葉わさびが出回ると、春が来たことを感じます。
大好きな野菜の一つですが、
どうやって栽培されているのかとても興味がありました。
わさびというと清流のイメージがありますが
葉わさびはハウスで土耕栽培されていました。
こちらは、袋井市川会の川合さんのハウスです。
ちょうど収穫作業をされていたご親戚の方に
お話を伺うことができました。
秋に種をまいたら、春先のアブラムシの害に気をつけるくらいで
栽培自体は手間がかからないそうです。
しかし、大変なのは出荷する際の作業です。
根を取り、土をきれいに洗い流し、
茎と葉に分けて出荷します。
茎は加工用に回され、葉は塩漬けや粕漬けになります。
通常は50cm以上に成長したものを収穫しますが、
今年は30cmくらいのものでも収穫しています。
というのも、わさびの主な産地である伊豆半島が
昨年台風の被害に合い、十分な収量が見込めないため、
他産地の早めの出荷を望んでいるからだそうです。
私たちが薬味として食べているものは、
わさびの根をすりおろしたものです。
葉わさびをこのまま育てても、残念ながら根は育ちません。
温かなハウスの中では、根は傷んでしまいます。
やはり、根を育てるには、水量豊富な半日陰のわさび田が向いています。
富士山、天城山、南アルプスと豊かな自然に恵まれた静岡県が、
根・茎・葉すべていただけるわさびという芸術品を生み出したのです。