珠玉の音楽に囲まれて

オーディオのこと、音楽のこと、思いついたまま記していきます。
by 横浜のVienna Acousticsファン

前橋汀子さん、リサイタル

2019-08-04 17:14:07 | ライブ
梅雨明け以降、横浜方面は猛暑続きです。3日、成瀬のスペース・オーで開かれた前橋汀子さんのリサイタルに行ってきました。バッハ、無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータの全曲演奏です。ご一緒はベルウッドさんです。先の赤羽オフ会の2次会で話が繋がり、今回のリサイタルを紹介をいただきました。前橋さんのことは、以前、長谷川陽子さんの授業でも触れたことがあります。オーディオに熱を入れるずっと前に、2枚組のCDを購入していました。


翌日から北アルプスの槍ヶ岳に登る関係で、会場入りする前に、食料品や、EPIガスのカートリッジを調達、その足で会場に向かいました。ベルウッドさんとは先に着いた方が最前列確保、とのやりとりをしていました。かなり早めに着いてしまい、しばし1階のギャラリーで様々な陶器を見なが涼んでいました。5時半には開場となり、何とか私の方で最前列、かぶりつきの位置を確保することができました。普通では味わえないアーティストとの距離感を最大限、味わおうというわけです。


アートスペース・オーは、今回で2回目となります。前回は2年前の児玉麻里さんのベートーヴェンのピアノ・ソナタでした。灯台下暗しで、少しご無沙汰してしまいました。いわゆるホールの音とは真逆で、直接音を浴びるような鑑賞となります。椅子も体育館で使うような折り畳み式です。この日は長丁場が予想されました。ベルウッドさんからは、事前にクッションを持ってくると良いと、アドバイスいただきましたが、これ、正解でした!オーディオ近況や前橋さんネタを話しつつ、主役の登場を待ちました。


無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータを全曲通しで聴くのは初めてです。オーディオだと集中力の問題もあり、馴染みやすい旋律の数曲をつまみ聴きすることとなってしまいます(苦笑)。ヴァイオリンではなくチェロの方では、長谷川陽子さんの浜離宮朝日ホールでのリサイタルが思い出されます。無伴奏チェロ組曲の全曲演奏で、やはり3時間超えの長丁場でした。ただでさえ暑さで参りそうな真夏に、しかも聴衆は至近距離。演奏する前橋さんも大変だったことでしょう。

会場は満席。第一音が出るまではこちらも緊張します。第一印象は、音が近い!。ヴァイオリン演奏を数m先で聴く機会は、極めて稀です。あらためてヴァイオリンが擦って音を出していることを実感しました。その擦れ方も実に様々です。逆に普段オーディオで聴いている音が、如何に整えられているのか、ですね。更に、前橋さんの呻くような生声を聴くことができました。リサイタルのハイライト「シャコンヌ」でしたので、前橋さんも力が入ったものと思います。ハプニングと隣り合わせの感覚は、やはりアートスペース・オーならではです。

長丁場でしたが、終わって見ればあっと言う間でした。途中、意識が薄れる場面もありましたが、いつも耳にしている旋律、そして眼前の真っ赤なドレス姿に前橋さんに、引き戻されました(笑)。バッハは無伴奏が危ないです。前橋さんは初めてお目にかかりましたが、想像通り凛としてチャーミング。年齢は関係無いですね。お隣のベルウッドさんは、何と中学生時分に買ったスコアを片手に演奏に入り込んでいるご様子。普段オーディオでも気になる箇所があるとスコアで確認するとか。耳が良くなるはずです。


終了時点で21時を回っていたこともあり、この日は感想戦は無しで散会となりました。ベルウッドさん、真夏の夜の夢のようなリサイタルを、ありがとうございました。秋には山崎伸子さんの、やはりバッハの無伴奏チェロがあります。バッハの無伴奏は今年のライブのテーマになりそうです。

コメント (4)
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