風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

鷺の嘆き?

2014-04-27 | 日常
家の近くに御所ケ池という名の池があります。
ネットで検索してみると「御所」という名のつく池は他にもいくつかあり、その多くが歴史と結びついたいわれがあるようです。
この御所ケ池についてはその昔、後鳥羽上皇が水無瀬(大阪府三島郡・淀川右岸の山裾辺り)に別荘を構えたころ、この池で舟遊びをしたとの言い伝えがあります。
残念ながら現在は池の周りがコンクリートブロックなどに囲まれていて、その名前に相応しくない姿になっています。
私が現在のところに住むようになったのは昭和47年。その頃の池には周りにも田んぼもあり、葦が生えていて若干なりとも昔を想わせる姿が残っていました。
その後、名神高速道路の拡幅に伴い、池の周り全部がコンクリート壁ないしコンクリートブロック積になってしまって、まったく味気ない現在の姿になってしまった。

昨日、たまたまその池の横を自転車で通りながら池を見ていたら、池の色がいつもと違うのです。自転車を停めてよく見ると、池面に何やら緑色した浮遊物が広く漂っているのです。ずーと見て回ると、その浮遊物はどろーとした感じで広がっていました。
  
※写真はクリックすると拡大します。
何かが池に流れ込んだのか、それとも、池の中の藻などによるものかわかりませんが、とりあえず役場(この日は休日だったので担当課でなく窓口に)の方に「一度見てください」と連絡しておきました。(見に行ってくれたのか、行ってくれるのかわかりませんが・・・)

この池には冬には毎年鴨が飛来してくるし、カワセミなども見かけたことがある。この日も、そんな汚れた状態なのに五位鷺(ゴイサギ)が一羽飛来していました。(上の写真)
近づいてもじっとしていたのでしばらくの間その姿を見ていた。餌を狙っているようだったが「こんなに汚れていては餌どころではない」というような顔?をしていた。
せっかく餌を探しに来たのにこんな状態では、可哀そうだが何も見つからないだろう。
自然を壊し、人工的なものに造り変えてしまったら、そこにあった歴史も壊してしまう。そして、池とともに暮らしている鳥や魚などの自然の生態系も壊してしまう。
バカな人間の行いの典型を見ているようでちょっと悲しくなった。