかなかうまくいかないのが現実で・・・。

ここ数年、この出力」の前にどれだけ「input」(入力)できるかが

けっこう大事なのではないかと考え始めました。

では、どうやったら入力がうまくいくのか?


同じ教材でも提示の仕方・教え方でおどろくほど「結果」が違うことが

あると気づきました。

図を使って説明すると分かりやすいはず

⇒かえって分からなくなる子がいる

ことば中心の説明をする

⇒ことばは、聞くことに集中が必要・かつ、わからないことばだとさらに分からなくなる

(意味のある内容として把握できない)

図もことばも両方あった方がよい子もいる

④図やことば、両方あることで情報が多すぎ、混乱する

(こんな子はイラストが多く、色使いがカラフルな教科書がつらいようです)


一斉授業の中では、子どもによってさまざまな「状況」が起きているのだと思います。

⑤どんな提示方法でも理解できてしまう子もいますが、

自分の「認知形式」に合っていないと「受け取ることができない」


せっかく大人が説明しても図をかいても、ゆっくり繰り返して言っても、

「わかりにくい」

ときどき私も教えていて「あれっ?」と思うことがあります。

次からは違う問題提示・説明の仕方をしてみます。

その子の「得意な方法」がわかればしめたものです。


3けたから2けたの数を引く筆算をしていたときに

筆算だけだと分かりにくい子がいました。

この子は「お金」にするととたんに分かるので、

導入は「お金模型」を使ってみました。

100円玉を10円玉に両替して、それから使った分のお金を減らしていくと

「・・・わかった!」


教科書の線分図(よくテープみたいのでかいてある図です)がよくわからなくて

(重さだったら)はかりの上にものをのせる絵を描いたら

「わかった!」


この子は問題を絵にする練習を重ねていきました。


4年生後半ぐらいになったら「自分に合う方法」を見つけて

(それまでは大人が見つけるのを手伝って)

自分スタイルを試していけるとよいのでは、と思います。



「こうしたら、」「これがあれば」「これを使えば」

自分はできる・わかる


それは教室の中で大勢と違う方法かもしれないけれどうまくいくなら

使っていけばよいのです。


中学に進んだり、

それから先自分自身で学習していったりするときに


使える力になるように


そんなことを思っています。



始めのうちは、失敗があったり、「結果」がついてこないこともあったとしても

「自分スタイル」になってきたな、と実感できれば、


修正を加えつつ試していく


それを応援できる私でたい。


最近特にそう思ってきています。




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