ずっと前に「Оさんの代わりに」というタイトルで記事を書いていたことがあった。
そもそも、昨年のヨーロッパ旅行はОさんが提案者でコースも決まっていたのである。
ゆきんたくは行けるかどうか分からなかったが、そのОさんが病に倒れたということで訪独に踏み切ったのである。
御年75歳のОさんはドイツ人である。
ドイツの小学校の先生を退職された後、悠々自適に過ごされていたのである。
もう20年も前からデュッセルドルフにいらっしゃいと言われていて行けなかったので気にはなっていたのである。
そのОさんがドイツ人でありながら、行ったことがない場所が今回の予定にあった。
トリエルである。
その始まりはローマの植民地で紀元前に遡るドイツで一番古い都市なのだ。
トリアー、トリエル、トリーア、トリールと様々な呼び方があるが、一番ドイツ語の発音に近いのはトリーアだそうだ。
ただし、N氏は「トリエル」が一番近いと言っていた。
現地語が話せる方の話だから信じることにする。
イギリスでも同様のことがある。
コッツウォルズの有名な村、バイブリーでイギリス人と話をした時のことだ。
「バイブリー」と言ったら「ビブリー」と直されたことがあった。→ その時の模様
モーゼル通り。ローマ帝国時代の壁が残る通りである。 → Map
素晴らしい。
普段、日本にいる時から戦争遺跡好きのゆきたんくである。
この景色には興奮してしまった。
ドイツ最古の都市トリエル。
Nさんの分まで見なければと思った。
ゆきたんくは仕事があるので8/31中に帰国するスケジュール。
奥方のりたんの一行は9/2帰国のスケジュールで、最後はデュッセルドルフに宿泊する。
もう一度Nさんを見舞い、旅の様子を報告するためである。
トリエルで最初に地面を踏んだパークプラザホテルの前。 → Map
正面玄関。
現地で人気ナンバーワンのホテルだったようだ。
最初、この旅に行くかどうか分からないゆきたんくは予約を入れなかったのだ。
結局3か月待ってもキャンセル待ちを取ることはできず、300m離れたアルトマンというホテルに独りぼっちで泊まることになった。
一人で初めての地で、言葉も不自由で、頼みの女房も離れていて・・・
何かワクワクしてしまう自分に、嬉しくなっているのが分かる。
考えてみると結構無謀なことをしている。
20代の若者でもないのに・・・
ホテル・アウルマン。右上の壁の色が違う所に泊まった。 → Map
その窓からの景色。たまらない・・・
ホテルにはN氏が連れて行ってくれた。
ホテルエントランスは建物中にあるエレベーターで2階に上がった奥にあった。
情けない話だが、N氏がいなければ分からなかったと思う。
感謝である。
そして、のりたんたちも、ゆきたんくも荷物を置き、トリエルの散策に出かけるのである。
待ち合わせ場所は「中央広場」である。
ここの景色がまたまたたまらなかった。
抜けるような青空とはこのような色なのか・・・ → Map
紀元958年に建てられたマルクトの十字架が立つ中央広場。
そこに普通に人が座っているのが良い。
十字架の上には鳩が鎮座している。
奥にはトリエル大聖堂が見えている。
この青空で、トリエルが好きになってしまったゆきたんくである。