最寄駅から自宅までの帰り道のこと。道端の掲示板の一枚のポスターに目が留った。そのポスターは掲示板の一番下の方に貼ってあったので、少し腰をかがめて顔を近づけるようにして見ていた。その間、20秒くらいだろうか。
見終わって歩き出したところで、バイクに乗った警官とすれ違った。その瞬間、チラッと目が合い警官の眼つきが普通でないことに気付いた。「気分の悪い警官だな」と思いつつ少し歩き出した時、後ろからバイクが近づく音がして、「モシモシ」の声で先ほどの警官に呼び止められた。
「すみません。先ほど何をされていたんですか」と聞かれたので、「掲示板を見ていたんや」というと、次は「何処へ行かれるんですか」と聞いてきた。「家へ帰るんや」というと、今度は「住所は何処ですか」しつこく聞いてきた。先ほどの眼つきで気分を悪くしていた上に、この警官の態度に自分の頭の血管がだいぶ膨張してきているのがわかった。
「なんであんたに住所をいわなアカンねん」というと、「住所くらい言うてもいいやないですか」という。「住所は個人情報や。犯罪者でもない普通の人に対してそんなことが出来るんか」というと、「何か、覗き込んでいるように見えたので。最近、この辺りで空き巣の被害があったので」という。
もうアカン、膨張していた頭の血管が切れそうになってきた。
「覗き込んでいた?オレが。冗談いうたらアカンで。先からオレは掲示板のポスターを見ていたというているやないか。オレが犯罪者という証拠でもあるんかい」「その態度が、一般市民に対する警官の態度か」気付かないうちに声がだんだん大きくなってきていた。
ここまできて、警官の方もちょっと怯んだのか、「呼び止めまして、どうもすみませんでした」言ってバイクで立ち去った。
家に着いても、頭に上った血はまだ収まらなかった。帰ってすぐに鏡を見た。モスグリーンのジャンパーに黒ズボン、花粉防止用の大きなマスクをして黒いボストンバッグを持っている自分の姿を見ながら、「これがドロボーに見えるのか」と自問自答した。フムーッ、見えないこともないか?????、ちょっと苦笑した。
オレは警官アレルギーではないし、この警察官をどうのこうのと言うつもりもない。ただ、青春時代に「街のおまわりさん」でない権力としての警察に出くわす出来事があり、それ以来、オレの警察観は一変していたのだ。(このことについては、後の「生い立ちの景色」に出てくると思います)
見終わって歩き出したところで、バイクに乗った警官とすれ違った。その瞬間、チラッと目が合い警官の眼つきが普通でないことに気付いた。「気分の悪い警官だな」と思いつつ少し歩き出した時、後ろからバイクが近づく音がして、「モシモシ」の声で先ほどの警官に呼び止められた。
「すみません。先ほど何をされていたんですか」と聞かれたので、「掲示板を見ていたんや」というと、次は「何処へ行かれるんですか」と聞いてきた。「家へ帰るんや」というと、今度は「住所は何処ですか」しつこく聞いてきた。先ほどの眼つきで気分を悪くしていた上に、この警官の態度に自分の頭の血管がだいぶ膨張してきているのがわかった。
「なんであんたに住所をいわなアカンねん」というと、「住所くらい言うてもいいやないですか」という。「住所は個人情報や。犯罪者でもない普通の人に対してそんなことが出来るんか」というと、「何か、覗き込んでいるように見えたので。最近、この辺りで空き巣の被害があったので」という。
もうアカン、膨張していた頭の血管が切れそうになってきた。
「覗き込んでいた?オレが。冗談いうたらアカンで。先からオレは掲示板のポスターを見ていたというているやないか。オレが犯罪者という証拠でもあるんかい」「その態度が、一般市民に対する警官の態度か」気付かないうちに声がだんだん大きくなってきていた。
ここまできて、警官の方もちょっと怯んだのか、「呼び止めまして、どうもすみませんでした」言ってバイクで立ち去った。
家に着いても、頭に上った血はまだ収まらなかった。帰ってすぐに鏡を見た。モスグリーンのジャンパーに黒ズボン、花粉防止用の大きなマスクをして黒いボストンバッグを持っている自分の姿を見ながら、「これがドロボーに見えるのか」と自問自答した。フムーッ、見えないこともないか?????、ちょっと苦笑した。
オレは警官アレルギーではないし、この警察官をどうのこうのと言うつもりもない。ただ、青春時代に「街のおまわりさん」でない権力としての警察に出くわす出来事があり、それ以来、オレの警察観は一変していたのだ。(このことについては、後の「生い立ちの景色」に出てくると思います)