野菜ソムリエPro. AndyのBlog

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「キツネにダマされへんようになった」から苦しめられた?

2012年10月20日 22時41分13秒 | 野菜&果物
先日、とある農家さんを訪問したときのこと。
イノシシやシカなどの農作物の被害についての話題が出ました。

言うまでもなく、最近はイノシシやシカがとてつもなく増えています。

この原因が、
「山に彼らのエサがなくなっている」とか、
「異常気象だ」とか、いろいろ言われていますが、
「キツネ」や「野犬」がいなくなっていること
ではないかという話題になりました。

簡単に言うと、生態系が狂っているためです。

語弊のある表現ですが、
キツネはイノシシの子どもやシカの子どもをエサにしていました。
その為、あまり増えなかったのです。

言い換えると、キツネが生態系のバランスを保つ役割をになっていたわけです。

ところが最近はキツネがいなくなり、
イノシシやシカは増える一方。

昔、田舎では「日が暮れるまでに早う帰ってこやんとキツネに騙されるで!」って
言われたものです。

ところがそんな言葉はすっかり過去帳入り。

生態系のバランスを保つキツネがいなくなり、
シカやイノシシがワンサカ増えて山にエサがなくなり、
そして、里山の田畑を荒らしているというお話が出ました。

一方で、私達人間はシカやイノシシよけのネットをせっせと準備しています。
田舎に行くと、網にすっぽり囲まれた畑も目にします。
まるで「オリの中の畑仕事」のようになっているところも…。

行政が補助金を出してまで鳥獣類対策をしているところも少なくありません。

でも、自然の本質を見抜いていかんことには、
なんぼ補助金を出してシカやイノシシの対策をしても、いたちごっこが続き、
やがて何度も被害を受けて疲れ果てた生産者さんは農業をあきらめることにつながり、
そして里の田畑が荒れることにつながり、里は廃れていって、
挙句の果てには荒れ放題の田畑にイノシシやシカが住み着くことになりかねないでしょう。


ここで、以前ご紹介しました、著書「超入門・失敗の本質」で取り上げている
主な失敗の本質と、リンクさせて考えてみました。

「現場を活性化する仕組みがない」
「現場の能力を活かせない」
「自分の目と耳で確認しないと、脚色された情報しか入らない。」


この3つ、簡単に言うと、「現場(の声)を無視している」といえます。
農業は自然相手。自然の現場をしっかり見る必要があります。
知らない現場を分かっていると思い込んでいる人が、鳥獣類の対策をして、
農家さんの苦しみは軽くなるでしょうか?

「プロセス改善だけでは問題を解決できなくなる。」
「技術進歩だけではイノベーションは生まれない。」
「効果を失った指標は追い続けたら必ず敗北する。」


この3つ、まさにそうではないですか?みなさん。
シカやイノシシよけの網やネットなどをナンボ改善しても、
被害は減るでしょうか?

獣たちにも人間ほどではありませんが脳ミソがあります。
(どこかの政治家みたいに脳ナシではありません。)

「成功体験が勝利を妨げる」

昔、イノシシよけをしてうまくいったからといって、
今の時代、当時と同じ方法でうまくいくでしょうか?
獣たちも農作物を得るために頭を使います。

そろそろ温かいものが欲しくなってきました。
というわけで、今夜はスパイシーな記事で失礼します。


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