wakabyの物見遊山

身近な観光、読書、進化学と硬軟とりまぜたブログ

2023GWの帰省④ー内外大神宮

2023-05-27 07:10:58 | 茨城・栃木・埼玉

今年のゴールデンウィークの茨城への帰省時(2023年5月3~5日)は盛りだくさんで、いろいろ見て周りました。今回ご紹介するのは、ずっと前から見に行きたいと思っていた内外大神宮(ないげだいじんぐう)です。

内外大神宮は国指定の重要文化財であり、筑西市の小栗という部落にあります。先日ご紹介した新治廃寺跡と新治郡衙跡、小栗城址とともに、筑西市の旧協和町地区を代表する歴史遺産です。平安時代の806年に創建、伊勢神宮と深い関わりを持ち、神明造(しんめいづくり)という2つの社殿が並立する国内でも最古の形式をとり、伊勢神宮と同じく内宮に天照大神(あまてらすおおみかみ)、外宮に豊受大神(とようけおおみかみ)を祀っています。私は今回、初めて訪問しました。しばらく住んでいた町でも、そういうところが沢山あるものです。

 

ここ内外大神宮は、地元では神明様と呼ばれて誇りに思われているようです。

 

入口の脇には、小栗城址の入口もあります。こちらはまたの機会に探索したいと思います。

 

境内には、ぼこぼこコブができた巨木が目につきました。

 

拝殿。

 

境内入って左側。

 

入って右側。ここまでは普通の神社とあまり変わりありません。お宝は拝殿の裏側にあるのです。

 

こちらがその重要文化財を取り囲む木の塀。

門は閉じられていて、中には入れません。中は神域なのでしょう。伊勢神宮もこのような造りになっていました。

 

塀の内側にあるのが、左の外宮本殿。現在の建物は1679年の建造。

 

右にあるのが内宮本殿。こちらも1679年の建造。

 

裏側から外宮、内宮を見る。

 

これは御遷殿といって、本殿の建替えや修復時などに御祭神を一時移しするために使用された仮宮で、1574年の建立です。こちらも国指定重要文化財です。上屋が付けられて保護されています。

 

ここも、無人の神社なんですよ。どうやって管理しているのか不思議です。観光客がここに来るためには、下館駅あたりからある程度長距離のタクシーに乗って来るしかない非常にへんぴな場所にあります。もっと場所が良ければ、観光客から拝観料を頂いて入ってもらってもいいぐらいの価値がある歴史的資産なのですが。


2023GWの帰省③ー田園に生きる

2023-05-20 08:29:04 | バイオフィリア(身近な生き物たち)

ゴールデンウィークの茨城への帰省中(2023年5月3~5日)、田植えの時期の田園風景を眺めに行ってきました。実家の裏のほうをしばらく歩いて行くと、昔ながらの田園風景が私の小学生時代(約50年前)と変わらずに残っています。「田園に生きる」というタイトルは、寺山修司の短歌集・映画「田園に死す」をもじってつけてみました。死にはしないのだと。

 

トノサマバッタ。

 

この田んぼは、田植えの準備前。向うに見えるのは加波山。

 

田植え前に、土を耕して平たんにします。

 

そして田んぼに水を張って、苗を運んできて田植えをします。ここはまさに田植えの最中です。

 

ここは田植えが完了しています。向うに見えるのは筑波山。

 

田植えのあとに、カモが数羽泳いでいる田んぼもあります。

 

古郡(ふるごおり)という部落。りっぱな百姓家さんが軒をつらねています。先日ご紹介した新治郡衙跡(にいはりぐんがあと)もこの地域にあります。

 

農道も昔と変わらず。

 

古郡にある香取神社。こういった無人の神社が多いですが、境内はわりときれいに整備されています。どうやって管理しているのかなと不思議に思います。

 

キジのつがいがいました。キーなんて声を出すもんだから、私が目ざとく見つけてしまいました。元は田んぼか畑だったのでしょうが、耕作放棄されているぼさっとした場所に動物は生息しているのですね。

オスは走って逃げます。

メスは飛んで逃げます。ビニールハウス手前の中央に羽を広げて飛んでいるのがキジのメスです。雌雄で姿形の異なる鳥は多いですが、行動の仕方まで雌雄で異なっている例ですね。人間もそういうところあるよな。

もしかしたら、逃げる前にいた場所で抱卵・子育てしていたのかもしれません。あとになってから、よく確認しておけばよかったなと思いました。

 

観音川という農業用水のような水路があります。たぶん小貝川から水を引いていて、田植えの時期にはこのように水量がけっこうありますが、それ以外の時期は水量がチョロチョロになってしまいます。田んぼでは、観音川から水を引いたり、地下水をくみ上げたりしています。

昔は、この観音川はもっと川幅が広くて、船が通っていたくらいなのですが、農耕地を広げるために川幅が狭くされてしまったらしいです。船着薬師という古寺が残っていて、そのあたりが船着場だったことの名残となっています。観音川は最終的に霞ケ浦につながっています。

 

観音川わきに用水機場という設備があります。

なんの目的かわかりませんが、観音川から取水して貯められているようです。

リールで釣りをしている人がいます。何が釣れるのでしょうか?

 

すぐ近くには、水戸線の線路が通っています。

この線路下の観音川で、小学生だったころ友達と遊びました。川には入らなかったと思うけど、網で水をすくったりしたかな?よき思い出です。

 

このあたりは米だけでなく、麦もけっこう耕作されています。


僕の読書ノート「星を継ぐもの(ジェイムズ・P・ホーガン)」

2023-05-13 07:23:18 | 書評(文学)

 

創元SF文庫読者投票で第1位を獲得し、とくに日本での評価が高いハードSFということで読んでみた。月面で発見された人間そっくりな生物の死体は5万年前に死んでいる。彼はいったい何者なのかというナゾ解きが、本書の骨子である。宇宙船、宇宙科学、物理学の知識などが出てくる本格的な宇宙もののサイエンス・フィクションであるが、読んでいくと、進化学、とくに進化人類学が重要なテーマであることがわかってくる。

主人公の原子物理学者ハントと、微妙な拮抗関係にあるプライドの高い進化生物学者ダンチェッカーは互いに反発したり協力したりしながらナゾを解きを進めていく。ダンチェッカーは正統的な進化生物学の理論ー収斂進化や隔離による形質の分化ーを援用しながら解答を導き出そうとする。さて、どちらが正解を導き出せるのか?

本書が執筆されたのは1977年のことである。現在(2023年)の進化人類学の知見に照らし合わせると、矛盾点が気にはなってしまうが、宇宙を舞台に人類の由来について斬りこんだ意欲的な作品だと思う。


2023GWの帰省②ー庭の花たち

2023-05-07 18:33:48 | バイオフィリア(身近な生き物たち)

このゴールデンウィークに、茨城の実家に帰省しました(2023年5月3~5日)。庭の草木がたくさん花を咲かせています。この草木たちをお世話したり、草むしりをしたりして、庭を生き生きとしたいい感じにまもっていくことで、高齢の両親は元気をもらっているのだろうなという気がします。先日放映されたNHKのヒューマニエンスでは、アートなどを見て美しいと感じると脳の眼窩前頭皮質が刺激されてドーパミン(気分が良くなる神経伝達物質)が放出されるのだと言っていました。庭できれいな花が咲くのを見るのも同じ効果があるのだと思います。

 

アヤメ

 

 

パンジー

 

アザレア?

 

クリスマスローズ

 

エビネラン

 

今日も第三のネコが家の外で待っています。


2023GWの帰省①ー実家のネコ問題

2023-05-06 08:11:40 | 猫・犬

このゴールデンウィークに、茨城の実家に帰省しました(2023年5月3~5日)。帰省するときは、自らリフレッシュすることと、親たちのようすを聞いて課題が見つかったら解決に向けて働きかけるというのが毎度の目的になっています。今回、課題となっていた一つがネコ問題です。

 

実家ではオスのネコが2匹飼われています。(私に対して)凶暴なシロと臆病なクロです。

私が実家にいるときはケージに入れてもらっているシロ。私が近づくとすぐ戦闘態勢に入ります。

 

平和主義でやや臆病なクロ。

そのシロが夜中に徘徊して音をたてるために、父が寝不足になっているというのです。父は私と同じタイプで、音が気になると眠れなくなる性質があります。それが原因で寝不足になり疲れが残っているために、今回の私の帰省に対して父が難色を示したのがそもそもの話のはじまりです。それはよくないから、なんとかしようと私から相談を持ちかけました。

実家には家族が3人いますが、2人は病気のため、父が一人で家のことを切り盛りしている状況です。老々介護と8050問題のダブルで問題をかかえています。行政の助けも求めてきましたが、問題をかかえた張本人が助けを受け入れようとしない限り、行政は積極的に踏み込んできてはくれないのです。それについては社会問題や人の生き方につながるとても難しい話なので、とりあえず置いておきます。そんな状況ですので、父が疲れて倒れてしまったら、家族総崩れになってしまうことが目に見えています。

シロは去勢したので、いくぶんかはおとなしくなったのですが、夜の活動性はいっこうにおさまっていないようです。父を大切にして健康でいてもらわないとたいへんなことになるよと、家族を説得し、シロの扱いをどうするか提案しました。最初に、どこかに預かってもらうことを提案。これについては可哀そうでできないと家族から反対されました。次に、夜中に部屋で騒げないように、父が寝るときはシロをケージに入れることを提案。これについては、受け入れられるという家族からの返答があったので、これにすることに決まりました。かんたんな解決法のように思えますが、家族3名ではそこまで考えることができなくなっているので(=機能不全状態)、私が介入してはたらきかけないと先に行けないのです。

 

さて、外からやってきて家に住みついたネコが2匹となり、このままネコが増え続けてネコ屋敷にならないかと危惧していました。そしたら案の定、このゴールデンウィークに帰省したら、第三のネコが家に入ろうとねらっている状況になっていました。父は、この第三のネコは身体が大きくて強そうなので家の他のネコが攻撃されてしまうと言って、絶対入れないようにしています。これによって、ネコ屋敷化はかろうじて防がれています。でも実は、この第三のネコがいちばん可愛いんですよ。よくしゃべって、人なつっこくて、利口そうで。かつて、(実家ではなく)我が家にいたリュウタに少し似ているんです。私だったらこの子を飼いたいな...エゴですけどね。これも実家のネコ問題となっています。

第三のネコは、いつもペロペロ毛づくろいをしていて毛並みがいいのです。そこもリュウタに似ているところです。

ネコってみな個性的で、多様性があるな。