昨秋行って自分的にヒットだった温海(あつみ)地区の「暮坪の棚田(くれつぼのたなだ)」へ向かいます(クリックで過去記事へ)
こちら山形県で唯一海を見下ろせる棚田になっており「やまがたの棚田20選」にも選ばれた観光スポットになっています。
到着したのがおよそ17時頃。車のシートを倒して目をつぶりながらのんびり待つこと小一時間。あたしは少しづつ夕暮に。
山の坂道の最上部に有る「あづまや与八」が少しずつオレンジ色に染まって行きます。
「”あづまや与八”って夜桜お七に似てるな…」「ところで与八って何だろう?」色々と思いを残しつつ、夕陽が沈みきる前に山道を降りて国道7号沿いで海の見える場所に移動。
夕方に海風から陸風へ切り替わるときの無風状態を「夕凪」と言うらしいですが、まるで見る人の心までも凪にしてくれるようです。来てよかった。
さてラーメンはその日の昼に頂いたこちらを
東置賜郡高畠町に有ります人気店「麺屋吉村」から。老舗店が多い置賜エリアの中で割と新しいお店で魚介豚骨系メニューが人気と聞いて行ってみました。
混雑時は店内で名前を書いてから待機するシステムとの事。・・・イラストのセンスが独特(笑)
魚介系食べに来たのについ背脂こってりを頼んでしまった…。DJまいまいうっかり痛恨のミステイク(℃-ute風に笑)
そして麺は通常「太麺」か「細麺」からのチョイスですが「極太麺」で頼んだところ快く受けて頂けました。有り難い。
さて早速のスープですが、豚骨、鶏ガラ、香味野菜のスープベースは清湯で取られクセは無く鶏油が多めに浮かびます。野菜の特にタマネギの甘さも感じられボディの厚みが際立っており中々にコストのかかったスープベースと思われます。
更にこってりだと細かく仕立てられたふわふわの背脂が浮かび豚脂の甘さもプラス。
薄口醤油主体の元ダレは昆布系と干し帆立?のような燻製味を伴う乾物の旨味がたっぷりと入った味の強さがあり塩気も存分に強め。更に黒胡椒でスパイシーにキツく纏めてあります。背脂が多めなので確かにこれくらい味強くても良いのかも。
チャーシューは腕肉のスライスで上質な肉味と程よい噛み心地があり美味しいです。のの字のナルトがチャーミング。もじもじしちゃいますね(^^;
そして無理言って頼んだ”極太麺”は山形お得意の強い縮れを持たせたもので濃厚なスープにガッチリと絡みます。この麺好きだなぁ。やっぱ極太麺で頼んで良かった。
「こってり中華」との違いは背脂トッピングの有無のみと思われますが、背脂無しの方がよりベースの旨味が増していて燻製味が立ってくるバランス。
ただこれだと塩気と黒胡椒の強さが邪魔になりますね。せめて黒胡椒は減らした方がいいかも。
細麺は若干ノビが早くてしかも味の強さに麺が負けてるかもしれません。あっさりの方のスープでも太麺の方がスープにマッチしそう。
黒胡椒を減らすだけでもグッと美味しくなりそうなんだけどなぁ。
さて今回頂いた「麺屋吉村」ですが、なんと言っても清湯ベースの出来の良さが際立っている印象有り。清湯でもこってりで力感のあるスープが作れる事をはっきりと示した一杯に思います。そして極太麺オススメ。
「中華そば」系メニューの他に「醤油らーめん」も有ってこちらが噂の豚骨魚介系メニューでこってり背脂と魚粉が入る模様。次来た時はこちらも食べてみたい。