”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

沖縄県産ゴーヤーはどこに

2011-03-19 14:44:46 | “農”

アメリカ国務省のケビン・メア日本部長が

「ゴーヤーの栽培量は他県の方が多い。

 沖縄の人は怠惰過ぎて栽培できないからだ。」

と発言したことが今月になって問題になりました。

 

沖縄のゴーヤーの生産量は8,432tで、2位の宮崎(4,368t)、

3位の鹿児島(3,741t)をはるかに上回っています。

全国の33%のシェアを占めて首位なのは間違いないのですが、

よくよく考えてみると、私は袋井で沖縄産ゴーヤーを見たことがないのです。

一番多く目にするのは宮崎産のものでしょうか?

そこで、沖縄県農林水産部に沖縄県産ゴーヤーの流通について

お尋ねしてみました。

 冬春期については、沖縄県産が本土市場のほとんどを占めます。

 年間をトータルすると沖縄県産が宮崎、鹿児島、群馬産のものより

 多く取り扱われます。

 しかし、今年1月、2月の寒波、昨年の台風14号の影響で

 沖縄県産ゴーヤーの生育、収穫が遅れ、そのため

 価格が高騰し、流通が滞っています。

 また、夏場は関東近郊でもゴーヤーが生産されるため、

 沖縄よりコストがかからない群馬産、宮崎産が増えています。

 

なるほど!

袋井のスーパーでは冬春期には、ゴーヤーは滅多に店頭に置かれません。

ゴーヤーが本格的に並ぶのは5月頃からでしょうか?

そうなると、輸送コストがかからない宮崎、群馬産が主流となります。

そして、夏場になれば地元産のゴーヤーが直売所に並ぶようになります。

袋井にいたら、沖縄県産には出逢えないようになっているのですね。

Cimg3487

  【写真は昨年夏の我が家の庭のゴーヤーです】

 

しかしながら、地域野菜がここまで全国で食べられるようになり、

他県でも栽培されるようになったというのは、近年まれなケースと言います。

沖縄県のゴーヤー市場拡大への努力が実を結んだのです。

やはり、メア氏の発言は的外れでしたね。

コメント (2)
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