五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

Pole to Win 前編

2013年06月14日 | ミニカー
長いル・マン24時間レースの歴史の中で、ポール・ポジション(予選1位)を獲得したクルマが決勝でも優勝を飾るというのはそうめったにあることではありません。
私がミニカーを集めている1966年以後の47年間のレースでもわずか8レースだけなのです。
今回はその「Pole to Win」を飾ったクルマを2回に分けてご紹介します。

最初の「Pole to Win」は上の写真、1974年のマトラMS670B#7。
予選は3分35秒8、同僚の6号車に1秒の差をつけていました。
決勝レースは終盤にギアボックスを壊し、2位に入ったポルシェ911ターボに追いすがられましたが、最終的には何とかリードを保ち、1972年以来の三連覇を飾る勝利をあげました。
ドライバーはアンリ・ペスカロロとジェラルド・ラルース。ペスカロロ自身も三連覇の偉業でした(ラルースは連覇)。
モデルはイクソ製。

2番目は翌1975年のミラージュGR8#11。
ドライバーはジャッキー・イクスとデレック・ベルの名コンビです。
予選は3分49秒9でした。

前年度覇者のマトラやポルシェ、アルファロメオなどが不参加で寂しい大会となった決勝レースでは、リードを続けたミラージュが終盤排気管を壊して修理している間にリジェに抜かれたものの、最終的には抜き返してトップに立ち、イギリスのクルマとして16年ぶりの勝利を飾ったのです。
モデルはこちらもイクソ製。

それから6年後の1981年のル・マンを制したのはポルシェ936/81#11でした。
ドライバーは再びジャッキー・イクスとデレク・ベル。
予選タイムは3分29秒44。ターボ・エンジンを搭載しているとはいえ、6年間で20秒も速くなっています。
それもそのはず、翌年から導入されるグループC仕様のエンジンが搭載されていたということで、その速さもむべなるかな。

決勝レースではトラブルもなく安定したレース運びを見せ、2位のロンドーに14ラップの差をつけて優勝を飾りました。
それにしてもこのポルシェ936/81のボディ、なかなかのデザインだとは思いませんか?
何と、かのクリスチャン・ディオールのデザインなんだそうです(あくまでもカラーリングだけだと思いますが)。
ボディ全体に書かれている「Jules(ジュール)」というのは香水の名前でしょうか?
こちらのモデルはミニチャンプス製です。

翌年の1982年、グループC元年のルマンを制したのはポルシェ956L#1。
先日のブログ「1982年のパレード・ラン」で取り上げたクルマです。
ドライバーはなんとなんと、またもやジャッキー・イクスとデレク・ベル。
いうべき言葉がありません。

すでに有名になっているこのロスマンズ・ポルシェ956Lについて簡単に触れておきますと、予選は3分28秒4。2号車と3号車も予選2位と3位を占めました。
決勝レースでもライバルのランチア2台が早々とリタイヤしたため、トップを独走し最後は3台並んでのゴールとなったのです。

完璧な勝利をつかんだポルシェ956L(とその進化型962C)はその後実に六連覇を果たしますが、「Pole to Win」はこの年だけでした。
24時間を最速で安定して走ることの難しさがわかるようですね。
モデルはhpi-Racing製、3台セットのうちの1台です。

 → 後編に続きます。
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