wakabyの物見遊山

身近な観光、読書、進化学と硬軟とりまぜたブログ

家から鶴見川まで最短距離で往復する

2023-06-24 08:12:39 | バイオフィリア(身近な生き物たち)

先日、家から鶴見川まで歩いて往復してきました(2023年6月11日)。鶴見川まで電車で行くとすると、東横線を使っても横浜線を使っても2駅か3駅先になります。徒歩で最短距離で行ける経路を考えたところ、新横浜駅のやや北あたりに行くのがいいと思われたので、そちらに向かって歩いてきました。

 

途中通過した菊名池。今日もカルガモはいません。入江川とかどこかに移住しているのかもしれません。はたして戻ってくるのだろうか。今はハトたちがラブ&ピースです。

 

新横浜プリンスホテルのタワーが見えているので、向かう方向はあちらです。

 

篠原八幡神社。日本神社百選に選ばれているそうで、雰囲気があります。中をお参りするのはまた今度で。

 

新横浜プリンスホテルが近づいてきました。この北側を北上します。

 

ローソンが目印の横浜線の踏切を渡ります。

 

新横浜駅の篠原口を出た東側は、開発されていなくて、住宅とともに林が残っています。

新幹線の主要駅の近くがこのような状態になっているということで不思議な感じなのですが、地権者たちの反対にあって再開発ができなくなっているらしいです。

 

セブンイレブンが見印で、新幹線の高架橋が見えました。

 

新幹線を越えると、環状2号線が通っていて、横浜アリーナがあります。昔は、ここでエリック・クラプトンやルー・リードを見たものです。

 

横浜アリーナを過ぎるとすぐ鶴見川に着きました。今日の目的地です。家からここまでで、約5,500歩、55分くらいのウォーキングです。往復すれば10,000歩を越えます。

このあずま家で、コンビニで買ったおにぎりとお茶を頂きます。

ハトたちが寄ってきました。今日はハトをよく見ます。

 

いつもここで食べ物をもらっているのですね。私に目くばせしてきます。でも私、野に生きる動物にエサをあげる習慣がないんですよね。なにかよくない気がして。

 

おにぎりを食べ終わって帰ろうとすると、ハトたちが追ってきます。

ごめんね、あげられるものはないんだよ。

 

さて、鶴見川の看板です。地図のように鶴見川はV字に折り曲がっていて、その頂点のところに今来ているというわけです。

カワウがいます。ではこれで、来た道を戻って帰ります。


僕の読書ノート「人間の由来・上(チャールズ・ダーウィン)」

2023-06-17 07:47:16 | 書評(進化学とその周辺)

 

本書はチャールズ・ダーウィンによる1871年の著、「The Descent of Man, and Selection in Relation to Sex」の長谷川眞理子氏による日本語訳である。当初、日本語訳は1999-2000年に「人間の進化と性淘汰」として刊行されているので、「人間の由来」より、そちらのほうがタイトルとしては的確である。その時代におけるダーウィンの先見性や、これでもかといわんばかりの綿密な情報と考察の積み重ねにはすばらしいものがあるが、現代の進化生物学の常識から考えたらどうしても時代性を感じてしまう。なかなか読み通すのには苦労したが、人類や動物の進化学という学問がここから始まったのだと考えれば、その分野に興味のある人は一度読んでおいてもいい本かもしれない。長谷川眞理子氏による訳注が章ごとに付いているので、現代の進化生物学における見解などもわかるようになっている。

上下巻を合わせると、「第Ⅰ部 人間の由来または起源」に約300ページ、「第Ⅱ部 性淘汰」に約700ページがさかれていて、後者の分量が多い。上巻の構成と、章ごとに気になった内容を下記に列記した。

 

第Ⅰ部 人間の由来または起源

第1章 人間が何らかの下等な形態のものに由来することの証拠

・今では動物福祉の観点から許されないような実験がこの当時はされていて、その1例がサルにアルコールや煙草を摂取させる実験だ。「多くのサル類は、お茶、コーヒー、強い酒を好み、私は自分の目で見たことがあるが、喜んで煙草を吸うようになる。ブレーム...は自分が飼っていたヒヒの何頭かが酔っ払ったのを見たことがあり、彼らの行動や奇妙なしかめっ面について、おもしろい話を書いている。その翌朝には、ヒヒたちは非常に機嫌が悪かった。彼らは痛む頭を両手ではさみこみ、実に惨めな表情をしていた。...このような些細な事実は、サル類と人間の味覚の神経がいかに類似しているかということの証拠であり、両者の全神経系が同じような影響を受けることを物語っている。」

第2章 人間と下等動物の心的能力の比較

・ダーウィンは、人間の心の原型はすで霊長類にあったと考えていた。「本章での私の目的は、人間と高等哺乳類との間には、心的能力において本質的な差はないということを示すことにある。」

・言語を生物の進化とのアナロジーで考察しているのは慧眼ではないだろうか。「言語も、生物と同様、大きな集団とそれに属する小さな集団とに入れ子のように分類することができ、その由来によって自然分類することもできれば、他の性質によって人工的に分類することもできる。優位な言語や方言は広範囲に広まり、他の言語を徐々に絶滅に追いやっていく。...言語も、生物種と同様、一度絶滅すると二度と復活することがない。二つの異なる場所から同一の言語が発生してくることもない。異なる言語どうしは、かけ合わさったり、混合したりすることがある。」

第3章 人間と下等動物の心的能力の比較(続き)

・驚くべきは、すでにこの時代に共感の進化について論じていることである。現代につながる問題意識である。「私たちが他人に同情して親切な行動を示すときには、何かよいお返しがあることを期待しているものであるし、共感が習性によって大いに強化されることも間違いないからだ。この感情がどんなに複雑な様相で始まったとしても、それはたがいに助け合ったり守り合ったりするすべての動物にとって非常に重要な感情なので、自然淘汰によって増強されるに違いない。つまり、最も共感的な個体を最も多く有する集団が最も栄え、より多くの子どもをあとに残したに違いないからである。」

第4章 人間がどのようにして何らかの下等な形態から発達してきたのかについて

・人間だけでなく動物の心には多様性があることを述べている。「人間の心的能力には、同じ人種の中にも変異と多様性があり、異なる人種間ではさらに大きな差があることはよく知られているので、ここで多くを述べる必要はないだろう。...このことは下等動物の間でさえみとめられる。動物園で働いていた人々は、誰もがこの事実を認めており、イヌや他の家畜を見ても容易にわかることだ。」

第5章 原始時代および文明時代における、知的、道徳的能力の発達について

・他人との互恵性や共感に再び触れている。「同じ部族に属する人間の中で、...各メンバーの推論の力と予測の力とが向上してくるにつれ、各自は自分の経験から、誰かを助ければふつうはお返しを得るということを素早く学習するに違いない。このような下賤な理由から、人間は仲間を助ける習慣を身につけたのかもしれない。そして、仲間に対して慈愛に満ちた行動を取る習慣が、最初に慈愛に満ちた行動を取らせる衝動を与えている共感の感情をさらに強めることになったに違いない。そして、何世代にもわたって従われてきた習慣は、遺伝するようになるのだろう。」

第6章 人間の近縁関係と系統について

第7章 人種について

 

第Ⅱ部 性淘汰

第8章 性淘汰の諸原理

・性淘汰とは何か。「雄が現在のような構造を獲得したのは、存続のための争いで生き残ることに適していたからではなく、他の雄と比べて有利だったからであり、そのような有利な形質が雄の子のみを通じて受け継がれたからだと考えられる。そこには性淘汰がはたらいているに違いない。」

・去年の冬、私が水辺で観察していて、北から渡ってきたキンクロハジロが最初オスばかりなのが気になっていた。渡り鳥の行動として繁殖を行う春では、このようなことがあり得ることを示すダーウィンの記述があった。「雌の心的能力が選り好みを行うのに十分だと仮定するならば、雌たちは多くの雄の中から一頭を選び出すことができるだろう。しかし、多くの場合、なるべくたくさんんの雄たちの間に闘争が生じるよう、あたかも特別に仕組まれているかのように見える。例えば、渡り鳥では、ふつう雄が雌より先に繁殖地に到着するので、それぞれの雌が現れるたびに、多くの雄がその雌をめぐってすぐに闘い始める。」

第9章 動物界の下等な綱における第二次性徴

・雄と雌との交尾行動は猟奇的なまでに危ういことがある。クモの仲間において「雄は雌に近づくにあたって非常に用心深いが、それは、雌のはにかみかたが危険なところまで推し進められているからである。ド・ギア―は、ある一匹の雄が「交尾前の愛撫の真っ最中に、彼の注意の対象によって捕らえられ、彼女の網に包まれてむさぼり食われてしまった」のを見たが、それは彼の心を「恐ろしさと義憤で満たす」光景だった。」

第10章 昆虫における第二次性徴

第11章 昆虫(続き)―鱗翅目


5月の菊名池と白幡池

2023-06-11 08:14:07 | バイオフィリア(身近な生き物たち)

妙蓮寺にある菊名池から、白楽にある白幡池まで周って帰ってくるウォーキングをしてきました(2023年5月21日)。

 

菊名池、静かです。

 

いつものカルガモたちがいません。

 

いるのはバンだけ。もしかしたらカルガモたちは営巣・子育て中なのかも。

 

そして、久しぶりに行ったのが白幡池。菊名池よりちょっと小ぶりな池です。

 

ここは釣りができるので、何人も釣り師たちがいました。

 

生物保護区域、立入禁止と書かれてエリアがあります。何がいるのだろう。

 

ハスが咲いていました。

 

ここでカルガモの1羽をやっと見つけました。

 

地域の水辺たちでした。


トータル閲覧数100万PV到達お礼

2023-06-10 07:51:02 | お知らせ・出来事

2023年6月6日で、本ブログのトータル閲覧数が100万PV(ページ・ビュー)に到達しました。ありがとうございました。ご覧いただいている皆様のおかげです。

これで、1つの区切りにはなります。2014年3月23日にスタートして約9年たちました。しかし今のところは、物見遊山を志向したこれまでのテーマ中心に、これまでの頻度ー週1ーで継続していく予定ですので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 


2023GWの帰省⑤ー渡良瀬遊水地

2023-06-03 08:31:31 | バイオフィリア(身近な生き物たち)

今年のゴールデンウィークの茨城への帰省時(2023年5月3~5日)、最後に行ったところは渡良瀬遊水地です。帰省先から帰る途中、JR古河駅で下車しました。そこから約20分歩いて、渡良瀬川の堤防に着きました。そこは、とても広大な渡良瀬遊水地の縁になります。

足尾鉱毒事件による鉱毒を沈殿させ無害化することを目的に、渡良瀬川下流に作られた日本最大の遊水地(遊水池)とされています。

 

渡良瀬川の堤防の上を歩いています。河原にはゴルフ場が作られています。

 

下流側の三国橋に向かいます。

 

三国橋を渡ります。

 

歩道脇の手摺の高さが低いのでちょっとこわいです。

 

上流側に水門が見えます。そちらに向かって歩いていきます。

 

河原には見慣れぬ植物が多いです。

 

空には、トビのような鳥がよく見られます。

 

さっき見えていた水門です。

 

水門は、右側の谷中湖、いわゆる渡良瀬貯水池からの流れと、左側の谷田川からの流れを仕切っています。

 

谷中湖の南端に、渡良瀬貯水池機場という施設があって、ここから谷中湖の水が出て、さっきの水門に流れていきます。

 

谷中湖の南ブロック。広いです。

水の透明度は高くありません。

 

谷中湖の西側にはこのような整備された道路があって、

道路と谷中湖の間にあるエリアはジャングル状になっていて、様々な植物や鳥たちが生息しています。

 

トビがまた飛んでいます。

 

釣りをしている人がいるので何か釣れるのでしょうね。ただし、鉱毒を含んでいると思うと、食べられないですね。

 

すこし波も立っています。

 

湖の真ん中を仕切る堤防と遊歩道が見えてきました。しかし、古河駅からは1時間以上、けっこう歩いたので、このあたりで引き返します。

 

綿状のものが付いている木。種でしょうか。

綿は風であおられると舞います。

 

草原にたまに高木が生えていて、アフリカのサバンナのようです。

 

このあたりには知らない植物が多いのですが、これはアカツメクサ。

 

渡良瀬貯水池機場まで戻ってきました。ここで、銅などの重金属や、有害な藻類のろ過を行っているのかもしれません。

 

お知らせ板には、コウノトリのひなの誕生が紹介されています。コウノトリが営巣しているのは、ここよりだいぶ北にある湿原地帯です。

 

この左下にあるのが、渡良瀬遊水地の全体図。水色のハート形をした部分が谷中湖で、真ん中に拡大図で示されています。今回見たのは、この谷中湖の南のあたりだけです。渡良瀬遊水地の全体はとても広くて、1回の訪問ではとうてい把握できません。またの機会に、違う場所にも行ってみたいと思います。