子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2014年W杯アジア地区3次予選 日本代表対タジキスタン代表【4:0】

2011年11月11日 20時31分09秒 | サッカーあれこれ
小さな競技場ではあるが,ゴール裏を除いてほぼ満員のスタンドがなければ,Jリーグ発足前の日本リーグの試合か,高校生選手権の地区予選決勝か,と思われるようなピッチに苦しんだのは,やはり日本の方だった。
おそらく高校生くらいまでは,こんなコンディション,というよりも土のグラウンドで走り回っていたはずの選手たちだが,パスは勿論,特にターンをした時やドリブルでボールを運ぶ際の弾み方に戸惑い,相手ボールにしては,後ろから追いかけるというシーンが何度も見られた。

それでも日本は特に戦い方を変えず,マイクの頭を狙って長いボールを入れてそこから攻撃を組み立てる,という戦術をあからさまには取らなかった。マイクのマークがタイトだったということもあるのだろうが,中央からバイタルエリアに侵入しては,サイドに流すよりも,縦のパス交換でDF網を崩すということに何度もトライしていた。
前半凸凹のグラウンドにおけるボールの弾み方を熟知した相手のミドルシュート2本が,日本の肝を冷やした(特にポストを叩いたシュートは)が,相手のカウンターを止めて自ら持ち上がり,ゴール前のこぼれ球を押し込んだ今野の先制点は,そうした攻撃のリズムから生まれたように見えた。
それにしても,東北出身の今野の代表初ゴールを生んだ,地味ながらも見事な守備から始まったアタックは,お見事だった。カテナチオの国から来たザッケローニが重宝するのも,良く分かる。

岡崎の2得点は,正にブンデスリーガ標準を見せた,貫禄のゴールだった。元々得意だった,相手の背後からするするとボールが来そうなゾーンに飛び込んでいくプレーに,更に磨きがかかったようだ
マイクに替わって途中から1トップに入った前田は,目の覚めるようなミドルを決めはしたが,全体的にはサイドに流れるプレーが多く,ターゲットとしての安定感には欠けていた。
2列目では,中村憲剛はピッチの影響が大きかったのか前試合に比べて精彩を欠いたが,香川は完全にトップフォームを取り戻したように見えた。自信に満ちたピチカートっぽいドリブル(判りづらい表現ですいません)は,実に冴えていた。願わくば得点が欲しかったが,岡崎へのアシストとなった,左から上げたクロスの精度とドリブルは,やはり日本の最終兵器と言えるレヴェルのものだった。

これでほぼ3次予選の突破はほぼ間違いないと思われるが,1トップのレギュラーを勝ち取ったと思われたマイクにとっては,ほろ苦い試合だったかもしれない。
だが,相変わらず守備で不安定さを露呈した内田の右サイドバックや,少ない出場時間でまたもや結果を出した清武を含めた2列目の競争と合わせて,チーム内の競争の激化は大歓迎。今のうちにどんどんボコりあって,韓国やオーストラリアが待ち構える最終予選に余裕で臨める「大きなチーム」を作って欲しい。


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