風・感じるままに

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白鵬の「技」は…

2012-09-22 | 日常
            土俵上でふらつく妙義龍をよそに、勝ち名乗りを上げる白鵬(右):報知新聞

大相撲9月場所での白鵬の取り組みで気になる「技」がある。
12日目の対妙義龍戦で、立ち上がった白鵬は直角くらいに曲げた右肘で妙義龍の左の首から顔面辺りをめがけて強打。この一発と次の左の張り手(平手打ち)によって妙義龍は土俵にばったり。脳震盪状態になり、ふらつきながらなんとか立ち上がって支度部屋に帰った妙義龍は「頭がぼうっとする。目もボヤけている」といい、すぐ病院へ直行し脳検査を受けたという。

白鵬は、きょう14日目の対稀勢の里戦でも、またまたこの技を使った。幸い?強く突き出した右肘は稀勢の里の顔面にはまともに当らず、稀勢の里には大きな効果がなかったようだが。

相撲の決め技ではないが、攻め技として「搗(かち)上げ」があるが、これは肘をしっかり畳んだ状態で(肘と腕を胴体の前にした状態で)相手の上半身を下からはね上げ、相手の上体を起こす技である。
しかし、白鵬のこの技は明らかに「搗(かち)上げ」でなく、プロレスで使われる肘を鍵型に曲げた状態で前方に突き出し、その肘関節部分、もしくはその少し前方の腕部分を相手の体(特に首や頭部など)にぶつけて腕を振り抜く「エルボー」という打撃技である。力の入れ加減・タイミング・当て方等により致命傷にもなりかねないので、プロレスでも原則肘の先端部で打撃は危険な技として禁止されているし反則技とされている。

かって朝青龍が少し力が衰えてきた時?にこの技を多用し、大きな批判を浴び(喧嘩相撲と)問題になったことがあった。
白鵬もここにきて少し力が衰えてきて優勝からしばらく遠のいている。今場所も日馬富士の後背をなめていて焦っているのだろうが、このような反則技(私はそのように思っている)を使わなければ勝てないなら横綱を返上して土俵を去るべきだと思う。横綱とはそういうものではないだろうか。

秋場所も明日が千秋楽、この場所も優勝は外国人力士。そして日本人好みの軽量・力闘型の日馬富士の横綱はほぼ確実。
二人横綱になり少しは格好がつくが、日本人力士の横綱はいつの日か。相撲協会の悩みはまだまだ続きそうだ。