ヨーロッパの大聖堂というと「尖塔」が象徴的だ。
長く伸びた尖塔が,天(神)に近くなるとかいう話を聞いたことがある。
ゆきたんくが尖塔を初めて意識したのは,ストーンヘンジのあるイギリス・ウィルトシャー州の大聖堂である。
ソールズベリ大聖堂がそれだ。
大聖堂が完成してから,約50年後に尖塔がつけられた。
高さ123mの尖塔である。
先日火災に遭ったノートルダム大聖堂の尖塔は,簡単に燃え落ちてしまった。
木造部分であれば仕方のないことである。
ソールズベリ大聖堂は修復時に鉄の筋交いで補強してあるそうだ。
イングランドで一番高い尖塔である。
ソールズベリ大聖堂前で,ゆきんたくとのりたん 2003.08.07
「尖塔ツアー」なる催しもあったが,参加すれば良かったかな・・・
長年お世話になった方の1人に,大学でドイツ文学の教鞭を取っておられたカトリックの現役神父の方と,「ケルン大聖堂」に行きたいねと話したことがあった。
これは2本の大きな尖塔がある魅力的な建築物だ。
結局亡くなられてしまったので,一緒に行くことは叶わなかったが,その後友人と行った。
ケルンの朝散歩で 2014.08.09
この尖塔は約157mで左右の高さは少し違う。
お世話になった神父様は,
「尖塔が教会に必ず必要とは思わない。人が集まる所が教会であり建物のことを指している訳ではないからだ。」
と言われていた。
建築物としての価値はもちろんあるが,それとは違った観点であった。
ヨーロッパの大聖堂には尖塔があり,それが当たり前の様式だと思っていたゆきたんくである。
ノートルダム寺院の尖塔が焼け落ちた時の,見ていた方々の声は大いに共感できるのである。