10月28日より2週間限定公開の「THIS IS IT」を観に行ってきました。
ロンドンで開催されるはずだったコンサートのリハーサルと舞台裏の映像を編集した
ものですが、リハーサルとは思えないほどの完成度の高さ。
素晴らしいシンガーはいます。素晴らしいダンサーもいる。
でも、その両方をこれほどの高みで一身に兼ね備えたエンターテイナーが
他にいるでしょうか。そしてこの映画は、マイケルがパフォーマーとしてだけでなく、
ショーのほとんどすべてをコントロールすることのできる演出家/コンダクターで
あることも教えてくれます。
オーディションでふるいにかけられたバックダンサーをはじめ、コーラス、演奏、
舞台演出などの裏方さんたちに至るまで、世界で最高レベルのスタッフを結集させ、
その力を引き出すことができる、まさにカリスマ、KING OF POPだったのです。
リハーサルシーンを見ているだけでこれほど魂が震えるのですから、
本番はどれだけすごいステージになっていたことか。
この映画の感動が大きければ大きいほど、彼の死によって
それが実現されなかった喪失感もいっそう大きくなるのは悲しいことです。
DVDの映像でもいいから、完成したステージを見てみたかった……。
でも、ただ出来上がったライブを観ただけでは知ることのできない舞台裏も、
この映画では垣間見ることができます。
観客は未知の体験を求めている。未知の才能を見せてあげよう・・・。
何より私の印象に残ったのは、ライブに向けてスタッフをそう鼓舞する
マイケルの、ファンに対する愛情にあふれた言葉でした。