夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

夢幻の『おわら風の盆』・・♪

2006-08-24 20:02:00 | 定年後の思い
初秋の風が吹き、夜の7時過ぎになると、家並みに沿ってぼんぼりの淡い灯りの中、
胡弓と三味線の物悲しく哀愁帯びた音色が聴こえて来た。

涼しげな少し華やかな浴衣の女人の30数名が音色に合わせ、踊りながら近づいてきた。

女人達は編笠の間から少し顔を覗かし、目元は見えないが、
時折、うなじを見えて、僅(わず)かに裾が乱れながら、私の前を通り過ぎていく・・。

私は妖艶な容姿にときめきを感じて、デジカメのシャツターを押し忘れていた・・。


『夢か・・色ぽいかったよなぁ・・』
と私は昼寝から目覚め、少しぼんやりとしている。

午前中、9月の初め『おわら風の盆』を観に行くので、下調べをしていた。

昼寝をしていたら、このような幻想が拙(つたな)い脳裏で思い浮かべていたらしかった・・。

私は情緒ある女性のしぐさに、日頃から日本の美のひとつと確信しているので、
このような夢を見るのかしら、と思ったりしている。

冷やした煎茶を飲んだ後、
『だけど、あの女性・・色ぽいよなぁ・・』
と呟(つぶや)いた。









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淡紅色の秋海棠の想い・・♪

2006-08-24 11:09:00 | 定年後の思い
ベゴニアの花や葉に少し似ている秋海棠(シュウカイドウ)の草花があるが、
家内が師事していたお茶の先生から頂いたのは昭和53年の春だった。

私達は主庭の紅梅、もみじの樹木の下草がわりに植え込んだ。

晩夏を過ぎた頃、淡紅色した花が彩(いろど)った・・。

ハート型した葉は、大小不揃いであったが、
茎まで恥らうように淡い紅色に染められていて、風情があった。

私は少女が大人になりかけたしぐさ、表情に似ていると思ったりした・・。

この頃、私は岩崎宏美が唄っていた『思秋期』(作詞・阿久 悠・氏)を聴いて、
この花への想いを重ねたりした。

古人の松尾芭蕉が、
【秋海棠 西瓜(すいか)の色に 咲きにけり】
と爽やかな色合いを詠んだが、
私として芭蕉が数多く残された中では駄作と思っている。

ここ10年、我が家の庭には、道路に面した垣根の根元付近、
そして僅(わず)かな家の裏の路地に於いては群生し咲いている。

半日陰を好むこの花は、壁の花のように恥らうように咲いているのが好きである。

花の愛好達は、片思い、と花言葉に命名して折、
なるほどと納得したりしている。





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白雨(はくう)のひととき・・♪

2006-08-24 08:03:00 | 定年後の思い
10時過ぎに歯科医院で歯の治療を受けた後、買い物をして帰宅した。
曇り空で風は秋めいてきたが、晩夏のこの時節は蒸し暑かった。

昼食をすませ、読書をしていたら眠くなり、簡易ベットに横たわり眠りに付いた・・。

3時過ぎに目覚め、冷やした煎茶を飲んでいる時、
空が急速に暗くなり、大粒の雨が降り出してきた・・。
5分後、本降りから豪雨になり、樹木の枝葉を揺らしながら、
主庭の地面やベランダのコンクリートは水しぶきとなり、周囲はうっすらと白くなった・・。

30分も過ぎると、小雨となり、そして止んだ。

蒸し暑かった状景も押し流したかのように、秋めいた香りを感じさせた。

その後、遠くで蝉(セミ)の鳴いたいる声が聴こえ、
空は青い空となった。





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