アメリカ国務省のケビン・メア日本部長が
「ゴーヤーの栽培量は他県の方が多い。
沖縄の人は怠惰過ぎて栽培できないからだ。」
と発言したことが今月になって問題になりました。
沖縄のゴーヤーの生産量は8,432tで、2位の宮崎(4,368t)、
3位の鹿児島(3,741t)をはるかに上回っています。
全国の33%のシェアを占めて首位なのは間違いないのですが、
よくよく考えてみると、私は袋井で沖縄産ゴーヤーを見たことがないのです。
一番多く目にするのは宮崎産のものでしょうか?
そこで、沖縄県農林水産部に沖縄県産ゴーヤーの流通について
お尋ねしてみました。
冬春期については、沖縄県産が本土市場のほとんどを占めます。
年間をトータルすると沖縄県産が宮崎、鹿児島、群馬産のものより
多く取り扱われます。
しかし、今年1月、2月の寒波、昨年の台風14号の影響で
沖縄県産ゴーヤーの生育、収穫が遅れ、そのため
価格が高騰し、流通が滞っています。
また、夏場は関東近郊でもゴーヤーが生産されるため、
沖縄よりコストがかからない群馬産、宮崎産が増えています。
なるほど!
袋井のスーパーでは冬春期には、ゴーヤーは滅多に店頭に置かれません。
ゴーヤーが本格的に並ぶのは5月頃からでしょうか?
そうなると、輸送コストがかからない宮崎、群馬産が主流となります。
そして、夏場になれば地元産のゴーヤーが直売所に並ぶようになります。
袋井にいたら、沖縄県産には出逢えないようになっているのですね。
【写真は昨年夏の我が家の庭のゴーヤーです】
しかしながら、地域野菜がここまで全国で食べられるようになり、
他県でも栽培されるようになったというのは、近年まれなケースと言います。
沖縄県のゴーヤー市場拡大への努力が実を結んだのです。
やはり、メア氏の発言は的外れでしたね。