私は東京郊外の調布市の片隅に住む年金生活の69歳の身であるが、
本日の午前中のひととき、ネットでニュース記事を彷徨(さまよ)っている中、
【 さだまさし・みのもんた対談 「ラジオがんばれ。だからテレビはだめなんだ」 】
と題された見出しを見たりした。
そして私は2004〈平成16〉年の秋に定年退職する前には、
音楽業界のあるレコード会社に35年近く勤め、
裏方の管理畑あったが、何かと音楽に接する機会が多く、こよなく音楽を愛聴してきたひとりであり、
こうした理由もあり、興味を秘めてクリックした。
そして私は、この対談の記事を読み前には、
『さだまさし』さんには、30年以上音楽の第一線で活躍する男性アーティストの中では、
井上陽水さんと共に敬愛してきた。
しかし『みのもんた』さんに関しては殆ど無知で、10数年前に民間会社のテレビ番組で偶然に視聴し、
何かしら品位に欠けた人、と私は思い、苦手な人となっている。
その上に昨今は、テレビ局に勤めるご子息のひとりが、社会的不祥事を起して、
『みのもんた』ご自身がお詫びの記者会見のニュースを視聴したが、
当初として被害者に対してお詫びするのが社会の常識であり、こうしたことに触れず、私は失望を増した。
このようなことを私のおふたりに対しての心情があり、対談の記事を読みはじめた・・。
この対談は、週刊朝日が企画されて、週刊朝日の11月29日号に掲載され、
対談「『だからテレビはダメなんだ』 さだまさし×みのもんた」の完全版と私は解ったが、
『さだまさし』さん、『みのもんた』さんの両氏のラジオ、音楽に関し、
熱き思いでラジオ、音楽を語り合う発言に、やがて私は感動して、記事を読み終えた後は感銘した。
そして企画された週刊朝日・編集部が、「ラジオの古き良き時代の話」のテーマで自由に発言をさせ、
両氏にこれまで思い自在に対談させた勇断に私は驚いたりした。
もとより両氏は、それぞれの分野で成功者でありながら、本心をさらけ出した発言に、
このようなことまで吐露(とろ)してもいいのかしら、と読み手の私の方が心配したりした。
無断であるが、この発言の幾つかを転載させて頂く。
さだ 四谷二丁目の時です。そうです、そうです。
あの頃は、だけどみのさん、ラジオからヒット曲が出た時代じゃないですか。
みの でました。
さだ で、みのさんが作ったヒット曲結構あるでしょ。
みの いやあ、あるあるあるある。ヒット曲にしちゃったっていうのがね。
さだ ヒット曲にしちっゃていうの、強引にね。
みの すごかった。
さだ だって東海ラジオのカニエアツコさんが、「精霊流し」売っちゃったんですから、一人で。
みの ああ。
さだ そのぐらい影響力あった。
みの すごかった。
さだ はい。
みの とにかく深夜放送の、というかラジオの電波の持ってる訴求力っていうのは今思うとすごかったね。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
みの (略)だから僕は思うんだけど、あんまり僕は詳しくないけど、今の歌謡界は。
さだ 僕も。
みの あの当時のヒットっていうのは、半端じゃないですよ。
さだ 破壊力があった。
みの すごかったよね。
さだ 売れる枚数じゃなくて。
みの 今の方たちが「ヒットした」って言うけど、もう申し訳ないけど、ええヒット?って言いたくなるような感じ。
さだ なんなんですかね、その差っていうのは。
みの 街歩いているとかかってるんだから。どこに行ってもそのメロディが。
さだ それとね、歌詞覚えやすかったですよね。
みの 言えますね。
さだ 英語混じりじゃなかったから。
みの あっそうねぇ。
さだ だからね、何が言いたいのか、はっきりしてたですよね。
みの それと、あの当時の日本人の心情にあのメロディっていうのがほんと食い込んできましたね。
さだ あの当時のヒット曲ってみんな覚えてますね。どの曲もね。
みの そう、耳に残ってます。
さだ そうでしたねえ。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
深夜放送の関しての話題に於いて
みの (略)あの当時はもう選曲権っていうのがすごかった。
さだ センキョクケンってなんですか?
みの 選曲する。
さだ 何を選曲するか?
みの レコード、曲を。
さだ うんうん。
みの それはくれないのよ、ペーペーには。
さだ やっぱりD(ディレクター)がやるんだ。
みの それとオオコシさんとかね、ホリとかホッタとかオクセとかね。
さだ ああホッタさんね。
みの 今偉くなっちゃったけど、あれ、それこそモギさんとか。
さだ モギさんね。
みの あの辺はもう選曲権持ってるの?
さだ モギさんはね。
みの 選曲権って何が選曲権、ノートがあるんですよ。今だから言えるけど。
ぼんと置くの、そしたらレコード会社の営業担当、「キングレコード」担当なになに、曲はなんとかって順番に書いていくの。
「書いた?」「うん」。
ばんっ、見ないでこう閉めるの。
「あーおなかすいたあ」とか言って。
これね、一番最初にひっぱたかれもん、「お前は10年早い」って。
さだ 「あーおなかすいたなあ」って言うのが?
みの そうすると、必ずね、10分後ぐらいにね、電話がかかってくる。
さだ はい。
みの 「えっ、おおいいよいいよ」なんて電話に出て、「なんかレコード会社がね、飯食いたいらしいんだよ」。
そういう時代でした。
さだ ずるいなあもう。
みの いや僕がやったんじゃなくて、そういうのを見てたから。
さだ ああそう。
みの だから「セイ!ヤング」スタートした時には、俺もノート置いたもんね。
さだ やっぱり!
みの だって、あれねどこだっけな、A社だっけかな、世界的に有名なバンドを持ってたの。
さだ ああそうです。
みの あの当時さ、あのバンドのアルバム、貴重品で。
さだ 貴重品ですよ。
みの ね。
さだ 貴重品です。
みの A社が来るじゃない、
そうすると、「ええ、これが、あのバンドのなんだかんだ」と置いていくわけ。
さだ じゃあノベルティもらい放題。ひっどい時代だなぁ。
みの だから、「こんなに。うんわかった、ありがとう」ってもらうわけですよ。
そのうちの何枚か持って、2時に終わると、ばーっと飲み行っちゃうわけ。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
さだ だからね、あの当時のみのさんたちがやってた、
それこそ「オールナイトニッポン」の斉藤安弘さんだとか、今仁哲夫だとか、
それから土居まさるさんとか落合恵子さんとか、みのさんなんかがやってた、かぜ耕士さんとかやってたじゃないですか。
みの これ書かないでね。
さだ うん書かない書かない。わかった書かない
みの あのね、ある歌手がね、ヒット曲がこうずーっと続かなくて、どうのこうのどうしたらいいんだろうってね、
ある曲を持ってきて、「これで勝負したいんだ」ってきたわけ。
「へえ、そうですか。じゃあ食事会やろうか」なんつってね。
レコード会社の担当は大学の先輩で、「俺が今度この曲担当するんだけどさ、みの、かける?」
「かけますよ、そりゃ」「飲め」「飲みますよ」「食え」「食いますよ」「3回かけろ」と。
さだ ははははは、そういうことか。
みの 「はいかけますよ」でやるわけ。
そしたらほんとにね、その曲がチャートを上り始めたの。
さだ うん。
みの そしたらね、ホリさんっていう大プロデューサーが、
「みのかけてるよな、同じ時間にニッポン放送の今仁哲夫もかけてんだよ」って。
さだ はははははは。
みの 同じ時間に! 両方堂々とかけちゃう。
さだ そうそう。
みの だっから、ラジオのヒット曲っていうのはこうやっても作れるんだなっていうのが経験できましたよ。
さだ テレビは、今もう音楽番組はないですから、テレビからヒット曲が出ないんです。
それもヒットしてる人たちの顔見せ番組になっちゃってますから、ほとんどね。
だから、これからの人たち、だから今ミュージシャンが頑張るしかないのはライブなんですよ。
路上ライブって、やたらいっぱいいるじゃないすか。
あの中から今度はヒット曲が出てくるんでしょうね。
つまりね、僕は逆に言うと、今こそラジオの時代だと思っているんですよ。
あの路上ライブをね、引っ張り上げるだけで、全然世の中が変わってくるのに。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
みの いやああのね、僕、文化放送時代からね、試写会の誘いって多いんですよ。
さだ はい、試写会。
みの 僕は試写会絶対行かないの。
さだ ふむ。
みの というのは、僕は映画世代だから、
もう「鞍馬天狗」の時代から、映画館で木戸銭払ってチケット買わないとね、
なんかありがたみがないの。
さだ その通りですね。
みの コンサートもそう。
さだ そうそうそう。
みの 自分でチケット買ってね、座るとね、こう違うの。
さだ わかる。
みの 試写会って行ってもね、ぱーっと見てふーんとだけ。
残んない。
さだ それで問題なのは、タダで見に来るやつが、評論家なんですよ。
みの ……これ、さだくんが言ったんだよ。
さだ タダで見に来るヤツが評論しているんですよ。言いたいこと言うわね。
で、コンサートも、タダで見に来るヤツが評論してるんです、ほとんど。
それで、そこで、ものすごいお土産をあげるタレントは、それはよく言いますわね。
なんかあげないとダメだなって思ってますもん。
みの ほんと、ラジオってすごいなと思います。
さだ 軽いし。
みの それはすごかった、ラジオって。
さだ 見えないし。
みの 何がすごいって、世の中動かせたもん。それも、曲で動かせたんですよ。
さだ 音楽で。ね
みの 音楽で。音楽ってほんとにね、
僕が言うとおかしいけど、世の中をね、ほんと、揺らすことぐらいできますよ。
さだ あの当時はね。
みの いやあ、いま、なんか迫力ある曲ない?
さだ ううん、今はね、音楽を持たないです。
みの 詞が覚えられないのはほんとですよ。
さだ だから今の人たちはみんなCD買わないです。
ダウンロードで、聴いて、捨て。
それでまた新しいのダウンロードして、聴いて、捨て。捨ててくんです。
もう自分で持っとくってことしないんです。
CDが売れないんです。
握手券でもついてれば別ですよ。でもCDはどのくらい残ってますかねえ。
握手券は残ってても、使っても、つまり、売ってる物が違ってきたんですよ。
楽曲そのものに力がない。
みの 確かにあれだよなあ、ガンガン音楽かけてるけど、
パソコンで聴いてるやつたくさんいるもんね、なんか。
さだ いますよ。自分の好きな物だけ聴けますもん。
で最近の子は、もう耳を塞いでますから、音楽で。
みの でもラジオだよなあ。
さだ ラジオなんです。
みの 僕がいま文化放送でやらせていただいてるんだけど、絶対完奏させるの。
さだ うんうん。
みの 僕いやなの、1番だけとか、1番2番抜かしてとかやるの。
悪いけど、イントロから最後のところまで、1番2番3番全部かけていくんです。
さだ それはね、みのさんの世代だからですよ。
みの 曲の紹介ってね、そういうもんだよ。
さだ 泣くほどうれしい、その話は。
みの 絶対売れる。聴いてる人は満足。だから、曲数が少ないんですよ。2時間しかないから。
さだ でも関係ないですよ、そんなの。
みの だけど、かけたい曲っていうのはほんといいですよ。
さだ だってみのさんね、「関白宣言」ね、「俺より先に寝るな起きるな」のところで切られてごらんなさい。
「何言ってんだこいつは」って思われますよ。
みの 生のコンサートの会場で聴くと、ほんと泣けるね。
さだ だけどね、1番だけでコマーシャルにいかれちっゃたらね、「ふざけんなバカヤロー」って言われますよね。
「なんで、お前より先に寝ちゃいけねえんだ」って。
いや最後まで聴いてって思うんだけど、聴かないんですもの。
だからもう、コマーシャルソングみたいな歌ばっかりヒットするのよ。
みの 今ね。
さだ ワンフレーズソングばっかり。俺許せないと思う。
みの やっぱり起承転結、そこにドラマがあるんですものね。
さだ だってドラマなんてもうないですよ、今の音楽に。
みの ダメだな。
さだ ダメっすよ、って愚痴言っててもしょうがないんだけどね、ここで。
みの いや、でもラジオがもうちょっと頑張れば、絶対そうなるんじゃないかな。
さだ ラジオがんばれですよね。
なんかラジオの応援になりましたよね、今日は。
長々と無断で転載させて頂いたが、この対談の一部を抜粋した箇所であるが、
『さだまさし』さん、『みのもんた』さんの両氏のラジオ、音楽に関し、
熱き思いでラジオ、音楽を語り合う発言に、やがて私は感動して、記事を読み終えた後は感銘した。
そして『みのもんた』さんは偶然に私と同世代であるが、
氏は突出した才能があり、しかし誰しも過ちがあるのは人であり
昨今の記者会見などは、こうしたことは氏の欠点を事前にスタッフが補うべきだった、
と私は『みのもんた』さんに評価を改めている。
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本日の午前中のひととき、ネットでニュース記事を彷徨(さまよ)っている中、
【 さだまさし・みのもんた対談 「ラジオがんばれ。だからテレビはだめなんだ」 】
と題された見出しを見たりした。
そして私は2004〈平成16〉年の秋に定年退職する前には、
音楽業界のあるレコード会社に35年近く勤め、
裏方の管理畑あったが、何かと音楽に接する機会が多く、こよなく音楽を愛聴してきたひとりであり、
こうした理由もあり、興味を秘めてクリックした。
そして私は、この対談の記事を読み前には、
『さだまさし』さんには、30年以上音楽の第一線で活躍する男性アーティストの中では、
井上陽水さんと共に敬愛してきた。
しかし『みのもんた』さんに関しては殆ど無知で、10数年前に民間会社のテレビ番組で偶然に視聴し、
何かしら品位に欠けた人、と私は思い、苦手な人となっている。
その上に昨今は、テレビ局に勤めるご子息のひとりが、社会的不祥事を起して、
『みのもんた』ご自身がお詫びの記者会見のニュースを視聴したが、
当初として被害者に対してお詫びするのが社会の常識であり、こうしたことに触れず、私は失望を増した。
このようなことを私のおふたりに対しての心情があり、対談の記事を読みはじめた・・。
この対談は、週刊朝日が企画されて、週刊朝日の11月29日号に掲載され、
対談「『だからテレビはダメなんだ』 さだまさし×みのもんた」の完全版と私は解ったが、
『さだまさし』さん、『みのもんた』さんの両氏のラジオ、音楽に関し、
熱き思いでラジオ、音楽を語り合う発言に、やがて私は感動して、記事を読み終えた後は感銘した。
そして企画された週刊朝日・編集部が、「ラジオの古き良き時代の話」のテーマで自由に発言をさせ、
両氏にこれまで思い自在に対談させた勇断に私は驚いたりした。
もとより両氏は、それぞれの分野で成功者でありながら、本心をさらけ出した発言に、
このようなことまで吐露(とろ)してもいいのかしら、と読み手の私の方が心配したりした。
無断であるが、この発言の幾つかを転載させて頂く。
さだ 四谷二丁目の時です。そうです、そうです。
あの頃は、だけどみのさん、ラジオからヒット曲が出た時代じゃないですか。
みの でました。
さだ で、みのさんが作ったヒット曲結構あるでしょ。
みの いやあ、あるあるあるある。ヒット曲にしちゃったっていうのがね。
さだ ヒット曲にしちっゃていうの、強引にね。
みの すごかった。
さだ だって東海ラジオのカニエアツコさんが、「精霊流し」売っちゃったんですから、一人で。
みの ああ。
さだ そのぐらい影響力あった。
みの すごかった。
さだ はい。
みの とにかく深夜放送の、というかラジオの電波の持ってる訴求力っていうのは今思うとすごかったね。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
みの (略)だから僕は思うんだけど、あんまり僕は詳しくないけど、今の歌謡界は。
さだ 僕も。
みの あの当時のヒットっていうのは、半端じゃないですよ。
さだ 破壊力があった。
みの すごかったよね。
さだ 売れる枚数じゃなくて。
みの 今の方たちが「ヒットした」って言うけど、もう申し訳ないけど、ええヒット?って言いたくなるような感じ。
さだ なんなんですかね、その差っていうのは。
みの 街歩いているとかかってるんだから。どこに行ってもそのメロディが。
さだ それとね、歌詞覚えやすかったですよね。
みの 言えますね。
さだ 英語混じりじゃなかったから。
みの あっそうねぇ。
さだ だからね、何が言いたいのか、はっきりしてたですよね。
みの それと、あの当時の日本人の心情にあのメロディっていうのがほんと食い込んできましたね。
さだ あの当時のヒット曲ってみんな覚えてますね。どの曲もね。
みの そう、耳に残ってます。
さだ そうでしたねえ。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
深夜放送の関しての話題に於いて
みの (略)あの当時はもう選曲権っていうのがすごかった。
さだ センキョクケンってなんですか?
みの 選曲する。
さだ 何を選曲するか?
みの レコード、曲を。
さだ うんうん。
みの それはくれないのよ、ペーペーには。
さだ やっぱりD(ディレクター)がやるんだ。
みの それとオオコシさんとかね、ホリとかホッタとかオクセとかね。
さだ ああホッタさんね。
みの 今偉くなっちゃったけど、あれ、それこそモギさんとか。
さだ モギさんね。
みの あの辺はもう選曲権持ってるの?
さだ モギさんはね。
みの 選曲権って何が選曲権、ノートがあるんですよ。今だから言えるけど。
ぼんと置くの、そしたらレコード会社の営業担当、「キングレコード」担当なになに、曲はなんとかって順番に書いていくの。
「書いた?」「うん」。
ばんっ、見ないでこう閉めるの。
「あーおなかすいたあ」とか言って。
これね、一番最初にひっぱたかれもん、「お前は10年早い」って。
さだ 「あーおなかすいたなあ」って言うのが?
みの そうすると、必ずね、10分後ぐらいにね、電話がかかってくる。
さだ はい。
みの 「えっ、おおいいよいいよ」なんて電話に出て、「なんかレコード会社がね、飯食いたいらしいんだよ」。
そういう時代でした。
さだ ずるいなあもう。
みの いや僕がやったんじゃなくて、そういうのを見てたから。
さだ ああそう。
みの だから「セイ!ヤング」スタートした時には、俺もノート置いたもんね。
さだ やっぱり!
みの だって、あれねどこだっけな、A社だっけかな、世界的に有名なバンドを持ってたの。
さだ ああそうです。
みの あの当時さ、あのバンドのアルバム、貴重品で。
さだ 貴重品ですよ。
みの ね。
さだ 貴重品です。
みの A社が来るじゃない、
そうすると、「ええ、これが、あのバンドのなんだかんだ」と置いていくわけ。
さだ じゃあノベルティもらい放題。ひっどい時代だなぁ。
みの だから、「こんなに。うんわかった、ありがとう」ってもらうわけですよ。
そのうちの何枚か持って、2時に終わると、ばーっと飲み行っちゃうわけ。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
さだ だからね、あの当時のみのさんたちがやってた、
それこそ「オールナイトニッポン」の斉藤安弘さんだとか、今仁哲夫だとか、
それから土居まさるさんとか落合恵子さんとか、みのさんなんかがやってた、かぜ耕士さんとかやってたじゃないですか。
みの これ書かないでね。
さだ うん書かない書かない。わかった書かない
みの あのね、ある歌手がね、ヒット曲がこうずーっと続かなくて、どうのこうのどうしたらいいんだろうってね、
ある曲を持ってきて、「これで勝負したいんだ」ってきたわけ。
「へえ、そうですか。じゃあ食事会やろうか」なんつってね。
レコード会社の担当は大学の先輩で、「俺が今度この曲担当するんだけどさ、みの、かける?」
「かけますよ、そりゃ」「飲め」「飲みますよ」「食え」「食いますよ」「3回かけろ」と。
さだ ははははは、そういうことか。
みの 「はいかけますよ」でやるわけ。
そしたらほんとにね、その曲がチャートを上り始めたの。
さだ うん。
みの そしたらね、ホリさんっていう大プロデューサーが、
「みのかけてるよな、同じ時間にニッポン放送の今仁哲夫もかけてんだよ」って。
さだ はははははは。
みの 同じ時間に! 両方堂々とかけちゃう。
さだ そうそう。
みの だっから、ラジオのヒット曲っていうのはこうやっても作れるんだなっていうのが経験できましたよ。
さだ テレビは、今もう音楽番組はないですから、テレビからヒット曲が出ないんです。
それもヒットしてる人たちの顔見せ番組になっちゃってますから、ほとんどね。
だから、これからの人たち、だから今ミュージシャンが頑張るしかないのはライブなんですよ。
路上ライブって、やたらいっぱいいるじゃないすか。
あの中から今度はヒット曲が出てくるんでしょうね。
つまりね、僕は逆に言うと、今こそラジオの時代だと思っているんですよ。
あの路上ライブをね、引っ張り上げるだけで、全然世の中が変わってくるのに。
☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆
みの いやああのね、僕、文化放送時代からね、試写会の誘いって多いんですよ。
さだ はい、試写会。
みの 僕は試写会絶対行かないの。
さだ ふむ。
みの というのは、僕は映画世代だから、
もう「鞍馬天狗」の時代から、映画館で木戸銭払ってチケット買わないとね、
なんかありがたみがないの。
さだ その通りですね。
みの コンサートもそう。
さだ そうそうそう。
みの 自分でチケット買ってね、座るとね、こう違うの。
さだ わかる。
みの 試写会って行ってもね、ぱーっと見てふーんとだけ。
残んない。
さだ それで問題なのは、タダで見に来るやつが、評論家なんですよ。
みの ……これ、さだくんが言ったんだよ。
さだ タダで見に来るヤツが評論しているんですよ。言いたいこと言うわね。
で、コンサートも、タダで見に来るヤツが評論してるんです、ほとんど。
それで、そこで、ものすごいお土産をあげるタレントは、それはよく言いますわね。
なんかあげないとダメだなって思ってますもん。
みの ほんと、ラジオってすごいなと思います。
さだ 軽いし。
みの それはすごかった、ラジオって。
さだ 見えないし。
みの 何がすごいって、世の中動かせたもん。それも、曲で動かせたんですよ。
さだ 音楽で。ね
みの 音楽で。音楽ってほんとにね、
僕が言うとおかしいけど、世の中をね、ほんと、揺らすことぐらいできますよ。
さだ あの当時はね。
みの いやあ、いま、なんか迫力ある曲ない?
さだ ううん、今はね、音楽を持たないです。
みの 詞が覚えられないのはほんとですよ。
さだ だから今の人たちはみんなCD買わないです。
ダウンロードで、聴いて、捨て。
それでまた新しいのダウンロードして、聴いて、捨て。捨ててくんです。
もう自分で持っとくってことしないんです。
CDが売れないんです。
握手券でもついてれば別ですよ。でもCDはどのくらい残ってますかねえ。
握手券は残ってても、使っても、つまり、売ってる物が違ってきたんですよ。
楽曲そのものに力がない。
みの 確かにあれだよなあ、ガンガン音楽かけてるけど、
パソコンで聴いてるやつたくさんいるもんね、なんか。
さだ いますよ。自分の好きな物だけ聴けますもん。
で最近の子は、もう耳を塞いでますから、音楽で。
みの でもラジオだよなあ。
さだ ラジオなんです。
みの 僕がいま文化放送でやらせていただいてるんだけど、絶対完奏させるの。
さだ うんうん。
みの 僕いやなの、1番だけとか、1番2番抜かしてとかやるの。
悪いけど、イントロから最後のところまで、1番2番3番全部かけていくんです。
さだ それはね、みのさんの世代だからですよ。
みの 曲の紹介ってね、そういうもんだよ。
さだ 泣くほどうれしい、その話は。
みの 絶対売れる。聴いてる人は満足。だから、曲数が少ないんですよ。2時間しかないから。
さだ でも関係ないですよ、そんなの。
みの だけど、かけたい曲っていうのはほんといいですよ。
さだ だってみのさんね、「関白宣言」ね、「俺より先に寝るな起きるな」のところで切られてごらんなさい。
「何言ってんだこいつは」って思われますよ。
みの 生のコンサートの会場で聴くと、ほんと泣けるね。
さだ だけどね、1番だけでコマーシャルにいかれちっゃたらね、「ふざけんなバカヤロー」って言われますよね。
「なんで、お前より先に寝ちゃいけねえんだ」って。
いや最後まで聴いてって思うんだけど、聴かないんですもの。
だからもう、コマーシャルソングみたいな歌ばっかりヒットするのよ。
みの 今ね。
さだ ワンフレーズソングばっかり。俺許せないと思う。
みの やっぱり起承転結、そこにドラマがあるんですものね。
さだ だってドラマなんてもうないですよ、今の音楽に。
みの ダメだな。
さだ ダメっすよ、って愚痴言っててもしょうがないんだけどね、ここで。
みの いや、でもラジオがもうちょっと頑張れば、絶対そうなるんじゃないかな。
さだ ラジオがんばれですよね。
なんかラジオの応援になりましたよね、今日は。
長々と無断で転載させて頂いたが、この対談の一部を抜粋した箇所であるが、
『さだまさし』さん、『みのもんた』さんの両氏のラジオ、音楽に関し、
熱き思いでラジオ、音楽を語り合う発言に、やがて私は感動して、記事を読み終えた後は感銘した。
そして『みのもんた』さんは偶然に私と同世代であるが、
氏は突出した才能があり、しかし誰しも過ちがあるのは人であり
昨今の記者会見などは、こうしたことは氏の欠点を事前にスタッフが補うべきだった、
と私は『みのもんた』さんに評価を改めている。
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