椎本〔14〕

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「三宮薫を責める仲介が悪いといって怨みに思う()」
「世間では匂宮を好き者といいふらせれどもとは違うと()」
「神なびの三室の岸やくづるらん立田の川の水のにごれる(拾遺集)」
「あの人の性格などは知っており縁があるならお世話しますと()」
「大姫は自分のこととはとらないで妹君のことと取りたり()」
「雪深き山のかけはし君ならでまたふみかよふ跡を見ぬかな(#145)」
「つらら閉じ駒ふみしだく山川を知るべしがてらまづや渡らん(#146)」
「浅香山影さへ見ゆる山の井の浅き心を我が思はなくに(万葉集)」
「侘び人のわきて立ち寄る木のもとは頼む蔭なく紅葉ちりけり(古今集)」
「優婆塞が行ふ山の椎がもとあなそばそばし床にしあらねば(宇津保物語)」
「立ち寄らん蔭と頼みし椎がもとむなしき床になりにけるかな()」