2014/02/14
「万葉の歌の数字の穴埋めよ候補は次の八つの数字()」
「万葉の人らは割りと数字好き数字を埋めた歌も多けり()」
「例:恋草を力車に七車積みて恋ふらく我が心から()」
「例:うつせみの世やも二フタ行く何すとか妹に逢はずて我が独り寝む()」
「例:春雨に衣はいたく通らめや七日し降らば七日来じとや()」
「古今集新古今には数詞減り優美な歌を目指せしためか()」
「近世の後期になりて良寛は常識はずれの名歌つくれり()」
「例:つきてみよ 一二三四五六七八ヒフミヨイムナヤ 九十ココノトヲ 十トヲと納めてまた始まるを(良寛:桁上がりすることをいっているのか)」
「近代の短歌で数字の入る歌を多くつくるは与謝野晶子と()」
「例:髪五尺ときなば水にやはらかき少女ヲトメごころは秘めて放たじ(与謝野晶子)」
「例:狂ひの子われに焔の翅かろき百三十里あわただしの旅(与謝野晶子)」
「例:考えへて飲みはじめたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれ(若山牧水)」
「例:わが使ふ光と水と火の量の測られて届く紙片三枚(大西民子)」
「例:豪快に三時間昼寝したるのち潰れ大桃食べて又寝る(石川不二子)」
「強調や格調それにリアリティー言葉遊びが主な理由か(歌に数字を入れる理由が)」
2014/02/13
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣造る その八重垣を(須佐之男命)」
八雲は出雲の枕詞である。枕詞であるからには、出雲というところは昔から雲の多いところのようだ。降雨量のデータを調べないといけないが島根、岡山の山間部はよく雨が降るので、雲もよく出たのだろう。そんな雲間から太陽の光が射したりするといかにも神々しくは思えてくる。
さて上の歌は妻を囲うために幾重にも垣で囲いますよ、というものだ。囲う張本人は須佐之男命で囲われるのは櫛稲田媛らしい。
・なんで囲うのかその理由は。
・どんな敵から守るのか。
・ヤマタノオロチ退治の前か後か
・妻というからには、退治のあとだろう。
・歌に高揚感があるそのためか
・来て間がないときに立派な屋敷は立てられないが
・八重垣は普通の立て方か、特別に厳重にしたのか
・須佐之男命は天照に追い出された乱暴者だったが、出雲では変身しているが…
・須佐之男が出雲に来てどのくらいたったのか
・この歌が出雲のスタートだったのか
・スタート前に国は派遣争いをしていて、統一されていなかった。
・ヤマタノオロチはそんな豪族のことなのか
・出雲では須佐之男を祀る神社はどのくらいあるか。
とりあえず、ここまででまたそのうちに………
2014/02/12
「十四首枕詞を含みたりそれがどれだか挙げてこたえよ()」
「特定の言葉にかかる修飾語謎を含める枕詞は()」
「万葉の頃より古く生まれたる語義わからぬもあるといいたり()」
「始まりは声だし謳うものだった形整え音的によし()」
「『あおによし』次は『奈良』なることばくる予測させたる枕詞は()」
「古事記にてはじめの姿現れて万葉集で完成したか(明治以降に復活)」
「子規などは以外な形で使いたり遊び心に感心をする()」
「例:ひさかたのアメリカ人ビトのはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも(ひさかたの-アメリカ)」
「塚本も枕詞を愛用し転用したる名人なりし()」
「例:いふほどもなき夕映にあしひきの山川呉服店かがやきつ()」
「例:霰ふるころなりけるかあられふり金槐集を貸しうしなへり()」
「例:春の夜の夢ばかりなる枕頭にあっあかねさす召集令状()」
「例:おしてるやなにわともあれ『月光の曲』を聴きつつ青色申告()」
「例:歌人には生かす殺すもたまきはる枕詞の命救うは(ちょっと使ってみました)」
2014/02/11
「ソチ五輪初のメダルはスノボーの十代コンビが銀と銅なり()」
「スノボーのヒラヒラコンビがメダル得てしたるコメントじわり歓喜が()」
「沙羅ちゃんも歩夢も卓も十代のコメントに見るクールジャパンを(高梨沙羅:17,平野歩夢:15,平岡卓:18)」
「高梨は四位なれども淡々と『これがわたしの力』といえり(二度ともしっくり飛べなかったとコメント)」
「カーリング韓国戦でヒリヒリとする戦いも三点取れず(惜しくも破れる)」
「カーリングインフルエンザで正選手欠くも吉田が頑張っており(二戦、三戦と段々調子をあげており格上のデンマーク、ロシアに勝っている)」
「カーリングよく知るためにルールなどググってわれは勉強したり()」
2014/02/03_歌壇・俳壇
#0174 兎ゆき狐あと追ふ山河かな
#0233 ヒソヒソと何やら浮き立つ食卓のリンゴに今朝は耳がついてる
#0369 括られて集団自決めく冬菜
#0426 この国を出でしことなし食卓にモーリタニアの蛸を噛みつつ
#0549 凹んでる君をメキシコ料理屋へ 励まし下手な私の秘策
#0648 能登牡蠣に甘海老並べ加賀米のパエリア料理高齢も善し
31 仮設でも今朝は賑やか餅まきが新成人の門出祝って
10 正月などなければいいと思ってる嫁がいることそろそろ気づこう
11 日溜りの縄飛びの輪の速まりて縄の球体姉妹を包む
12 日本を取り戻すってどのくらい昔に戻せば気か済むのだろう
13 原発の輸出を約し握手する総理テレビに笑みを浮かべて
14 デジタルもよいのだろうけど朝刊のインクの匂いに身体目覚める
15 元旦のぬるい体にフランスの硬水を飲む喉が目覚める
16 目を閉じて開けてまた閉じすっと寝る毛糸みたいな黄色いひよこ
17 割り算の余りのようなここちして分かちあうひとなき径辿る
18 争える日本海側の島ありて太平洋には新島生るる
19 喉もと過ぎ秘密保護法反対の意思の程度を試される民
20 廃鉱の街に住みにし歳月を廃炉の地にて思えば小雪
21 白鳥の鳴き交わしゆく空残し原発被災地枯野となりぬ
22 冬に咲くパンジーのよう鳩笛は色鮮やかにホーホーと鳴く
23 フクシマの傷ざっくりとあくごとし人住まぬ家の窓窓の闇
24 生きにくき未来とならん子や孫にセシウム禍はた秘密保護法
25 寂聴の「遠い声」読む秋水やスガ子や寒村の明治の呻き
27 休み時間星成君にさそわれ将棋指す友らのぞき込むよし頑張ろう
28 ひとつかと見れば雀のつがひなりまぐはひ落ちて土けぶり上ぐ
29 一度は皆落ちたと今は笑いいる屋根職人の休憩時間
30 「スピード」か「同意」かでゆれる立ち退き地仮堤防をうつ波さむし
32 白鳥の鳴き交わしゆく空残し原発被災地枯野となりぬ
34 目を閉じてひらけてまた閉じすっと寝る毛糸みたいな黄色いひよこ
35 高楊枝意地もどこ吹く武士われは鯖の煮つけの値引き札待つ
36 海を来る吹雪が拒む灯りを向けて海苔解禁の波を確かむ
37 冬の鯉ときにのたりとうごめきぬ隠しおほせぬ秘密のごとく
38 汚染水タンク1000基の建ち並ぶ画像が今はではない
39 陽のあたるワジャンキ公園手の像のおよびをなぞりショパンと呟く
40 日溜りの縄跳びの輪の速まりて縄の球体姉妹を包む
41 山茶花の花をこわさぬように降り一花一花を雪はつつめり
42 薄氷張る朝二回洗濯もの干す我れ今日も生きてる生きてる
43 もうすでにないかもしれぬ星々の光を見つめ年あらたまる
44 脊椎管狭窄症の名戴いて大姉付けたら戒名にもなる
45 動悸して立ち止まるたび待ってくれまた引いてくれるブンは愛犬
46 陽のあたるワジャンキ公園手の像のおよびをなぞりショパンと呟く
47 は死語となりつつひっそりと聖書の中に隠れていたり
50 雑踏にまぎれて安堵宵恵比寿
51 清貧の庭に千両万両も
52 こんな夜は祖母の話の雪女郎
53 胸のうち一寸ふくらむ日向ぼこ
54 描かんとして雪原は白ならず
55 鶴万羽会へし昴り抱く帰路
56 成人の日を待つ躾糸を抜く
57 風花や地上に影をもたざりし
58 小豆煮て母在すごと小正月
59 浮寝鳥羽を忘れてゐる睡り
60 山眠る妻二十年睡る山
61 白息の核の牛連れ生きている
62 崇高を死語とはさせじ寒満月
63 北風つのる砂丘を削るものに砂
64 地上には秘密とふ縛冬銀河
65 臘梅や孫に居りけり恋敵
66 雑兵のごとき冬濤立ち上がる
67 子の嫁に出す有り丈の暖房器
68 飴配り日向ぼこりの仲間入り
70 日本を二つに分けてゐる障子
71 松過ぎてもとの徒然のあけくれに
72 一人とは自由のことよ梅ひらく
73 薺粥神官箸を卸しけり
75 冬晴れや遠くの人を待つごとく
76 一閃の女神のひかり初神楽
77 顰めつ面しつつ野良猫日向ぼこ
78 乳呑児の唇に乗せ寒の紅
79 寒晴や光の玉となる雀
80 大戦と大戦の間の日向ぼこ
81 冬晴や遠くの人を待つごとく
82 図書館に文学老女冬ぬくし
83 水を見に枯野の中を進みけり
84 汲み置きのバケツに遠き冬の空
85 砂山の砂に埋もれし余寒かな
86 終点に近づく席の冬日向
87 民宿を鶴の越えゆく羽音かな
88 名を問はず炉辺に語らひぬ
89 布団干す太平洋を眩しみて
90 散る桜残る桜散る桜
91 初春や遠く聞こえる軍靴の音
/* Takao Tsuji */