京都を旅した時のことだ。
3日間のフリーツアーで、旅行会社の用意したイベントに参加してもよし、現地で自由に行動してもよしということで、中日は奈良に行くことにした。
京都駅までのバスに乗るために、ホテルから堀川通りまで歩いた。
その途中に覚えのある名前が目に入った。
「道元」である。
石碑が建っていて、その近くの掲示板には「道元禅師示寂の地」とある。
曹洞宗の開祖道元が一生を終えた場所だったのだ。
このところ、カトリックや他の宗教でも、「禅」の素晴らしさを考える機会が増えているという。「無の境地」というのだろうか、物欲煩悩の塊であるゆきたんくには思いも寄らない世界である。
方の没した地が、あまり目に留まらないような紹介のされかたをしているのも、道元の望んだ形なのかもしれないと思うのは、あまりに勝手な解釈だろうか。
道元禅師示寂の地 京都市下京区高辻通西洞院西入永養寺町